バケモノの子のレビュー・感想・評価
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待望の細田作品新作
愛すべき熊徹
おおかみこども……が私としてはあまりハマらなかったので今回はどうかな、と思ってたんだけど、バケモノの子は一度も飽きることなく集中して、時には笑ったり涙したりして、本当にあっという間で楽しく観ることができました。
人間の心には何かしらの闇が宿ってて、それを成長させて飲み込まれてしまうのではなく、闇を抱えながらも、自分だけじゃないからこそ周りの人と支え合って一緒に成長していこう、というメッセージを感じました。
ともすると、色んな情報が飛び交って闇に引きずられてしまいがちな世の中。それに打ち勝つための胸の中の剣(信念)に熊徹がなってくれたことに感動。
泣けるだけじゃなく要所にユーモアたっぷりで、とっても楽しめる作品です。
細田守監督の今後の作品もとても楽しみになりました!
クマテツのようになりたい。
クマテツがとにかくカッコ良い。
直情的だけど人情味に溢れてて。そして真っ直ぐに強くて。
最近の邦画では、クマテツのようなキャラクターがあまり描かれていない気がする。
男はつらいよの寅さんや、七人の侍の菊千代など。
暑苦しくてカッコ悪いところも多いけど、実は人間として最高に魅力的。
そんなクマテツのようなキャラクターを見ると、いつも心温まるし、自分もそのような人間であれたらなあとか思う。
一番の感動場面は、
クマテツが最後に、九太のために刀神への転生を即決するところ。ああ、アツい。泣けた。
こんなにも素晴らしい日本のアニメ映画が、これからもどんどん作られていって欲しいと願う。
絵がとても綺麗
笑いあり涙あり
ジブリの後継者という呪い
演出120点なのに全体として70点の作品。
細田守作品は時かけ、サマーウォーズ、おおかみこどもに続いて4作目の鑑賞。鑑賞後バケモノの子展も見てきました。
まずひたすらに絵と音響効果、BGMとのリンクが素晴らしい。絵コンテがバケモノの子展に展示されていましたが、細田守さんのこの2点への拘りには脱帽でした。音響効果を味わう為だけでも、映画館で見る価値があると感じました。キャラクターの動きや表情、場面の雰囲気の作り方が非常に秀逸で、画面に惹きこまれました。
しかしそれだけ集中して見ているにも関わらず、物語後半に行くに従ってストーリーや脚本のアラが目立つようになり非常に残念でした。特にヒロインの楓の存在意義がわからない。前半のバケモノの世界でのストーリーが非常にわかりやすく「強くなる!」という目標に向かって動いているのに、後半でストーリーの筋がすり替えられているように感じてしまいました。しかも最終的にバケモノの世界をあっさり捨て、喧嘩していた父親との確執もいつの間にか解消し、人間なのにいつの間にか諸々の状況を完璧に察した楓はバケモノの世界に来て「九太を支えた人」とよばれる……結局楓は何をしたのか?前半でバケモノの世界を好きになった人ほど、後半の無理矢理なストーリー展開に納得いかないのではないでしょうか。
後半、説明的な台詞が増え、不自然で長い説教台詞が多かったことにストレスを感じざるを得ませんでした。特に九太が一郎彦の心の闇を吸収して?という計画の伏線がないので唐突すぎて感動できませんでした。さらに楓のキャラクターや蓮への思い、蓮の楓への思いがあまり描かれないまま、楓の抱えていることをこれまた長台詞で説明したり、一郎彦に説教をするシーンは「なんでこの子なの?」という感想で興醒めでした。
全体的に、張ってある伏線は丸見えで不自然だし、張っておいてほしかった伏線はなくて唐突な展開についていけない、といった印象でした。ただ場面場面の楽しさ、迫力は素晴らしいものだったので、細かいことを考えなければ勢いで感動し涙も出るかもしれません。
繰り返しますが細田守さんの映像演出は素晴らしいものなので、今後は原作のあるものを作るか、有能な脚本家とタッグを組んで作品を作るのがいいのではないでしょうか。
(´・Д・)」もう一息なのにな。
キュウタと熊鉄が出会って師弟関係になるまでの展開に無理があるような気がしましたし、キュウタが強くなっていく過程が今ひとつで、剣術の旅に出るシーンもいらない感じがしました。もっと人間界とリンクした話にすれば良かったような気がします。
しかしながら役所広司の演じる熊鉄はとても魅力的でこんなこんな頑固ジジイになりたいと思いましたし、豚の妖怪と猿の妖怪、リリーフランキーがいい味を出していました。キュウタと熊鉄が最後にとった行動は一人の人間が青年から大人になる過程のことであり、熊鉄はキュウタの親同然であることを強く感じさせてくれました。いい映画だったと思いますが前作の『おおかみこども、、、』は確実に越えていないと思います。次作期待を込めての星3つです。
ストーリーというか設定に粗が多い
2015/08/14、川崎チネチッタで鑑賞。
物語はわかりやすく、退屈もせずに楽しめたんですが、設定に、ん?と思う粗が多くて素直に感動できなかった。
例えば熊徹が一人でいじけている九太を気に入った理由がわからないし、九太が見よう見まねで他人の動きを先読みする極意を身につける過程が都合良すぎるし、一郎彦が心の闇を暴走させる理由も見た目が親兄弟と違うだけでは弱い。
一郎彦が闇を暴走させている間、父親で責任感の強い猪王山は何をしていたのか、人間の少年に丸投げか?宗師が神様になれる権利って簡単に人に譲れるほど軽いものなのか?
この辺が気になって素直に感動できなかった。
あと、九太の少年期の声の宮崎あおいは男の子の声に聞こえなかった。どう聞いても女の子の声。ミスキャスト。
熊鉄が最高ーーー!!
熊徹がよかった
時かけ、サマーウォーズの細田守監督作品。作風はその2作よりもおおか...
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