バッドガイ 反抗期の中年男
解説
「宇宙人ポール」「モンスター上司」などの俳優ジェイソン・ベイトマンが初メガホンをとり、自ら主演・製作もつとめたヒューマンコメディ。母子家庭で育った40歳の男性ガイは、子どもたちが暗記力を競う全米スペル大会の出場資格の抜け穴をついて無理矢理参加権を得る。勝つためには汚い手も厭わないガイは保護者たちの怒りを買いながらも次々と勝ち進み、その一方で優勝候補の10歳の少年チャイタニヤと親交を深めていく。そんな中、ガイを取材していた女性記者ジェニーは、彼が大会に出場した意外な理由を突きとめる。共演は「LIFE!」のキャスリン・ハーン、「マグノリア」のフィリップ・ベイカー・ホール。
2014年製作/89分/アメリカ
原題:Bad Words
スタッフ・キャスト
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これDVD化されてるのか不明だけど、ベイトマン作品の中で印象に残っておりみる価値あり。
2017年8月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
難しい英単語のスペルを一字一字言い当てる“全米スペル大会”。日本で言ったら漢検みたいなものか。
本来子供の優秀さを競うこの大会に、一人大人の姿が。
40歳の中年男性、ガイ。
とにかくこのガイが最低男。
ルールの抜け目を通り抜けて、半ば強引に出場資格を獲得。
大人なのでスペルの問題は簡単に正解。
それに対し、出場子供たちの保護者たちからは非難殺到。
ガイは嫌みと皮肉たっぷりにあしらう。
さらに、出場者に強者居たら、動揺させる事を言って失格させる。
出場の一人の少年チャイタニヤと馬が合い、町でイタズラ遊び。
大人気ないと言うか、子供のまんまと言うか、困ったもの…。
そもそも、何故ガイは子供の大会に出場を?
ただ面白可笑しく騒ぎ立てて、目立ちたいだけ。
“目立ちたい”のは少なからずハズレではない。
ガイのナレーションで言う通り、大会出場はある計画である目的。
同行している女性記者がガイの意外な秘密を知る…。
邦題からはよくある未公開アメリカン・コメディと思うが、実はなかなかの感動的なヒューマン・コメディ。
湿っぽくならないのも良く、いい感じの余韻を残す。
チャイタニヤくんとの大人と子供の垣根を超えた関係にもほっこり。ま、お互い一歩も引かない喧嘩もしたけどね。
ガイの目的であるこの愚行は、ちゃんと届いたのか…?
この歳にもなって、素直になれないけど、伝えたいのが、人ってもん。
途中まで別にスペル大会でなくとも…と思ったが、“言葉”がキーな上でユニークで格好の題材。
監督・主演・プロデュースのジェイソン・ベイトマン。
よく顔や名前は見るけどあまりよく記憶に残ってなかったが、よし、これで覚えておこう。
協会がガイを失格させようと問題として出した文章より長い単語。
“フロクシノーシニヒリピリフィケイション(FLOCCINAUCINIHILIPILIFICATION)”。
調べてみると、軽蔑とか無意味な事の意。
初めて聞いた言葉と言うか、こんな言葉あるんだと言うか、一時停止して打ち込むのも一苦労(>_<)
2016年7月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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ガイは下品で無礼でいけ好かない感じでしたが、観終わった後は、胸がスッとした感じがしました。
決勝戦の流れが良かったな。
チャイタニアとの年の離れた友情が素敵でした。
2016年6月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、CS/BS/ケーブル
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大の大人がスペリング大会で一切容赦なく敵の子供たちをつぶしていく様は笑える。お気楽コメディの体をしながらも、主役が頭がいいこと・目的を伏せていることからどこか神妙なトーンを持ち続けているのがこの種では珍しい気がする。やたらと入る下ネタや間が長いところはあるものの、自分と母を捨てた父への復讐だけを目的に過ごしていた中年男が、少年との交流を通じて”大人”としての正しい対応をし、自分の人生をようやく歩み始めるといった深いもの。フィリップ・ベイカー・ホールの父親像がPTA作品におけるそれを彷彿させるよさを醸していたのもよかった。
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