「結末は今ひとつ?難解でビターな大人の人間模様。」ヤング・アダルト・ニューヨーク 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
結末は今ひとつ?難解でビターな大人の人間模様。
【賛否両論チェック】
賛:どこか倦怠期を迎えていた夫婦が、若い夫婦との出逢いを通して、次第にその情熱を取り戻していく様が印象的。良くも悪くも予想を裏切る後半の展開にも注目。
否:難解な芸術論が会話の中に多数登場するので、思わず眠くなりそう。結末も好みは分かれるか。
人生も中盤に差しかかる中、どこか周りの同世代との違和感を覚えていた主人公夫婦が、芸術的で野心的な若い夫婦と出逢い、感化されて変わっていく様子が印象に残ります。かと思いきや、妻との間に生じてしまったケンカや、若い夫婦への“とある疑惑”を受け、主人公がそれらをどう乗り越えていくのかが、後半の見どころでもあります。
ただ終わり方はやや尻すぼまりというか、
「あ、そう行って終わりますか!?」
という感じです(笑)。痛快さもなく、大分拍子抜けしてしまうかも知れません。難解な芸術理論も多く語られるので、油断していると眠くもなりそうです。
どちらかというと芸術が好きな方向けの、比較的ビターな大人の人間ドラマに仕上がっています。
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