「誠実さ、真面目さ、思いやり、紳士的な振る舞いなどを尊重している点がいい。 ベン・ウィショー(声)、サリー・ホーキンス、ニコール・キッドマン好演!」パディントン ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
誠実さ、真面目さ、思いやり、紳士的な振る舞いなどを尊重している点がいい。 ベン・ウィショー(声)、サリー・ホーキンス、ニコール・キッドマン好演!
ペルーを訪れた探検家がクマの夫婦と出会い、ロンドンに招待すると約束。
40年後、その甥のクマは探検家をつてにロンドンを訪れるが、初めての大都会に一匹、途方に暮れる。
そこに、困っている人を放っておけないある夫人に声をかけられ、その晩は、ブラウン一家に身を寄せることになる。
しかし、その探検家はパディントンたちを尊重して居場所を明かさなかったために学会を追放されてしまう。
その娘が、名誉挽回のために、パディントンを剥製にしようとあの手この手で付け狙う。
主役のパディントンの声を「007」シリーズQ役のベン・ウィショー!!
ブラウン夫人を、「シェイプ・オブ・ウォーター」や「GODZILLA ゴジラ」に出ている演技派、サリー・ホーキンスが演じていてびっくり。
本作の悪者・探検家の娘を演じているのが、本人もパディントン好きだというニコール・キッドマン。
脚本や衣装にも意見を出したそうで、ノリノリで演じてるのが微笑ましい。
作品自体が、誠実さ、真面目さ、思いやり、紳士的な振る舞いなどを尊重している点がいい。
今のご時世にこの優しさは本当に大事。
また、小さな伏線回収や小ネタがいくつもあって、鳩や長女のクマ語習得、ミニバンのドアの「TAXI」の字が、ドアを閉じると「剥製」の英語表記「Taxidermy」の最初の4文字だった、などなど凝っていて面白い。
そもそもの鑑賞のきっかけは、日本語吹き替え版で、パディントンを松坂桃李が演じてる点。
予告編でなかなか良かったので観たいと思い、それが無ければ観なかった。
結果、彼の生真面目なキャラクターがパディントンにはぴったり。
普段の作品の演技からは想像できない声で、真面目で優しい、本当に素直でとぼけた感じが良かった。
しかし、ニコール・キッドマンを吹き替えている木村佳乃は、低くしゃがれた声が全く合っておらず残念。
パディントンの松坂桃李を始め、ママさんの斉藤由貴、パパさんの古田新太という豪華な顔ぶれの、こちらもなかなか良かった。
ほっこりする1本で、なかなかまあまあ良かったと思ったのですが、「パート2」はさらに面白かったのでおすすめです。