「賛否両論はっきりしそう。」トイ・ストーリー4 はるちきさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否両論はっきりしそう。
1では子どものお気に入りのおもちゃと移り変わり、
物を大切に扱わないことへの鉄槌。
2ではコレクターに対しての転売やオークションの
賛否、子どもが大人になった時のおもちゃの居場所。
3では2よりもさらに子どもが大人になったときに焦点を当てて、捨てられた、忘れられたおもちゃの思い。
3で素晴らしい終着をしたなかこの4を出すのは
かなりのプレッシャーがあったと思う。
結末に対して賛否両論はっきりわかれる作品だと思った印象が強く、わたしは否のほうに寄っている。
今までのストーリーであれだけ絆を深めていて、
友情をプッシュしていたこの作品。
しかし今回は友よりも恋人のほうにシフトしている。
持ち主を尊重しつつも困っている仲間を放っておけず助けるウッディの姿は、今作では愛や恋に仲間に
そして持ち主へも自分のエゴをぶつけている
寂しいおもちゃにしか見えない。
また、野生のおもちゃ(迷子のおもちゃ)という
ワードに引っかかりを感じたのはわたしだけではないはず。捨てられたおもちゃが公園や遊園地に潜み、自在に動き人間に危害を加える、もしくはあの子なら!と子どもに気づいてもらい拾ってもらうのはこの作品に似つかわしくない。妄想のなかでより大きく人間に危害を加えるシーンがあるが、悪役以外にかなりの損害を受ける人間がいて首を傾げた。コメディの要素だったのかもしれないが、、はっきり言って笑えない。
おもちゃには遊んでくれる子どもを選ぶことはできない。リサイクルで作られた新キャラも、自ら選んで
おもちゃになったわけではない。
使わなくなったおもちゃを捨てるという行為を
頑なに映さないのは何故なのだろうか。
4という集大成をつくるのなら
本当にゴミになってしまうおもちゃの姿が
あっても良かったのではないだろうか…