「ピクサーの原点にして頂点」トイ・ストーリー4 ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)
ピクサーの原点にして頂点
今回は京成ローザにて鑑賞。客層は親子連れからカップルまで様々。
トイストーリーは小学生の頃に一作目を見て以来、ピクサーで1番思い入れの強い作品でした。なので、完璧に近いエンディングを見せた3からの続編には、正直期待できませんでした。
でも、いざ見てみるとこれが全くそんなことはなく。むしろあの3を超える深いテーマと、大人のドラマを内包した作品に仕上がってました。
アバンからしてもう素晴らしい! トイストーリー1から始まり。アンディの成長と別れ。ボニーの元に引き取られてから、第二の人生を迎える3までの回想を繋いで、ここでタイトル表示。完璧なオープニング。シリーズ知ってる人なら涙腺に来るものがあると思います。
ゴミから作られた存在ながら、ボニーに愛されているフォーキー。プレミアのついたアンティークトイながら、ボニーに忘れ去られたウッディー。この2人の対になる関係が、ドラマの軸になっています。
そこでウッディーは苦悩します。"自分は何のために存在しているのか"を。そんな苦悩の旅の中。自由に生きるかつての恋人ボーと出会い、己のアイデンティティを揺さぶられる事になるわけです。
鳥籠の中で守られて生きるか? 外の世界に出て自由に生きるのか? 究極の二択をウッディは突きつけられます。
フォーキーの救出劇。ボーとの再会。ウッディーの決断を経て、物語は幕を閉じます。
賛否を生むエンディングでしょうが、自分にとっては"これぞピクサー"と思える展開でした。大団円を迎えたかと思われた3から続けるに足る、堂々たるエンディングだったと思います。
幼少期から見てきたトイストーリー。物語の中で生きるウッディー達も同じように苦悩し、成長してきたんだなと思うと、なんとも感慨深いものがありました。