「愛されてきたおもちゃだからこそ。」トイ・ストーリー4 708さんの映画レビュー(感想・評価)
愛されてきたおもちゃだからこそ。
アンディという男の子に愛されてきたウッディだから、アンディの成長を1番近くで見守ってきたウッディだからこそ、今回の「トイストーリー4」という作品の結末に行き着いたのかな、と思う。
愛されることの幸せさを知っていたからこそ、フォーキーという生まれたばかりで自分をただのゴミだと思っているおもちゃに自分の役目を知ってほしい、愛されることの素晴らしさを知ってほしいというウッディの気持ち。
同時に、アンディには愛されていたけれどボニーには必要とされていない、今までとは違った気持ちを感じるウッディの心の葛藤。
複雑な気持ちが今回のウッディには表れてた。
幼稚園へ行くことに不安を感じているボニーの姿を見て、どうにかしなきゃと考え行動するウッディ。子どもの成長を1番近くで見守るのはおもちゃの役目。これもアンディの成長を1番近くで見守ってきたウッディだからこそ。かっこよすぎるぞウッディ。
ボーがシリーズからいなくなった理由の描き方、魅力的なキャラクターとなったのにはそんな背景があったとは。ボーの生き方、価値観を描くことで、より惹かれ揺れ動くウッディの気持ちが表現されていた。これを「ただのラブストーリー」なんて言えない。
3まではアンディとウッディの成長の物語。2人の物語だからこそ、持ち主とおもちゃの愛が描かれていて、そこに暖かい感動があった。
4はアンディに愛されてきたウッディが、おもちゃとしての役目を考え、答えを出すまでの物語。自分自身と向き合い、答えを出したウッディの新しい旅立ちの物語。
今回の作品は賛否両論でも仕方がないけれど、「トイストーリー」を観てきたならばこそ「駄作」と否定するのではなく、これもおもちゃが歩む物語の一片だと受け入れられるといいのかなと感じた。
「トイストーリー」とは、ウッディという、子どもに愛されてきたおもちゃの壮大な物語だったんだなぁ。
「トイストーリー」と一緒に成長してきた世代として、新しい作品を作り出してくれたことに感謝しかありません。ありがとう!
最後に、
冒頭の君はともだちのシーンで涙腺やられました。笑
自分の子どもができたらシリーズ全部一緒に観よう。笑