ナイトクローラーのレビュー・感想・評価
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マスコミの醜悪さを描く問題作
いわゆるパバラッチと言うか人の不幸を生業とする稼業をあからさまに描いた衝撃作。
明日の金に困る無職の主人公はふとしたきっかけで人の不幸が金になることに気づく。
だんだんとその感覚は麻痺していき違法な取材や作為的な事件を自ら作り出すまでにその狂気はエスカレートしてゆく。最後に勧善懲悪的な落ちかと思ったが見事な裏返しで自分の部下の死さへも利用してのしあがって行く。いづれバチが当たるぞ!と思うくらいその行動はある意味非人間味を排除した醜悪さを描ききった。ムカムカする気持ち悪さがこの作品の全て。それを演じきったジェイク・ギレンホール、お見事。悪い意味で心に残る作品でした。
気色悪い!
ストーリーは後味悪く、主人公が語る言葉が徹頭徹尾薄っぺらい。
途中の雇った若者に人間扱いしろ、人間を理解してないと指摘されててそれがこの主人公の本質なんだと伝わる。
局の女性プロデューサーにネタの値段と、今後の為の局内人脈作り、性交渉を要求する様は徹底的。
ここまでクールに容赦なくやるのに主人公に一欠片も魅力を感じないのはすごい。
ラストまでうまく切り抜けて社を立ち上げ、クルーを雇い、車を二台に増やしてて、これはハッピーエンドならずバッドエンド?サクセスストーリーなんだけど。
とにかく他の仕事に着いても凄まじく事をやり遂げそうな主人公だった。
まさしく情もないし人間味もない!
狂気!!!
良心の欠片も無い主人公が、スクープ映像を求めてなんでもやる話。
主人公が完全にイッちゃってた。同業者の事故を撮影する顔はマジでゾッとした。
エリート指向で口が上手いけど、明らかに人間として何かが欠落してる。それが一般に言う良心なのか、なんなのか。こんな気味の悪い人とは一緒にいたくない。
結局主人公は何のためにスクープ映像にとり憑かれたのか。当初はお金だったけど、何か違うものに突き動かされてる感じがした。他人の破滅の瞬間を見るのが堪らないってかんじ。。。
こんな不気味な主人公は初めて。他の登場人物はほとんどモブキャラ。強烈な映画だった。
イカれた主人公がたまらない。
「ナイトクローラー」字幕版 DVDで鑑賞。
*概要*
パパラッチが視聴率を上げるため、刺激的な映像を求めてどんどんエスカレートしていくサスペンススリラー。
*主演*
ジェイク・ギレンホール
*感想*
前から気になってたので鑑賞。
主演であるジェイク・ギレンホールがまず最悪wイカれてる!
ジェイク・ギレンホールは、「デイアフタートゥモロー」や「サウスポー」とかは、好印象でしたけど、今回はめちゃめちゃ印象が悪いですし、個人的に好きじゃないですけど、パパラッチの役がハマってて良かった。目がギョロギョロしてて、とにかく怖いw
映画の感想は普通。少し期待し過ぎちゃいました。(^^;
でも、ジェイクの怪演が素晴らしかった。
刺激的なネタを執着するあまり、越えてはならない一線を越えてしまってるのですからw
ラストは、ビックリする展開はなかったので、残念でしたけど、主人公がイカれてて、気味が悪かったw それがたまらなくて良かった(^^)
パパラッチとはこういうものなのか
どんなに人が死んでいてもそれを撮影するのがパパラッチと、それで生活するって残酷だけど、それを求めてる人がいる現実で、理不尽だけど、世界からは消えないものだなと思いました。
助手がなんだかどんどん調子に乗って来ていて、不愉快でなんか見ていてうるさかったです。笑
あの反応が普通でジェイクがおかしいんだとは思いますが、ここまでくるといかれているなぁと。
プロデューサーの女もいかれてますね。
でも求めている人が多数いる世界だなと。
面白いというか、人の黒さと愚かさと非道な部分しか見えない気分が落ちる不快感な映画でした。
演技がブレてなくて、ジェイクを嫌いになりそうでした。笑
歪な存在を生かすのは誰か
予め物語の概要は知った上で観賞したものの、ジェイク・ギレンホールの常に瞳孔が開いている様な顔がとても印象的で、とても不気味だった。
見ている最中はルイスの、人を人とも思わないサイコパスの様な振る舞いに恐怖心を抱いたものの、一度立ち返ってみれば、ルイスはただひたすらにこの職業で成り上がる為のストイックな努力をしているだけに見えてきて、実際ルイスは悪では無い気がするほど。
むしろ悪はルイスがのしあがれる社会、悲惨な映像ばかりを取り上げ、自分がのしあがるのに都合が良い報道を扇動するスタッフ、いや、それを(いくら見たくないと言う人がいたとは言え)見たいと潜在的に思い視聴してしまう視聴者=我々こそが悪をのさばらさせている原因なのでは、と思ってしまう。
思えばTV局の女性スタッフだって、本当にジャーナリストとしての誇りがあればルイスに屈することも無かったし、相棒も強盗犯の運転手を尾行する前の時点で金に釣られず警察に通報すれば生きられた訳で、感想を見れば「胸糞悪くなった」って感想の中に「アクションシーンが凄かった」って言うものがチラホラ見られるのもそういう事が望まれている社会を皮肉として描けた証拠なんじゃないかと思う。
作中では報道番組だったけれど、エンタメも大なり小なり同じ問題(アクション映画にはVFXや過激なスタントが無いと評価されにくかったり、アニメや漫画もエログロが過激になっていかないと人気が出ない風潮)を抱えている様に感じるし、そこに危機意識を持ったからこそアカデミー賞でノミネートされたのではないか。
眼力から漂う狂気
映画の初っ端から、主人公の目から漂う異様なまでに禍々しい狂気に引き込まれていく
これは主人公の策略なのか、単なる暴走なのか判断に迷うため、見ていてハラハラした
見終わった後は主人公への不信感はもうなくなっており、サクセスストーリーであったのだと気付いてしまう、そんな映画でした
戦慄のハッピーエンド
エンドロールが流れ始めた時、戦慄した。
この映画はサクセスストーリーだったのだ。
主人公ルーにとってこの物語は
ハッピーエンドだという事実に度肝を抜かれた。
なんてものを観てしまったんだ…。
ジェイク・ギレンホールの怪演が素晴らしい。
アメリカ社会の闇を
まざまざと見せつけられているようだ。
これが現実だ、と。
彼らには道徳も倫理もモラルも関係ない。
ただひたすら己の生活のために
真実を曲げることさえ厭わず撮り続ける。
主人公のクズっぷりがたまらない。
最高のダークヒーローだ。
静と動の緩急がよかった。
LAの綺麗な街並みに赤いダッジが映える。
まさか
まさか主人公にとってのだがハッピーエンドになるとは思わなかった
他の人もレビューしているがホント狂気に満ちたあの演技は観ていて凄く恐怖を感じた
もともとクズだった主人公が
自分の欲の為にどんどんクズになっていってたので絶対ラスト天罰下るんだろうなって思ってた
それがフツーにトントンと主人公のいいように進んでいき主人公の思考とか全然理解出来なかったけど何か引き込まれるものも感じた
それは役者の演技力そのものだと思います
予告の通り。。
過激な映像を求めて一線を越えてしまう。
これは観る前から全員がわかってる前提じゃない?
仲間が殺されるくらいは読めてしまいました。
その先に何かあるかも、本人が最終的に局に操られて殺される?なんてことまで妄想してたけど全くなかった。ストーリー良いと思いますが期待値が高かっただけに残念。
僕個人的にジェイクがすごい好きで今回の役もバッチリだし、何よりあの何か企んでる時の怪しい笑顔が素晴らしいと思いました!w
その他クオリティは特に申し分ないですがストーリーの意外性に欠けた点で少しマイナスかなと。。。
失感情と承認欲求は社会の歪みと相まって狂気を成す
サイコパスが主人公の映画だが、主演男優の演技の素晴らしさにより、その思考や感情が非常に生々しく感じられる。また本来は忌むべき主人公の行動に対しても、演技の自然さや物語の流れの見事さゆえに、不快感や恐怖を感じずにスムーズに受け入れることが出来る。物語として面白いだけでなく、非常に示唆に富む作品。
一般的にはサイコパス=反社会性という認識だが、彼らがみなすべからく反社会的行動を行うわけではなく、持って生まれた失感情的な性質に、後天的な環境因が加わることで反社会性が顕在化する。
高い知性と行動力を持ちながら社会の中で役割を得られず不遇をかこっている主人公が、人々の持つ歪んだ欲望や社会が孕む病理と相互作用することで起こる悲劇の連続に、しかし我々はさほど違和感を感じないのではないだろうか。
オウム真理教のようなカルトや自称イスラム国のようなテロ組織に、能力ある若者が与する構図と、本作の主人公が犯罪行為に手を染めていく過程は重なって見えるように思われるからだ。
もちろん彼ほどのサイコパスは、仮に犯罪集団に加担する者たちの中でも多くはないだろう。しかし社会に組み入れられず、社会的存在としての自己をつかめずに喘ぐ若者が、怒りや恨み、あるいは承認欲求に支配されることで感情的に盲目となり、何者かの欲望に取り込まれて狂気を働くという現象は、まさしく本作のような形で実現しているのではないだろうか。
新しい感じ
サイコパスのサクセスストーリー、主人公のクズっぷりが気持ちいいほどだった。
勤勉だし、仕事に対する熱意もあるし、身なりも部屋も綺麗にしてるし、社交性もあるんだけどサイコパスっていう、他に見たことがない感じの人物像で新鮮だった。でも実際いたら絶対近付きたくないと思った。
テンポが良くて、画面の緊張感もずっとあって、全く飽きるところがなく終わって、見終わるとスッキリ爽快な気分になった。
実際起きていることのどうしようもなさに反してなんだかいい感じの曲が流れていたりして、主人公の中ではいい感じのシーンなのだろうけど、全く感情移入出来ないんだけど、安全なところから眺めているような感じだった。
ギレンホールがほんと凄い。
面白かった!
マッサージ
今年のベスト更新来たかも。
主人公のサイコっぷりは、タイラー・ダーデン以来の衝撃的なアンチヒーローの誕生を思わせた。
見る前は重厚で重苦しいスリラーかと思っていたが、いや確かに雰囲気は重苦しいんだけども、その重苦しさを主人公のぶっ飛んだクレイジーさがある意味コメディレベルにまで突き上げてる。
終盤の助手の一連の流れはあまりに衝撃的で不憫だったが、それすらもどこか当然の仕打ちに思わせる一貫した狂いっぷりが気持ち良いとまで思わせられた。
レネ・ルッソも負けず劣らず狂ってて、もう笑うしかなかったよ。
こんな世界屈指の、どブラック企業に就職した3人が可哀想でしょうがない。
¨ナイトクローラー¨が日を浴びる時
一言で本作を言い表すとすれば、キワモノ好きな覗き屋のバッドシンデレラストーリー。ルー扮するジェイクギレンホールの据わった目をした笑いがなんともたまらない。冒頭のシーンで、小銭稼ぎのために鎖を切って奮闘している姿が可愛いと思いきや、そこからどん底に成り下がる様(ルー的には成り上がる?)がものすごい。暗海を小さなエサを食べて泳いでたモンスターが、大きな獲物を食べて泳ぐように。。。 そして、ラスト。久方ぶりの日を浴びて、何かホッと一息したような顔で静かにサングラスをかける姿。鳥肌ものである。
ルー・ブルームのヒーロー映画
失敗してもめげずに、勤勉に粘り強く学べば必ず成功する。自分が正しいと思ったことをやれば、必ず成功する。自分が欲しいと思ったものは、必ず手に入れる。
有言実行。鋼の意思で遂行していく。
尊敬すべき人間の姿なのかもしれないが、彼の場合、「手段問わず」が入る。
狂気じみた気迫と執着心で仕事をするルーを演じるジェイク・ギレンホールに、思わず鳥肌が立った。
助手のリックがルーに放った「人間と考えていない」というセリフに対しての、ラストの応酬は、ルー自身の欠陥を肯定しているようなものだが、彼の自尊心はそれで満たされてしまっているのだろう。
このまま逮捕、もしくは危険な目に遭い死ぬかと思ったが、再びこのダーティーヒーローは野に放たれてしまう。凶悪犯が銃を持って逃走、なんてトピックよりも恐ろしかった。
カーチェイスのシーンはいままで観たアクション映画のどれよりも素晴らしい。
黒い爽快感
冒頭から犯罪を犯すなど頭のネジが一本外れていたジェイク・ギレンホールがパパラッチの魅力に取り憑かれ、さらに二本三本と外れていく様が素晴らしい
実際にはネットでの受け売りを並べているだけのクズだが、いつの間にか応援してしまいたくなる異常感というか非日常感
但し、実際にこういうクズがいる事を考えるとそれらがいつの間にか日常に思えてくる
リアルなサイコ
調子に乗った成り上がりが破滅する映画かと思いきや。安易に足を踏み入れた報道の世界で良心の呵責に苛まれるかと思いきや。
主人公はそもそも良心を持たないサイコだということが徐々に明らかになり、それでも最後には因果応報が待ってることを期待したら綺麗に裏切られた。
でも主人公に腹が立ってしょうがないのに、妙にさわやかな余韻なのはなぜだろう
コーポレートアメリカの犠牲者たち
その辺のビジネス書に書いてあるようなことを、得々と話すジェイクギレンホール。彼はコーポレートアメリカの犠牲者でありながら、その論理をそのまま陳腐にたれ流し実行する。彼はそんなコーポレートアメリカに憧れながらも、同時に軽蔑しているのだ。それを証拠に、映画のラストに、まるで彼のように振る舞い出したパートナーを見殺しにしたではないか。彼らは二人ともコーポレートアメリカの犠牲者であるはずなのに。弱者がさらに弱者を痛めつけるこの構図から、連帯は生まれ得ないのであろうか。
もう一度見たくなりました。
おそらく映画の内容的には、主人公のルーの「もっとよりエグい事件現場を撮りたい」という完璧主義に似たようなものを鑑賞側に見せたかったのだと思うけれど、それと同じ位に人間て承認欲が行き過ぎるとああなるのかな…と感じさせられた。
それと中盤の結構年上の女性(だと思われる)ニーナに関係を迫って脅すシーンでは支配欲も強く感じられて、彼女に対する承認欲→支配欲っていうところを見ると過去に母親関係で何かあったのかなぁと思ってしまった。
ルーのバックボーンばかり気になってしまったけど、彼を演じるジェイクさんの表情筋を動かさない演技が本当に素晴らしかった!
真顔といえば真顔なのだけれど、あの表情を見ていると何故だか不安になってくる不思議。
鑑賞後にもう一度彼を見たいなと思える映画です。
全51件中、21~40件目を表示