バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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祝アカデミー!
観てきましたよ。アカデミーのやつ。
いろんな人のレビューにもある通り1カット風の演出はかなりスゴイです。
無駄に意識してどこでカットを割ったのか探してしまいます笑
予備知識ほとんどなしで観に行ったので一人の男が再び大出世するヒューマンドラマかとおもったんですが、かなりピリッとしてるブラックコメディでした。笑
最高です。
「客が大好きなのは血とアクション。しゃべりまくる重苦しい芝居じゃない」
このセリフをなぞる終盤の皮肉めいた演出とストーリーが最高。
これを面白い皮肉だととらえながらも、主人公が舞台で起こす行動に興奮してしまっている私。笑
面白かったなと映画館を出た後ニヤニヤが止まりませんでした。
ハリウッドを批判的に描いてるように感じたんだけど、よく作品賞とったな。
オススメです!
斬新かつ衝撃的な映像美でつづられる、1人の男の再出発。
【賛否両論チェック】
賛:一連の流れになった映像が、非常に斬新で衝撃的。主人公の葛藤も胸を打つ。
否:基本的にはずっと映像が移動しているので、落ち着かない。内容も結構単純なので、興味がないと結構退屈かも。
映画全体を通して、1カットのような一続きの映像が続き、気がつけば主人公の一挙手一投足に引き込まれている感じが、とても斬新です。音楽やBGMも、主人公の感情を代弁しているように上手い具合で入ってくるのがステキです。ストーリーは案外単純で、過去の栄光から抜け出せず、ずっとその亡霊に苦しめられていた主人公が、様々な困難に打ちひしがれながらも、全てを手放して新しい世界に体一つで飛び込んでいく様子が、スタイリッシュな映像と共に表現されていきます。
ずっと移動しながら進んでいくシーンが多いので、少し疲れるかもしれませんが、他に類を観ない新鮮な作品です。是非劇場でご覧になってみて下さい。
死ぬ気で飛べ!
凄過ぎる…ほぼ全編ワンカットに見せる撮影と編集の超絶技巧。それに応える俳優陣の熱気を帯びた芝居。イニャリトゥがスクリーンに映し出したのは戦いだ。虚実皮膜を体現してみせたマイケル・キートンに拍手を!死ぬ気でいけば飛べるんだ!
でもマイケル・キートンがアカデミー賞を獲れんかった理由はわかる気もする。だって「かつてスーパーヒーロー映画で一斉を風靡したが今は輝きを失った老俳優」ってまんまキートン本人やもん。それ演技じゃないよっていう。つまりミッキー・ロークが『レスラー』で獲れなかったように…
『バードマン』と『レスラー』はどちらも「死ぬ気で飛べ!」っていう作品。死ぬほど元気をもらえる!
長回しの方法論はもちろんヒッチコックの『ロープ』が一番近い。あえて言うなら『ブギーナイツ』のオープニングとか『マグノリア』のテレビ局のテイクを120分に引き伸ばした感じでもある。要するに凄過ぎる。エマニュエル・ルベツキは『ゼロ・グラビティ』で出来なかったことをしたのね
『バードマン』は最近観た作品だと『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』に結構近いと思った。虚実皮膜。SNS。批評との関係(劇中と現実ともに)。ちょっと『そして父になる』な着地…強引か?でも『ブラック・スワン』に近いとか当たり前やんか。そんな例えおもんないわ
『バードマン』の予習は『バットマン』と『バットマン リターンズ』がマストと言いたい。劇中マイケル・キートンが「俺の全盛期は1992年だ」って言うけど1992年は『バットマン リターンズ』の公開年なんですねえこれ
俺はアカデミー作品賞も全然アリな傑作だと思う。まあアカデミー賞がアメリカの映画賞であることを考えれば『6才のボクが、大人になるまで。』が獲ルベキだったとも思うけど
『バードマン』はスクリーンで剥き出しの作為が鬩ぎ合っている様が素晴らしいと思う。でもそここそが鼻につくっていう人も多いんだろう
俺も死ぬ気で飛ぶ!
最初から最後まで楽しめました
ほぼワンカットという聞くとどうしてもソクーロフの「エルミタージュ幻想」を浮かべてしまうので、敢えてこれと比較するが、手法も主旨も全く違うので単純比較はできないのだけれど、完成度や大衆性においてはバードマンの方が格段に上であるのは間違いない。
すごく分かりやすいお話だから、いつの間にか長回し的手法のことも忘れてしまう。
もしかしたら別に長回しじゃなくてもいいんじゃないの?と思う人もいるかもしれないけど、その手法をもエンターテインメントとして提示して楽しませてくれている作品であるような気がする。
切れ目なく続いている映像でありながら時間も空間も自在に展開していき、飽きることなく、久々にエンドロールが終わるまで席に座っていた。
アントニオ・サンチェスのドラムの効果も絶大で、それ故に最後の最後まで楽しめた気がする。それ加え、マーラーやラフマニノフなどあらゆる音楽が流れてきて、それが個人的にこの映画の評価を上げている要因になっている。
ただし、もうこの映画は見なくてもいいかなと思っている。最高に楽しませてくれた優れた作品であることは間違いないが、自分には1度見れば十分な映画であった。
ちなみに、「エルミタージュ幻想」はDVDを購入して何度となく鑑賞している。
確かに期待値が高かったのは確かだけれど…
作品としての評価とは別として、個人的に不完全燃焼だったのが残念だった一本。
「宣伝が上手い」と言ったら適切か…
とはいえアカデミー賞作品なのは伊達では〜なく。
物語作り、俳優の演技、映像(&編集!)、音楽(ドラム!)など本当に素晴らしい。
マイケル・キートンの草臥れ感も素敵だったし、今さら?!な感じで騒がれるエマ・ストーンの素晴しさ…
ビッグバンなみに光るあのラスト!涙
どこをどう切っても、やはり新たな名作。
なのだけれども…
カタルシスが薄いんだよね、コレが!涙
同音異工の「レスラー」で流れた涙も無ければ。
別視点からの同モチーフの「ブラック・スワン」の喰い潰されるような不穏感も無し。
とこんなコメントをするような、評する行為自体が劇中で否定されているのだか、それでも…
総じて「軽い印象」のが残念だった作品。
アカデミーと、大宣伝で観に行ったお客とか、本当に狐につままれるか怒って帰って来るんだろうな…
徹底的に映画を作るとこうなるのか。
三谷幸喜の『ラヂオの時間』の冒頭シーンが映像を学ぶ学校の教材になる。舞台をすべて巻き込み、役者がカメラの前と後ろと。カメラの中で起きてない何かが映ってなくとも感じてしまう。
時間経過も気にならず、マイケル・キートンの幻覚や幻聴も素晴らしい。なにより、エマ・ストーンが抜群の演技力を見せています。
徹底的に映画を作ることがこんなにも素敵な結果をもたらすのかと改めて感じる。
がしかーし…ニューヨークタイムズの記者のキャラクターがブレブレな気がしてならないというか、掘り下げれるのを掘り下げてない手抜き感が否めない。
なるほど!本物の血を舞台で流せばニューヨークタイムズも注目するんだ!そうかそうか!
とはならない気がしますが。
まるで映画という水の中にいるような没入感と揺らぎ!最高かよ!
観る者の時間軸と空間軸を揺らがせる魔術的なワンカット。
マジックリアリズムの小説のようでグラグラきてしまうこの映像を見るだけでもこの映画を見る価値は十二分にある。
そしてストーリー。
かつてバードマンというヒーローで一躍スターになった主人公リーガンは『バードマンを演じていた過去の俳優』という世間評判と自身の俳優としてのプライドへの葛藤(バードマンだったイケイケの自分がことあるごとに囁く)を持っており、本来の自分を取り戻すために自身が主演、監督、脚本の演劇を企画する。
そのミュージカルに気鋭の演劇人マイクが参加することで徐々に自分の哀れな様を実感させられ、ペースが乱されていく。
『葛藤と本来の自身の獲得』の様を劇中劇で見せるのだが、鑑賞している我々は劇中劇を見せられることで彼の内面と劇という境界があらゆる曖昧になる。
その劇中劇だけでなく、リーガンの内面が現代社会とリンクしている。
マリファナを吸う娘を叱るリーガンに、娘はインターネットをほぼやらない(憎んでいるのか?)リーガンに対して、ネットの中での情報のストリームによりあらゆる人間が承認欲求に飢えている=自己アピールして必死に忘れられないようにしていることが、リーガンと同じだとを痛烈に批判。
そんなシーンが伏線でリーガンがとあるドジをすることでリーガンの動画が上がりYOUTUBEに上がり、かなりの再生回数を得ることで忘れられていたリーガンという存在が人々のから思い出される。
もう何から何までリーガンの内面と相関しているようなこのストーリーには本当に感服させられる。
そして物語を不気味に鼓舞する凶暴なドラムス。
ワンカットのこの映画を冗長的にしないのはこの不気味なジャズドラムのソロによる力が強い。
個人的にはこのドラムに映画という管楽器や弦楽器が乗ってジャズのライブを観ているようだった。
そしてカタルシス溢れるクライマックス!
劇の最後はユーモアと幻想を孕みつつ、リーガンの内面の葛藤を全て表しているようであった。
映画というメディアを見ていて久しぶりに陶酔する感覚!
もう感想がちゃんとしていないのだが、それくらい感動しているんです!
今年観た映画で暫定1位!
是非映画館で(秀逸なワンカット撮りをご堪能してみては)
20年前にバードマンというヒーロー映画で一世を風靡した俳優(父親)とそんな父親とうまく行かずに薬物中毒になってリハビリ施設に入っていたという過去を持つ娘の物語。
時としてコメディであり、ダークな映画となっている。
はっきり言って役者じゃない自分には、なかなかピンと来ず内容は消化できなかった。また、個人的にエマ・ストーンが演じたアメリカの一般的な女性(娘)像があまり好きではない。。
しかし、、イニャリトゥ監督と、ルベツキ撮影監督のコンビによるワンカット撮りのカメラワークは素晴らしかった。また、配役が素晴らしい。どうしてこの役者にこの役をやらせたのかを考えたり、役者さんの過去の作品、生い立ちを知った上で観るとよりコメディ色が強くなったり、リアリティが増すのではないだろうか。
どこにもないけどありそうな世界の中で
カメラワークや映像の繋ぎ方、音響演出、脚本全てが自分の好みに合致していました。
現代映画というコンテンツに対する疑問、危機感、不満。そして「演じる」ということそのものへの愛情と狂気性。どこかの国の意向が見え隠れする不確かな正義感を煽るような映画ではなく、実在の人物の人生のエネルギーを借りなければ描けないような頼りない映画ではなく、フィクションという世界の中でできることの可能性と閃きを最大限堪能させていただける映画でした。
いつの日か映画や映画館というものが博物館に
入る日が来たとしても、人が何かを演じ、それを楽しむという形式そのものはなくならないのだとふと感じてしまいました。
月並みな表現ではあるけれど、このような映画がある限り僕はまた映画館のシートに足を運ぶのだと思います。
アイデアの勝利…
ワンシーン、ワンカットの撮影とシームレスな編集に唸らされる。
意味深なラストはオスカーに配慮したジョークなのかな?(^_^*)
アカデミー監督賞と撮影賞は納得だけど、作品賞だけはあっちにあげたかったな…
あの撮り方がなかったらと考えてしまう。
想像も情報も箱の中へ
あぁ、21㌘の方でしたよねぇ…が、鑑賞中の感想(笑) 個人的には好きですが、鑑賞側の期待が空回りするタイプの作品なのでご用心。
感じ入りすぎて話が跳んだりするので、ぼんやり観るのがよろしいかと。
ぐるんぐるん
絶妙に繋ぎ合わされたワンカット風長回しにぐるんぐるんと翻弄された。
流れるように切り替わる視点、無駄にドキっとさせられる演技とか、なんでもないオチも読めるけど何だか期待してしまうのはきっとあのドラムのせい。
アカデミー賞で作品賞を受賞するタイプの作品って自分にはいつもそこまでツボらないので、賞がどーのこーのという期待感に振り回されずに純粋に楽しめたかな。
N・ワッツがマルホラ
マイケルキートンが主演ということで、基本的にはずっと萌え萌えでした。あの神経質っぽい感じとか、性格悪そうなんだけど何か信念があるような感じとか、実に良いです。
N・ワッツがレズに開眼したり役者で成功することを夢見てるのは、どう考えてもマルホランドドライブのオマージュとしか思えなかったのですが皆さんはどう感じましたでしょうか?
最初の半殺しにされた役者が気の毒過ぎた。
ギリシャ人プロデューサーとキートンの掛け合いが一番この映画で良かった。
よくわかんないなーっていうのが、作品を通しての印象。 カメラワーク...
よくわかんないなーっていうのが、作品を通しての印象。
カメラワークとか、ドラムもすごいよかったし
主人公の妄想みたいなのも良かった
まあ、話はよくわかんないから、途中で飽きるとこもある
でもたまにセリフが胸に刺さったりもする
終わり方もよくわかんなくて、でも娘さんの表情がすごい晴れやかだったのがよかった
アカデミー賞作品って感じの映画です
わかりやすい映画を見慣れたひとにはわからない
そしてわかりやすい娯楽映画を批判している映画でもある
グルングルン映画
とにかく刺激的!!
まず、撮影が刺激的でグルングルン振り回されます。
更に物語にもグルングルン振り回されて、ついには自分の心までがグルングルン振り回されます。
とにかく上映中はグルングルン体験に身を任せて、後からゆっくり何度も何度も反芻して楽しめる映画でした( ^ω^ )
・ただでさえワンカットって、見る側が画面に集中させられるものなのに、
更にそのワンカットの中に時間の欠落があるもんだから、自然に脳みそが情報を処理しようと映像に釘付け。
アドレナリン大放出で、映画の世界に引きずり込まれます。
目線がいちいち辛辣で、タイトな音楽も効果的。
ユーモアのセンスもたまりません。
・個々の人間関係はもちろん、エンタメ界や、それを取り巻く現代社会まで描かれていて盛りだくさん。
とくに、作り手と批評家、映画と芝居、娯楽と芸術、虚像とリアル などが痛々しく描かれるので、アカデミー会員の琴線に触れたのではないでしょうか?
必見
まず単純に映画としての完成度が高く、劇中劇の微妙に下手な演技と上手い演技が完璧に演出されていて唸った。
しっかりと生と死の肌触りを残しているのがイニャリトゥらしい。
アップのカットが多く、演技を堪能できます。非常に満足です。
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