アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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無知を思い知り、平和を祈る
この物語がつい最近の出来事と知り愕然としました
主人公はもちろん、イラク戦争の悲惨さ、この時代に数百人を射殺した人間が英雄視されている驚くべき事実…
世界情勢に余りにも無知な自分が恥ずかしくなりました
本題です
主人公は国を、家族を、仲間を守る為に躊躇いなく敵を射殺します
敵と見なせば子供すら殺しますが、次第に心を病んでいきます
冷徹に見える彼がちゃんと人の心を持った「人間」であることにホッとしましたし、また、心を取り戻せた時にも心底ホッとしました
(欲を言えば、この辺りの過程をもう少し丁寧に描いて欲しかったです)
もし彼の父の教えが無かったら、もし射撃の才能が無かったら、彼はどんな人生を生きたのだろうか
全く彼に共感は出来ませんが、彼のような切ない人生を歩む人がいない世の中になることを願わずにはいられません
戦争というか、男らしさを賛美する映画だと見る向きがあるのも納得でき...
戦争というか、男らしさを賛美する映画だと見る向きがあるのも納得できます。色々見せられた後に主人公をヒーロに祭り上げているかのようなエンディング等は特にそう思われます。
でも、丁寧に観ればこの闘いでハッピーになっているひとが誰一人いないことは明白。
イーストウッド=マッチョ的な考えが浸透していることがイーストウッドの一番の不幸なのではないですかね。
傑作ですが、なんにしても個人的戦争映画ベストワン、戦争のはらわたを超えるものではありませんでした。
ハートブレイク・リッジ
もうこの方も巨匠なんて呼ばれる人なんですねぇ…。初期の監督作はやはりアメリカ的な若さが滲んでましたが、年輪を経てそこを残しつつも自らにも問いかけてる感じが…巨匠なんでしょうねぇ。
色々とズンときましたが、この手の作品群の中では少し辛口になりました。
戦場
観て損はない作品だと思った。
役作りから凄かった。
実話とは思えないくらい残酷なシーンなど普通の人では耐えられない事がこの現実には起きていると知ったら色々と考えさせられる。
なぜあんなにも人を殺したのに英雄として迎えられるのか。
どよん
戦争によって人がどんな影響を受けるか、
終始それを感じさせられた。
戦地での緊張感が尋常ではなく、
いつなにが起こるかわからない恐怖感を感じました。
これが同じ地球で現実に起こっていることだとは…
この映画はずっと心のどこかに残りそうです。
主演のブラッドリー・クーパーですが、デカい!
ハングオーバーの彼と、とても同一人物とは思えない。スゴイ!
中盤のタヤのセリフに非常に共感しました。
1点気になったのが、フェイクベビーです。
明らかにそれとわかるシーンがあり、萎えました。
考えさせられる作品
実話に基づいた作品ということでモノローグは一切なくストーリーが進んでいきます。
それもあってか、映画の序盤に既視感を覚えて飽きるといった事がなく、ストーリー展開も想像がつきにくい為、最初から最後までドキドキを楽しむことができます。
戦闘描写などはやはり一級品で、観ている人を興奮させるように巧みに作られています。
主人公が戦争に対して疑問や不平不満を抱えながら戦う反戦映画は今までに多く見られました。
しかしこの作品はリアリティを追求しているためか、そういった描写は極めて少なく、むしろ戦争によって徐々に暴力的、挑戦的になっていく主人公の姿が上手く表現されています。
説教臭さが全くない為、観た人それぞれが色々な感想を持ち、戦争が何をもたらすのかを考えさせられる、そんな作品です。
簡単に人が死ぬ。 簡単に人を殺す。 幼い子供がいようがいまいが残酷...
簡単に人が死ぬ。
簡単に人を殺す。
幼い子供がいようがいまいが残酷なやりとりを繰り広げる大人達。
まるで自分たちは命のやり取りをする戦場にはいないかのように、
ある者は軽口をたたき合い、あるものは家族の声が聞きたいからと電話をする。
でもおそらく描いているのは「戦争(戦場)ってこんなに異常
なんですよ。」という事ではないのですよね?
それ以外の何かなんですよね?
「戦争は人を壊す」という当たり前が、一人の男を追う形をとって描かれている、それ以上でも以下でもなかった。
160人も「敵の人間」を殺した人なので、亡くなれば
国民あげての弔いですか。
チャップリンの言葉が頭から消えませんでした。
「一人殺せば悪党で、百万人殺せば英雄だ」
一番私にキタところ。
無音のエンドロール。
「英雄視してないんだよね?監督?」とチラッと思った。
まず、映画館の巨大スクリーンと大音量で観られたことに感謝。同じアイ...
まず、映画館の巨大スクリーンと大音量で観られたことに感謝。同じアイスティーとポップコーンつまみながらの鑑賞でも、この内容だと家と映画館じゃ雲泥の差。
結末を知った上で観た。最後のシーンを映像ではなく字幕で終わらせたところ、すごくいい終わり方だったと思う。この映画が伝えたいのはクリスの自伝の内容だから、その最期を映像にする必要はない。特にアメリカ人にとっては、絶対的なヒーローの死なんて見たくないはず。
この全てがつい数年前の出来事だっていうのが信じられない。
でもさ。
大学生だった私が「卒論まじだりィ」とか言ってたいして煙草も吸わないくせに喫煙所にたむろっていたあの時期に、クリスの部隊はイラクに行っていたのだということ、
さらに、
妊婦真っ盛りだった私が「あーお腹重いまじ仕事だりィ」とか言っていたあの時期に、まさにクリスは撃たれてしまったのだということを、
現実として考えると、
今日この映画を観てどれだけ心が動いたとしても、戦争の恐ろしさや家族の大切さがどれだけ身に染みたとしても、
根本にはどうしても「所詮他人事」という発想がどんと鎮座していて、だから今ここに何を書いたとしても、白々しく聞こえてしまう感じがしてしまって。
そういう点で、内容云々より、むしろ、
自分の平和ボケさ加減とか、
己の日々の生活にしか興味がない世界の狭さを、すごく感じた。
・・・っていうところもまた驚くくらい自己中心的で視野が狭くてやんなるけど。
クリスは真っ直ぐで強い人だったと思う。
仲間の何人かが戦争という混沌の中で自信を失いかけたときも、彼だけは自分がやっていることは正しいと疑わなかったし、
PTSDだってそう簡単に乗り越えられるようなものじゃないのに、医者や周りの人に意見を素直に聞いて、順調に回復した。
普通の人はなかなかそこまでうまくいかないよ。
伝説と言われた過去を、捨てないまでも「過去」として現在の自分からは切り離して、今の生活でできることをしようという姿勢が本当にすごいと思った。
他人や過去の自分と比べるんじゃなく、今の自分を少しでも良くしていこうという地道でポジティブ真っ直ぐさが大事なんだよな。
そんなことを思ったのでした。
しかしブラッドリー・クーパーでかくなったな。映画観てる最中、「屈強」っていう単語がずっと頭の中に浮かんでた。
今世の中にはこんなにも恐ろしいことが起きている
今世の中にはこんな恐ろしいことが起きているのかと思うと、ぞっとした。
戦争というのは、身体だけを傷つけるだけでなくその人の心、家族も壊してしまう。
祖国を何が何でも守ろうという使命感の強さがすごい。
これが戦争のリアル
人気だと聞いて何の予備知識も入れずに鑑賞。
観た後後悔したけど決して軽い気持ちで見ちゃいけない映画だった。
この映画で描いているのは戦争のリアル。
本当にリアル、ただただリアル。
家庭と戦場との間で苦悩する男を演じたブラッドリークーパーがホントによかった。
観た後に何か心にズンと重いものを落としていくそんな映画だった。
今後、「戦争映画といえば?」と聞かれたら真っ先にこの映画を挙げると思う。
結局はアメリカ万歳
決して悪くはなかったのだけれど、観終わってひとつ不満が残った。この作品、決して戦争の是非に関しては触れていないながらそれでも観た側には悲壮感が残って戦争の悲惨が伝わり、そこはよかったのだけれど、結局はアメリカを賛美する作品になってしまっていた。もちろん主観的な撮り方なので敵国の描写はないとしても、味方が撃たれるシーンのみ苦しむ描写があり、その後反撃に乗り出す場面では後押しをするかのようなノリのよい音楽が流れ始め、最後までアメリカの姿勢に疑問を呈すことはなかった。アメリカという自国絶対主義の国において「間違っている」という発言をすれば興業的にも失敗して叩かれるのだろうけど、そこが幼稚だった。アメリカにもイラクにも、苦しむ兵士も嘆く家族もいる。Chrisが殺した人間全員が悪者だったのか、そうではないだろうに。良くも悪くもアメリカらしい。
音声のないクレジットが印象的。
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