アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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きっついわー
実話である前提で見てしまうと、エンターテイメントの戦争映画であることより、登場人物達の心情を考えてしまい、辛さが勝ってしまいます…
行く人の辛さも、感じたのですが、待つ人の辛さの方が今回の映画は感じました。
電話をしている途中で…、とかのシーンは辛すぎて泣きそうになりました。
しかし、主人公がそうだったように、外国の愛国者ってのは、すんなりと受け入れられるのですが、これが日本人で愛国者っていうと、狂信的に感じてしまうのは、何故なんでしょう?
周りに愛国者があまりにも少ないからですかね?
大戦後に、そうならないよう教育でも受けたのでしょうかね?
本当、日本がどうしようもなく、戦争に巻き込まれたら、どうなるんでしょうね?
と、映画に関係ない話でした。
クリントな150分間
くさい。
クリントイーストウッドがディレクションをする映画に共通してあげられる特徴。もっと適切な表現がいくらでもあると考えられるけど、あえてこの言葉で言いたい。くさい!そして、それは小手先ではなく、彼なりの視点からぐっと抽出された、人間の奥の方に眠る言葉にできない感情をより分かりやすく、より多くの人に訴えかけられるように表現したからこそ、得られるものだ。
本作品に関してはその《くささ》に加えて、オープニングからエンディングまで緊張感が張り詰めており、休まる暇がない。上映終了後、いつの間にか自分の肩に力が入っていたことに気づいた。
わかりやすいストーリー展開のもと、わかりやすく登場人物の感情が描かれている。ただのアメリカ万歳の映画ではない。と信じたい。
個人的には、普段のイメージと違うジョナサングロフが見られてよかった。(そこかい!笑)
もう少し主役が伝説と呼ばれること=何人も射殺していることに対して、どういう風に考えているかを深堀りして欲しかったので、☆一つ減らして評価は☆4としたいと思います。
考えさせられるが…
エンタメと社会性の両立をなす映画
スナイパー戦として思い出すのは、『スターリングヤード』。これもまた敵スナイパーとの戦いが手に汗を握る作品となっているが、この映画でも同様の構造を持っている。
しかし描かれるのはそうしたことよりも、実は戦争によって人間の心が次第に壊れている過程である。PTSDと呼ばれる戦争の後遺症である。
戦争という異常な生活と、それと対比して平和な日常。主人公であるクリスカイルの心が次第に壊れていく様を見せていく過程は非常によくできている。
9.11とイラク戦争は実際は何の関係もないのだが、この映画では、さもその繋がりがあるかのように見えてくるので、イラク戦争賛歌のように見える。だが、クリントイーストウッド自体はイラク戦争を支持していない。どちらにもよらず、戦争に参加した人をありのままに描いただけなのだ。
だから、これを見て何を感じるかが重要だ。僕は、戦争という行為の持つ非人間化、残酷さをえぐり出している怪作だと思った。
ちなみにだが、米軍視点なので、米軍の苦労はクローズアップされるけど、現地のイラク人からしてみれば、勝手にやってきた米軍が勝手にPTSDになっているに過ぎないと思っているのでは?と思ってしまう。
やっぱりイーストウッド・・長く感じる!
クリス・カイル
人によって評価が分かれそう
いろいろと考えさせられた映画でした。
主人公は典型的な南部出身のアメリカ人カウボーイ。
家族を祖国を同胞を守るために、男は銃を持って戦うべしという強い信念の持ち主。
「祖国が攻撃された」「イラクで同胞がテロリストの仲間に殺されている」と、これは単純な主人公の正義。
しかしそのテロリストにも家族や仲間がいて、自分の正義を貫こうと戦っている。
そしてアメリカ軍とテロリストの間に挟まれて苦しむ、イラクの無辜の人民たち。
一見、「強いアメリカの象徴としての主人公」を前面に押し出した祖国バンザイ映画にも見えます。
しかし、英雄と讃えられた強い主人公ですら、戦争で心を壊され苦しみます。単なるアメリカバンザイ映画なら主人公の苦しむ姿の描写はいらないでしょう。そしてその主人公は退役後、同じように苦しむ退役軍人の手助けをし、ついには...
「硫黄等からの手紙」で日米の軍人たちを敬意を表した監督が、実在した人物に光を当ててイラク戦争を描いた意図をいろいろと考えました。そして今もまだ考えています。
PTSD
音楽の無いエンドクレジット…。
観賞後のなんとも言えない重たさ…。
本作はエンターテイメントを求める人には不向きな作品だろう。
そこにあるのは戦争によって心が壊されていく人間の姿だから…。
音楽の代わりに観客が聞かされるのは戦場に鳴り響く銃声に次ぐ銃声だ。
伝説の狙撃手として英雄視されている主人公の心が戦場での体験によって少しずつ破壊していく様を観客もまた疑似体験させられる。
なんとも重い重い作品だ。
イーストウッド監督らしい作品と言えるだろう。
過去作品で提議してきたことを全部乗せたような作品だと感じた。
例えば『許されざる者』では、正義ってなんだ?正義だからって人を殺しても良いのか?ということが提示されていたと思うし、『父親たちの星条旗』では“戦争に英雄なんていないのだ“と言うことを、そして同監督の集大成とも言われた『グラン・トリノ』でのPTSDの問題など、過去作それぞれに込めたテーマの全てが本作には詰まっている気がする。
年齢的にも監督としてある意味もう集大成に入っているのかも知れない。
そして迎える衝撃のラストは事実だけに考えさせられてしまう。
この間違った戦争のはずのイラク戦争で、英雄とされた主人公もまたこの戦争の犠牲者なのだ。
本当の敵、本当に悪いのは誰なんだ?
劇中蛮人呼ばわりされていたイラクの人たちが悪いとは私にはとても思えなかった…。
本作はエンターテイメントとしては楽しいと言える映画ではない。
なので☆は3つ半までにしておいたが、もし本作を《戦争を考える》と言う括りの中で考えたなら☆は5つだったろう。
私はこれこそが“戦争映画“であり“反戦映画“なのではないかと思う。
ただし、良く考え、解釈することが大切な映画でもある。
良くできたプロパガンダ
迫力満点の戦争映画だが、Based on true storyとあるのは問題。事実は映画とかけ離れている。クリス・カイルの発言:
-「ハリケーン「カトリーナ」後のニューオーリンズのスーパーの屋上から略奪者30人を射殺した」(本当だったら、それも問題だろ)
-「任務は好きだった。家族の制約が無いとか状況が違ってたら、戦場に戻っていただろう。嘘や誇張無しに、任務は楽しかった。SEALであったことは人生最高の経験だった」(狙撃には何も呵責は感じていなかった)
本作が政治宣伝映画と非難されている最大の問題点は、9・11とイラクが関係あるかのように描かれているところで、観客にイラク侵攻がアルカイダ掃討のため、正当性がある戦争のように思わせることである。この問題を指摘したSEAL出身のミネソタ州知事のベンチュラ氏とは訴訟に発展し昨年7月にベンチュラ知事の勝訴180万ドルの支払を命ずる判決が出たが、妻タヤは控訴している。
最高!
劇場で観るべき作品
ある米軍兵士の心の葛藤を二時間におさめた素晴らしい作品。冒頭のエピソードもきいているが、ラストに至るまで目が離せない。現実の戦争が現場だし、彼自身が懸賞金をかけられているスナイパーだからでもある。暗闇、土煙、スコープの中など映像化しにくい場面をうまく繋いでいる。無言のエンディングはイーストウッドのアイディアなのか?
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