「戦争がもたらす悲劇に苦しんだ男」アメリカン・スナイパー オレさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争がもたらす悲劇に苦しんだ男
イラク戦争で活躍した実在の軍人、クリスカイルの半生を描いた伝記映画。
苦手な戦争映画に加え、実在の人物の話とあって何かと胸が詰まる作品であった。
祖国を守る為、戦地にて女子供問わず、射殺していく冷徹な面と帰国すれば妻と息子を愛する1人の父親としての優しい面を見せる2つの顔を見せるクリスカイルを演じるはブラッドリークーパー。
平和な日常生活に身を置く少ない時間の中で、些細なきっかけで戦地での記憶や振る舞いを呼び起こしてしまうPTSDの症状に悩み、家庭と戦地の区別がつかなくなってしまう過程がとても悲しく苦しく映る好演だった。
ようやく心を取り戻しつつあった、ラストのモノローグのみで語られる衝撃の真実。
これが事実であるから恐ろしい。
コメントする