花とアリス殺人事件のレビュー・感想・評価
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ストーリーはとても楽しかった。
前情報・知識無し。
めっけもんでした。
アニメもいい。
あの花とアリスには、こういう過去があったのか、というお話。
一度役者にすべてを演じさせて、それをアニメにするという気の遠くなる作業の末生まれた作品。
アリスが引っ越してきた街の中学校には、ユダが殺されたという伝説があって、アリスは心ならずもその伝説を探ることになる。
ストーリー展開が思ったよりスムーズで、かなり見やすいものになっていた。
その功績大なのは蒼井優である。
確かに彼女の声なのだが、そう思わせない技がある。声優としても一流である。
また、岩井俊二の脚本の出来もいい。
花のしでかしたことの始末記のような話である。
少したどたどしいところがあるのもまたいい。
入場時にもらった小冊子に、映画の続きのマンガが書いてあって、それも面白かった。
岩井俊二はいまさらだが、一皮剥けたようである。
10年経っても
"勘違い"と圧巻の、"平泉成クオリティ"
あの奇妙で不可思議世界の『花とアリス』の前日譚にして、初アニメで気になって、今日見終わったところだけど、振り替えると題名に入れてる"二つ"がとにかく全てだったな~
花アリコンビの安定感もロトスコープ使用の本編も、"そうそうこれこれ"って唸ったけど、やっぱりこの二つ強すぎて、霞んでしまってしまうんだよね~(悪い意味じゃないです)
あの婚姻届自体、単なる冗談だったのか?それとも本気だったのか?彼は何股野郎だったのか?それとも不発のムードメーカーか?結局謎しか残ってないけど、想像すると溢れてくるねぇ。監督の真意も知りたいね~(何でこんな文体かと言うと、作品の雰囲気柔らかくて、それとこうした方が合ってるかなって)
あとまさかの二役参戦の平泉成恐るべし!登場して声が出れば、そこは不思議な"平泉成的異空間"としか言えない世界出来てましたね!バカにしてるわけじゃないです!本当にそう感じたんです。
『リリィ・シュシュのすべて』の時は"声のない、何かの叫び"と形容できるかもしれない、少し哀しげな世界があって、前作『花とアリス』の場合は"初恋"或いは"恋"したときのモヤモヤ・フワフワに満ちた"違和感(?)"と岩井監督特有のよく分からない雰囲気があったけど、今回もそれは健在で終わったあとは違和感浸食。だけどそれを浸るのはそんなに悪くはない気がする。何て言えば良いかは不明、だけど好きな人は好きな映画。
ちなみに僕は好きな映画です(笑)
世間的評価はともあれ、間違いなく自分の中での「岩井俊二監督のベスト...
思いが強くなったら
裏切られた、予想を超えて来た。
予告を見た時の画の質感に違和感があり、制作費が無いからこんな感じなのだろうと高をくくっていた。しかし、思わぬ仕掛けであった。それは主人公の思いが強くなった時にべたついた背景が一変する。はっきりと鮮やかな世界の背景が生まれる。この感覚は自分も共感できる体験だった。何かに夢中になったり、人を好きになったり、素晴らしい仲間と過ごしたりする世界は、何もない普段とは一味違う場所に居る。決して長くは続かないが、とても美しい世界。
あの画の質感のモーメントはこの作品を深め、構成にリズム感を出している。なので見ていて飽きない。
また、BGMが画との相性が相当良い、実写版の時とベースは同じだが、それとは違った世界観を出している。この曲達も作品を大いに助けていた。
そして、ラストのシーンは、、、
脚本・作曲・監督の全てをこなす人だからこそできる完成度の高さであった。
すべてがどこか微笑ましい映画
面白かった。
早朝で人がいなかったこともあってか、所々で声を出して笑ってしまった。そのくらい掛け合いが絶妙で、登場する人たちすべてがどこかほほえましい。
音楽もまたすばらしく、OPでバレエと共に流れる音楽がきれいで、物語を予感させるようですごくワクワクした。
ただ、惜しむらくはすごく「絵」が拙い。
発展途上の技術だからか、素人目にもカクカクしていて見づらいところがあったし、絵の枚数を減らすためのあからさまな暗転もあった。
また体のバランスがおかしいこともあって、花が登場するまでの間は見るのが苦痛だった。
それでもこの映画は面白い。
中盤なぜか登場した、くたびれた老人とのシーンは思わず胸が締め付けられた。実写と比べて表情がほとんどないにも関わらず、花が過去を打ち明けるシーンは彼女の感情が伝わってきた。
声を演じている俳優の力も大きいかもしれないが、このあたりは監督の力技だなあと思う。
もう少し技術が発展して、画面にこだわれば、すごいものが出来るんだろうなと思う。いまから楽しみ。
よかった
『花とアリス』の前日譚。蒼井優ちゃんがいじめに全く屈しないところ、鈴木杏が引きこもりなのに全然コミュ障じゃないところや、中学校で留年しているのに躊躇いなく再び登校するところなど、けっこう図太い女の子が描かれていて、一般的な引きこもりやいじめられっ子が見てもあまり参考にならない。
殺人事件がテーマなのだが、それほど大事じゃなく、ふわっとリアルな着地をするところがまた憎いセンスであった。肩透かしと取る人もいるかもしれないが、現実的でよかった。
映像センスやその他諸々は前作の方が爆発していて迫力があった。
「ユダと4人の妻」というのが「岡田斗司夫と9人の愛人」を連想させるので気が散って困った。ユダは誰ともセックスをしてなさそうでよかった。
殺人事件?(^_^;)
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