世界から猫が消えたならのレビュー・感想・評価
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泣けた。とにかく泣けた。
原作の本も読んでいて、そのストーリーを知った上で映画を観に行った。だからそこそこ見ごたえはあるだろうと思っていたが、ここまで色々なものを吸収できるとは思っていなかった。
もともと佐藤健ファンということもあり、最高すぎる映画だった。
主人公と自分を重ねながら観ると、本当に考えさせられる。絶対に観たほうが良い。
個人的には映画がなくなってしまうシーンが号泣だった。濱田岳の役がとてもぴったりに思えた。
佐藤健の悪魔シーンも、見ててとても面白かった。原作では悪魔はアロハシャツを着ていたが
映画での悪魔は、姿かたち全て主人公と同じでそれはそれで面白みがあった。
死んだ人はもう戻って来ないが
そうなる前にどれだけのことができるか、その人が生きている間にしてあげられることはなにか、しっかり考えたいと思った。
失ってからでは遅いから。
○
生活が変わりそう
不治の病を告知されて、その後の生活を描いた映画というのは、これまでにも何度も見てきた。
恥ずかしながら、自分自身が、そのような状況にはないため、そのような映画は、感動して涙することはあっても、一つの物語として見ていたことに、この映画を見て気付かされた。
この映画の主人公は、ごく平凡な生活を送っていた時に急に病気を宣告される。
実は、その病気が何であるか、不治の病であるかは、この映画のテーマとしては、実は大きな問題ではないかもしれない。
しかし、病気の宣告を受けて、主人公は過去、人生、命について考えることになる。
死に直面して、自分の過去を振り返ることによって、自分以外、家族や友人たちの存在意義の大切さに気が付き、逆に自分にとって自分以外の人たちの存在の重要さに気が付くことによって、自分の周りの人にとって、どれだけ自分の存在が重要であったかに気が付いたのだろうと思う。(この解釈は、直接表現されてないかもしれませんが。)
私自身に置き換えると、キチンと向き合えていないなぁと思い、これからの生活態度も変わってしまいそう。
いわゆる凡人である自分にも、命について考えさせてくれた映画だと思う。
細かいことを言うと、空想世界や現実世界、過去や現在などの状況が分かりにくかったり、矛盾もありそうな映画かもしれない。
でも、必見の映画だと思う。
大切なもの
悲しそうな主題の映画は苦手だったのですが、母の誘いで見に行きました。
後半部分が良いです。
自分でもなんで泣いているか分からないほど涙が出ました。いつもあたたかいお母さん、不器用だけどとても優しいお父さん。そんな2人に育てられた息子。3人とも素敵な家族で、海辺のシーンは嗚咽が漏れるかと思いました。今思い出しても無理です。
母がいなくなる物語は苦しくてしょうがなかった。ただひたすら泣いてたので鑑賞後は二度と思い出したくもないと思っていました。映画館出てから母に、目が真っ赤だけど大丈夫?!と言われました...。
今になって、あぁ良い映画だった。と思ったのでレビューしてみました。
命より大切なものはあります。大切なものとの思い出が消えた中で1人で生きるなんてつらすぎます。
改めて、それに気づけて良かった。
周りの人を大切にしようと思う映画。
「命より大切なものはない」 と良く言うが、命だけでは自分は成り立っ...
号泣
切なさと温かさ
世界から映画が消えたなら
宣伝をうまくやって本も売れたのだろう。映画も2ヶ月続いているのでそこそこのよい映画ではあると思う。ライムライト、プエノスアイレス、メトロポリスが、作品の中の重要なモチーフになっているが、恥ずかしながらこのどれもピンとこない。
私自身に限っていうと、映画館で観れてとても良かったです。好きな映画のひとつに入ると思います。
ただし、役者も全て良かったけれど、こぢんまりしすぎていて、こんなんでいいのかなあと思う部分は残りました。
悪魔が、電話、映画、時計を消してゆくという設定が突飛すぎてとんでもない映画だと思いました。
しかし、この過激な悪魔がいかにも普通で、映画も綺麗に出来すぎていたので、どこに落ちるのかが気がかりだったのですが、ラストには不満が残ります。
猫を抱いて父に会いに行くというだけでいいのか。
ここに行き着くまでにイグアスの滝まで連れて行かされた彼女が可哀想すぎる。
世界から時計がなくなったら父の仕事はどうなっているのかと思いますが、時計店が残っていたのは、単なる主人公の空想だったということなんでしょうか。いつも時計修理に明け暮れていた父から時計を奪いたかったという妄想なのでしょうか。
哲学的な作品でした。
プチ哲学的佳作の映画化にチャレンジ
原作の面白さは活かせず
余命をいきなり告げられた中で自身と瓜二つの悪魔が現れ、余命を一日のばす代わりに世界から一つ何かを消していくというファンタジー要素も絡めた最期の自分探しの旅である。
原作は日本映画のヒットメーカーでもある川村元気執筆の同名小説。原作が大ヒット、映画化で大失敗となるのが今の邦画のながれであるが、本作も見事にそのながれにのってしまうはめになる。
原作は消したものに対して一つのストーリーがしっかり固められ、それぞれの派生したストーリーが最後に集合体となって自分探しの出来事に絡み合ってくる淀みのない物語である。
対して映画は宮崎あおい演じる彼女が序盤から登場し、まるで二人のラブストーリーのような入り方をする。携帯や時計が消えていき濱田岳演じるツタヤとの思い出も瞬殺され、かと思えばちょいちょい出しゃばってくる彼女の存在が原作との違和感を感じ始めてしまう。
ラストの海岸での悪魔との会話で佐藤健演じる主人公は本作のテーマの根幹でもある大事なワードを発するが、これも原作では序盤から物事を緻密に描いたうえでの納得いく言葉である。映画では家族の物語に対してだけのラストの言葉であり、これまで消したものに対してこの言葉に乗っかるのは図々しく逆に呆れてしまう。
最近、幅広くアクションやドラマで活躍している佐藤健も本作の主人公を演じるのは荷が重すぎた印象がある。寡黙で自身の思っていることをうまく表現しないタイプである主人公、対して悪魔は強気で押し切るタイプであり二人の性格は両極端である。この二人が対峙するシーンはある意味で俳優の力量が試されるシーンでもあると思うが、彼が演じると片方は面白くてももう片方には魅力を感じない。元々人間性が違いバランスが悪い会話を交える二人を演技力でカバーして面白くするはずが、違和感を感じ始めてはまだまだ未熟なのかキャスティングミスだと思うしかない。
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