セッションのレビュー・感想・評価
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威圧感と緊迫感
一部マスコミで論争にまで発展している本作ですが。
それはそれで良い宣伝効果になっているようで、映画ファンだけでなく音楽ファンの足も運ばせているのではないかと思えるほどこの手の作品にしてはかなりの人が入っていた。
本作はまず、鬼教師フレッチャーを演じたJ・Kシモンズが作り出す威圧感に終始圧倒される。
その緊迫感はもはや「オカルト映画?」と思ってしまうほどである。
その緊迫感が全編を支配して、観賞後はまるで自分がシゴかれていたかのように肩がこり全身が力んでいた。
もし主人公が自分ならこれでは十分に力が発揮できないだろう。
しかし人は時にはキレた感情をプレーにぶつけることでいつも以上の力を発揮することがある。
一瞬の輝きとでも言うような…。
もしこれが力を引き出すためにフレッチャーが計算してやったのだとしたら凄いの一言だが、付いてこれる人間は
いないに等しいのではないか?
たった一人を見出だすためにしていたのだろうか?
それとも彼は屈折した本当のクソ野郎だったのか?
その答えは観た人それぞれが感じとるものだが、ニーマンがフレッチャーを超えたその時に彼は最高の輝きを放ったのだ。
最大の敵とも融合してしまった。
素直に従っているだけではダメなのかもしれない。
また優しさや甘さが弱さとなって持てる力を出し切れ無いこともあるだろう。
自分を信じて勝負に出ることが必要な時もある。
ジャズの世界のことは私には分からないので、こういったことが許されるのか?それともこういったことにも対応できてこそジャズ・ミュージシャンなのかは分からないのだが、見方を変えればチームプレーでのそれは、言わばスタンドプレーと取られかねない。
唯一無二に成りたければ型に嵌まっていてはダメと言うことなのかもしれないが、組織やチームの中でのそれはけして良いものではないだろう。
その点が本作の気になったところで、全体のテンポや作品としてのクオリティはやっぱり良かったように思う。
かっこいい!
ユニークな小品
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の後に観るというのは流れが悪いなと思った。通常、音楽をうまく使うのが映画的なのだけど、この作品はまったく逆で悪く使ってしまった。どこまで自覚があるかはわからないが監督本人が主人公と似た経験をして音楽を挫折したというから、何となくそうした過去への思いが滲んでしまっているのかもしれないし、単純に音楽的なセンスがないのかもしれない。それが『バードマン‥』を観た後ではより強く感じさせるのだ。
まあ新人の小品とイニャリトゥの意欲作を比べるのはフェアじゃないか。ただし、これだけジャズのスタンダードをフィーチャーしながらも良い演奏が聴けないことにストレスを感じるのは当然だろう。で、それがあたかも「凄いぞコイツ」みたいに描かれているから困ったなとなるわけ。
アカデミー賞の後で見させられる流れはどうにもならないだろうから、せめてフラットな気持ちで観たいと思ってるし、そうして観ると作品への評価もシモンズへの評価も「そんなに」となってしまうな。
ちなみに先日放送されていた「ナントカの流儀」のうどん回でも師匠の弟子に対する批評・批判が理不尽で「こういうものなんだな」とは思った。
スリリング!
セッション
サンダンス映画祭でのグランプリと観客賞受賞を筆頭に、さまざまな映画賞で旋風を巻き起こした音楽ドラマ。
ジャズドラムを学ぼうと名門音楽学校に入った青年と、彼にすさまじいスパルタ的指導を行う教師のドラマ。
名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン(マイルズ・テラー)。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャー(J・K・シモンズ)だった。ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。
ドラムに汗しぶきが‥‥
ドラムに血しぶきが‥‥‥‥
ドラムに狂気が‥‥‥‥‥‥
なにゆってもネタバレになりそうなので、止めときます。
先が読める長ったらしいアクション映画なんかよりずっとスリリングで全く目が離せない。
緊迫感緊張感が最初から最後まで。
ラストは、衝撃的。
これは、見終わったあとみんな心の中で拍手喝采してると思います。
必見。
狂っているだけでは音楽にはならなかった
前評判の高さから期待をして観に行きました。Buddy Richの曲を好んで聴いていたので、耳でも楽しめる映画でした。
しかし、ストーリーの方がいまいち私には合いませんでした。J.K.シモンズ演じる教授の熱烈さや狂気というのはビシバシ伝わってくるのですが、マイルズ•テラー演じる学生が、シモンズに感化されて変化していく様子にあまり劇的なものが見られず、彼から狂気的な音楽への情熱のようなものが伝わって来なかったです。
ラストシーンでも、復讐の応酬から2人が徐々に理解しあって高まってゆくという流れは観ていて分かるのですが、何かが足りないのです。狂気や熱は伝わるのですが、音楽への愛(?)というのが描かれていない為か、ただ激しいだけの映画に思えてしまいました。
『セッション』と同じように、音楽に没入していく、狂っていく、というような映画でしたら『4分間のピアニスト』という素晴らしいドイツ映画があります。こちらも厳格な教師と生徒という関係の中でストーリーが展開していくのですが、ラストシーンの息もできないような圧倒される感覚は『4分間のピアニスト』の方が凄かったです。
圧倒的!
出だしから圧倒されたままエンディングを迎え、鑑賞後はかなりグッタリした。
役者の演技、緊張感あふれる演出(役者にクローズアップを多用したカメラワーク、演奏シーンのカット割り等)が素晴らしくて、終始引き込まれた。
常人にとっては「たかが」と思われることが、その道を極めようとする者には生死を賭けるほどのことであり、それは当事者にしかわからない。
天才たち(それに見合った努力が出来る者を含む)の言動を、自分のような凡人は憧れと嫉妬と諦めの心境でただ眺めるしかないのかも知れない。
密告のくだりが個人的には分かりにくいと感じて、一緒に観た人と擦り合わせたところ、自分の読み違えだったようで、悔しかった。。。(もっと修行が必要だ。)
観終わった後久々にゾクっと身震いきたぁ~~
鬼気迫るJKシモンズが今夜、夢に出てきそうな衝撃
鬼気迫る演技で。
言葉で表現できない
まるで格闘技!
見ごたえたっぷり。
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