セッションのレビュー・感想・評価
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何度でも見たい!素晴らしい!!
以前うちは弟が吹奏楽部に所属していて、全国大会を見に行ったことがある。なんでだろう、プロのオーケストラに比べたらもちろん中学生の演奏だからさ、レベルは落ちるんだけど、演奏している人の気持ちとか想いとかって、音に出るし心に響いて、不思議と涙が出てきたんだよね
自分が仕事をしていても、120%の努力をして、死に物狂いにならないと成長しない、っていうタイミングってやっぱり時々ある。
主人公の死に物狂いさ、想いのこもった演奏、その狂気、が凄く伝わってきて、心が動かされた。
一度見て素晴らしいと思った映画って、ワンシーンワンシーン強烈に覚えてる。〔逆に、面白くなかった映画は、見たことさえ忘れて、レンタルで借りて思い出したりする。〕
忘れられない、素晴らしい一作。これが脚本家〔監督だっけ?〕デビュー作ってゆーのがすごい。きっとこの主人公と同じように、めちゃめちゃ想いのこもった一作なんだなきっと。
理屈抜きのコミュニケーションを理屈抜きの映像表現で見せる
さすがにアカデミー助演男優賞取っただけの事はある映画
狂気の果てに伝説が生まれる
名門音楽学校に通うニーマン。 友達も少なく恋人もおらず、孤独で一見凡庸そうな青年だが、ドラムの腕を見込まれてカリスマ教授フレッチャーのバンドに参加することになる。 だがそれは、恐るべき試練の日々の始まりだった。
フレッチャーのサディスティックな指導は、しごきと呼ぶには生ぬるい。
まるで刀を持って対峙しているかのごとく、目をそらすことも後に引くこともできない。フレッチャーが人斬りならば、ニーマンは竹刀で戦う道場剣。スティックを刀身と見立てるならば、一振りごとに神経を削る命のしのぎ合い。
一音でも間違えば待ってるのは無限地獄。
仏教でいうならば眼睛、ただ己の体そのものが音となって忘我の境地にならなければ、フレッチャーは満足しない。
もう、生徒の人間性なんておかまいなしなのである。というか、人間性なんて見てないのである。
この異様な人間関係、見たこともない緊張感と緊迫さは【ブラック・スワン】に似ている。
これは本当にジャズ映画なのか?
私はなにを見てるのだろう?
そんな緊張感はラストまで緩まない。
精も根も尽き果て「我」を取り戻したニーマンと、学校以外の場所で出会ったいつもより 「人間らしい」フレッチャーとの間に、一種の和解が生じたなどと甘い夢を見ていたら、思いっきり張り手を食らった。
久々に、予測をはるかに越える怒濤の展開 。
フレッチャーの復讐劇は、ニーマンのお披露目公演と化してしまうのである。
そしてその狂気の果ての瞬間に立ち合えたことに、こちらも体の芯が震え、フレッチャーと同じく、わけのわからない悦びさえ感じてしまうのである。
ニーマンがフレッチャーと出会ってなかったら、捨てきれない夢を抱えて場末のバーでスティックをふるう凡庸な人生を送っていただろう。
漫画原作の安っぽいドラマに浸りきったお花畑の高校生などに、これを見ろ!と突きつけたくなる。 とにかくこういう映画が、一種の映画愛好家の嗜好品とカテゴライズされてしまうのは勿体無い。いや、ほんと、凄い映画でした。
連打につぐ連打
もちろんドラムの連打、そしてビンタの連打に圧倒されるわけですが、それ以上に、この物語の展開の連打にも驚かされるわけです。あ、そっちかぁ、と思いきや、えっ、こっちなの!?ってな具合で、後半は食い入るように見てしまった感じがあります。
でも微妙に点が上がらないのは、なんか細かいカット割りとか、多用されるズームとかが気になってしまったっていうのがありますね。特に演奏シーンのカット割り。よくできたライブビデオ的な感じがあるんですけど、そういうもので意図される演奏自体を味わう興奮と、物語上の主人公の狂気性を表そうという意図が、あんまりマッチしていないというかね。
すんごい話題になっていた作品なんで、すんごい楽しみにして観たんですけど、やっぱり映画って難しいもんなんだなぁって思ったですね。
鮮やかなリベンジ
こりゃ凄い映画だね。
ジャズを扱ったスポ根物みたいなサクセスストーリーかな?と最初はそんな感じで観始めたら、完全に予想を覆された。
鬼教師のキャラ造形と後半からの展開のひねくれ具合が良い。
決して綺麗事にまとめずに、なおかつカタルシスを感じるラストには恐れ入った。
こんな切り口の映画は初めてじゃないかな。
jazzは戦いだ!
知り合いの超オススメとあって鑑賞。
jazzのリズムに乗って観れる、ある音楽を志す学生が主人公の成長物語だ。叱咤する教師と負けずに努力する学生が、2人でjazzという戦いをする。
この教師がなかなか曲者、今では見かけない超体育会系教師である。彼は彼なりに考えることがあるのだが、まぁ、親の心子知らずというもので、学生からは憧れと恐れ、敵意の的である。
そんな先生に師事しながらドラムの技術を磨いていく主人公なのだが……どうなるかはお楽しみだ。
先生がクレイジーとの意見があるけど、意外と色々なことにこういう生き方を選ぶ人はいると思うから特に驚かない。そして、そういう人は大抵、並でない努力をし並でないプライドを持っているものだ、良くも悪くも。
そう考えると、全然クレイジーではない。
主人公もプライドとそれに見合う努力や才能があって、でも成功のためにはさらに時機が大切になる。そういうチャンスを活かせるのかの瀬戸際にいる。そのスリルはたまらなく面白かった。
jazz自体が少し音楽としては王道から逸れていること、さらに端々にrockの味もつけてあり、だからこそのこの表現の仕方なのだろうが、題名の「セッション」から連想されたものとは全然一致しなかった。というか、これセッションじゃなくないか。
内容面で消化不良ではあるが、とてもノリがよく音楽の楽しさ、映像の作りが好きなので3.5だ。
二人だけの世界
音楽に詳しい人は思うところがあるのかもしれないが
狂気の二人
鬼のように怖いハラスメント教師と、音楽を出世のための道具としか捉えていないドラマーの物語。
「苦しいことを乗り越えれば希望はある」とかいう、甘ちゃんな物語ではない。そこに、この映画の奥深さがあるのだと思う。
ハラスメント教師は明らかに狂っているし、その生徒であるドラマーも明らかに狂っている。
それをこの映画は、完全に否定してもいるし完全に肯定してもいる。
結末を通じて、この映画は結論を完全に観客に委ねる。
だからこそ、この映画を通じて賛否両論、喧々諤々の議論が繰り広げられるのだ。
「この映画はハラスメントを肯定している!」
「いや、この映画はハラスメントを否定している!」
こんな議論が生まれている時点で、この映画の目論見は達成されている。
最高で最低の映画だ!
いやーなかなか
熱い映画でした。
逆に怖い。みんなクレイジー。でも何故か魅入ってしまう。
吹奏楽経験アリには、練習風景が懐かしい。さすがにあそこまでの熱血さやスパルタではなかったけども。
いい音楽を求めだすと、上限がない。気持ちはわかるが人間らしい生活をするには限度が必要だなと。
音楽だけ見据えた登場人物たちは狂気すら感じるほどで怖かった。
でも最後の仕打ちは意地悪い。それに必死で食らいつくニーマンはかっこよかった。
●プロの仕事。
J・K・シモンズの怪演とはよくいったもんで。THE体育会系。軍隊組織。上官のいうことは絶対だ。どんなに罵倒されても、人格否定されても。
逃げ出したいならいつでもどうぞ。ヘタレが付いていけるか。ホンモノだけが残ればいい。モラハラと紙一重。というかTHEモラハラ。追い詰める。生き残りたけりゃヘタレを返上するしかない。ヘタレが大人になっていく。勝ち取ったポジションを死守する。狂ったように。
ラストがまたいい。やっぱヘタレか、あの情熱はどこいったと思いつつ。まあ、折れても仕方ないかと。
コンプラやら、やさしいグローバルスタンダードやら、ブラック企業をぶっつぶせやら。でも、プロになるってこゆことだよなと、オレは思う。
タイトルなし(ネタバレ)
あそこで弁解の代わりにドラムを叩く。叩き続ける。それが先生が求めていた答えであり、主人公の魂だ。多分先生だって本気で主人公が告げ口したなんて思ってないはず。そう信じたい。
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