駆込み女と駆出し男のレビュー・感想・評価
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今までにない新時代劇!
この映画は、ここ2〜3年の間で1番好きな映画になったかもしれません。
初め時代劇〜ということで敬遠してましたが観てみたら期待以上!時代劇ってこんなに面白いのか!と思いました。
2時間半の上映時間のはずなのにそれを一切感じさせない映画。
セリフのテンポであったり綺麗な景色。難しい話ではありますが、飽きずにいい意味でゆったり観れました。時間が経てば経つほど良さが…!
笑って泣いて、心打たれる作品です。
本当に凄い作品に出会えました。観て損はないと思います。まだあと何回か観て理解を深めたいです。
涙と笑いと活気たっぷりの快速時代劇
『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』の原田眞人監督最新作。
時代は1841年(天保12年)、
老中・水野忠邦による悪名高い『天保の改革』の頃。
夫との離縁を望む女性を保護し、離縁調停を受け持つ
幕府公認の“駆け込み寺”、東慶寺。
その寺を訪れる女性達を中心としたドラマ。
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まずもって原田監督の映画はセリフの応酬が早いので、
聞き取りの難易度はいつも高めなのだが、今回は時代劇で
聞き慣れない言葉が多い事もあり、輪を掛けて難易度が高い。
集中して聴かないと置いてきぼりを食らうので要注意。
それでも重要なセリフはさりげなく聞き取り易くなって
いるところは流石だし、その“生っぽい”セリフの応酬や
テンポの早さが映画の活き活きとした空気に直結しておる。と思う。
『わが母の記』でも印象的だった、
四季で表情を変える自然の美しさは言わずもがな、
江戸の衣装や風俗、細かい所作も雰囲気たっぷりで楽しい!
たとえ感動的な場面でも、センチな演出を
ズルズル引き摺らない所も個人的に好みだ。
鯵売りの正体が分かる場面も、“狂犬”の胸のすく最後も、
いつまでも感傷に浸らずに潔く次の場面へと移る。
最後に読経に来た僧も、最後まで顔こそ見えないが、
顔を見せなくても観客は彼が誰かを察するだろうし、
ならばそこまで見せるのはかえって野暮というもの。
その潔さこそ快い。
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演出もだが、なにより登場人物たちが魅力的。
まずは、じょご。
戸田恵梨香の出演作って今考えると僕は殆ど観てないが、
いやいや、こんなに良い女優さんだとは知らなかった。
素朴な身なりでも、その純粋さ、勤勉さ、しなやかな強さが美しい。
読み書きすらできない彼女は何でも『心』で覚える。
鋳鉄の技も医薬の知識も、彼女は一から身に付けた。
今以上に女性の才能が認められない時代であったが、
然るべき才能に然るべき場と時を与えれば
人は誰でも強く輝ける、という象徴のようだ。
そしてお吟。
若手の中でもすでに頭ひとつふたつ抜きん
出ている印象のある満島ひかりは、本作でも見事。
袖をくるりと返す所作や足運び、キレの良いセリフ回しが
カッコいい。まるで気位の高い猫のよう。
だが、その澄ました表情から時折滲み出る熱さ。
堀切屋への想いや、じょごとの厚い友情に涙。
大泉洋演じる信次郎もまさしく“素敵”!
いつもおどけてるように見えて実は物凄ーく考えてる。
じょごの額に薬を塗る序盤のシーンで、彼の機転の早さ、
ぶきっちょながらも優しい心根が知れるし、
ヤクザ相手に見せるあの刀無しの大立ち回りは、
笑える上にカッコいいのド真ん中!
一度捨て掛けた夢を取り戻せたのも、
彼の優しい心根が結んだ縁あってのことだ。
脇を固めるキャラも良い。
樹木希林や山崎努は重厚なのにユーモラス。
マジメで厳しいんだけどなんかズレてる院代様や、
キムラ緑子演じるお勝のチャキチャキした感じも楽しかった。
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劇中、倹約令の一環として“たかが縁切り寺”である
東慶寺を取り潰そうという流れがあったが、
金にならないという理由だけでこういう大事なものを
ないがしろにする風潮は昔から同じなのかしら。
今も昔も変わらぬ、様々な女性の抱える悲しみ、そして強さ――
そんな重くなりがちなテーマを、
テンポ良くユーモアたっぷりに綴った快作。
最初から最後まで気持ち良く笑って泣けて、
観終えてからも清々しい余韻に浸れる良い映画でした。
<2015.05.16鑑賞>
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余談1:
“粋(いき)”とは違うと劇中でも言われていた “あだっぽさ” という言葉。
“あだっぽさ” で調べても適当と思える訳が出てこなかった
が、堀切屋の言っていた『徒花(あだばな)』に近い意味
ではと思ってそちらを調べると、こんな言葉が出てきた。
・徒花:咲いても実を結ばない花。咲いてすぐ散る,儚い花。
成る程、堀切屋の旦那も、お吟も、夫婦揃って “あだっぽい” 。
余談2:
「『八犬伝』の続き読みてえなあ!」とかって、
こっちがちょうど新作映画を心待ちにする感じとかに
近いんだろうね。娯楽の少ない時代であれば尚更だろね。
なんだかここも現代と地続きな感じがして微笑ましい。
詰め込み過ぎでは?
今の日本映画、大泉洋をキャスティングした時点でもう60点は約束されたようなものでしょう。
その上この面白そうな題材。
これだけでもう70点はいってるのではと思えるほどだ。。
あとはこれに加点していくだけで、相当面白くなりそうな、昨年観た『超高速!参勤交代』的な痛快で儲けものの面白さを期待していたのだが…。
ところが本作は加点どころか減点に次ぐ減点…。
まず笑えないし泣けないし、困ったなって感じ。
原作は未読なのだが、もしかしたら原作を忠実に描こうとするあまり色々詰め込み過ぎて、どのエピソードも中途半端というか薄味というか、浅く広い纏まりのない作品になってしまっている。
ただダラダラとしたテンポでの143分は長かった。
あと言葉に統一感かない。
時代考証的に考えられた言葉を使っているのかなと思いきや、全く現代用語だろという言葉が出てきたりして、そういうところも気になって本作のノイズになってしまっていた。
そんな感じなので、ラストなんかもうどうでもよくなってしまって、今考えてみても、どのシークエンスがクライマックスだったのか?と首を傾げてしまうほどだ。
もしこれがテレビの全10話とかで放映したのならきっと面白かったのかなと思う。
ワンエピソードを掘り下げていくとか、話の舞台を東慶寺の中に絞るとか、じょごとお吟と信次郎に的を絞ってその他のエピソードはチラッと覗かせる程度に抑えておくとかしていたら、スマートで観やすい作品だったのに。
と思うのだが…。
めっちゃエエ!
お話しとしても面白いし、個人的には生活圏の土地柄で思い入れやイメージが湧くし、とても楽しめました!
何より大泉洋がいい!「この役大泉洋以外無いんじゃない?」って思うほどのハマり役だと思う。(「探偵はバーにいる」や「清洲会議」みたいのも嫌いじゃないけど、今回のはセリフ回しが特に良い!)
満島ひかりや戸田恵梨香、堤真一、樹木希林。脇役陣も最高に良し!
満点を付けなかったのは、上映時間がちと長い印象を受けたから(決して作品の進行に飽きるって意味ではないですが)お勧めです。
見応え有るって
長い映画かなーって思ってトイレちゃんとして観たのですが…なんとナントあっつう間の展開‼︎
大泉洋の映画は結構…好きやったのですが…やっぱいいな‼︎
間がやっぱいいね。
戸田恵梨香…やるねー方言もハマってたな
でもさ、一本の筋は樹木希林さんやな
あの人まぢすげーな‼︎
結構…声出して笑えるし
自然の涙も出てくるいい映画でした。
映画館で観て‼︎
まぢで‼︎
評価が難しいなぁ〜
評価が難しいなぁというのが第一印象です。2時間半にも及ぶ長い映画ですが最後まで見せる力があります。ただ、これといった中心になる話がないのですね。鳥居耀蔵の東慶寺取り潰しの画策が話の中心かと思いきや、さにあらず。それぞれの女たちの生き方を通して人生について考えさせる・・・、と言ってしまえばそれまでですが。
すでに役者として定評のある大泉洋ですが、確かに面白いところはあるのですが、いまいち使いきれてないといった印象があります。また樹木希林の存在感はさすがと、言っていいでしょう。それといつもは一風変わった役の多い戸田恵梨香も真正面から取り組んでいます。それと東慶寺を仕切る法秀尼を演じる元宝塚の陽月華も凛としていいですね。
井上ひさしさんの原作ですが、さすがに井上さんらしく曲亭馬琴が重要な役どころ任されています。
原作の人物が生き生きと。
原作を半分まで読んだところで映画を観たのは初めて(苦笑)。でも、小説前半の登場人物が映画の中で生き生きと描かれていた。特に柏屋ではたらく人々の姿が「素敵」で「素晴らしい」。この後、後半を読むのも楽しみ。
久々に見応えありの時代劇
画面から時代の空気感が伝わって来る時代劇
豪華な俳優さんが、地味に地味に演じながら滲み出す演技バトルが凄い!
ベテラン勢の存在感は言うまでもなく、大泉さんの飄々とした演技に鬼気迫る満島ひかりさんに加え誰コレ!?吉田羊さん出てたか?と思ったら元宝塚のトップ女優の陽月華さん今回でハッキリ覚えました^^;
何言ってるかわからん?って声もありますが、方言で聞き取れなくても流れと表情で自然に察しがつくので、別に気にはなりませんでしたよ。
長い作品ですが、物語のメリハリがあり長さは感じない見応えのある時代劇でした〜☆4
上級者向けか。私は無理。
風景など、江戸の雰囲気は良かったですが、言葉が昔の言葉でまったく入ってこず。丁寧に伏線を回収してくれる優しい映画では無いです。私には終始意味不明。
さらに、笑いのツボがまったく合わず、どんどん冷めていき、二時間半が恐ろしく長く感じました。
しっかりしたストーリーに基づく映画
原作の井上ひさし氏の「東慶寺花だより」は読んでいませんが、氏が長年掛けて取り組んだ小説がベースに有るだけあって、ものがたり自体は良いものである事は分かる作品です。
日本人独特情に訴える良い物語である事が推察されます。
唯、やはり長い話を短く纏めた感は否めない点は致しかたなしなのかなと思いました。
テンポが悪い!
いい映画なんだけどテンポが悪く、話の核がないような気がする。
ただ瀬戸恵梨香は良かった!『スペック』で終わってしまったのか?と思っていましたが、あ〜良かった。
次回作 『予告犯』超期待です。
【原田監督による、別次元の面白さの江戸時代劇 必見】
ー 日本の時代劇は好きなジャンルですが、この映画は別次元のレベルだと思いました。
映画好きとして、多くの人に観て頂きたい、と思った映画です。
原田監督の力量だと思いますが、二時間半があっという間でした。
素晴らしい、邦画時代劇でした。ー
・パンフレットも充実していて、当時の時代背景を知ることが出来る内容です。
<2015年5月16日 ユナイテッド・シネマ岡崎にて鑑賞>
使われている言葉が難しい。。。
題材は重いけど、大泉洋はじめ役者さんのセリフの端々がプッと笑えて、観終わった後、前向きに頑張ろう!という元気を貰える映画。
ただ残念なのは使われている言葉が難しく、???となってしまうことが度々あったこと。
時代劇だから仕方ないのかもしれないけど、もう少し噛み砕いて分かりやすい言葉にしてもらえたら満点だったんだけどなぁ。。。
非常に面白い
いろいろ日本映画を見ましたけど、この映画は間違いなくベストに入ると思います。シナリオもしっかりとしていると思いますし、各役者さんもしっかり持ち味を生かし演技してると思います。笑うところも涙するところもありいい映画だと思います。ぜひ機会があったらぜひ見てみてください。
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