6才のボクが、大人になるまで。のレビュー・感想・評価
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妻と母と三人で見に行きましたが、全員不評。 まず男の子やその周辺の...
妻と母と三人で見に行きましたが、全員不評。
まず男の子やその周辺の人が実際に歳をとっていく様は映像体験としてかなり面白いと思う。大人になった主人公の顔が画面に映った時は結構ドキッとする。そこはすごく良いのだ。
ただし、ドラマというジャンルの映画作品としては今ひとつ。なぜかと言うと、話のディテールがあまりに素朴で特異な内容がないから。
例えば、お父さんに主人公がエルフって本当にいないんだよね?と聞くシーンがある。面白いと感じる映画だと、こういう不思議なやりとりは大きなテーマに収束していく1ピースになるはずと思って注目する。しかし、この映画だと、直後のハリーポッターが当時流行っていたという話に回収されておわり。
また、お母さんが水道工事の移民に勉強しなさいと話すストーリーも、単にその後に立派に見違えたレストランの店長やりながら勉強する立派な男になって現れるというのでおしまい。
シリーズもののドラマみたいな展開で非常に凡庸な会話が垂れ流される。そんな展開で150分越えは相当長く感じるし、苦痛であった。
試みは映画史に残るピュアで強いコンセプトのものであったのでただただ残念。
奇跡的な映画の軌跡
たまにしか会わない親戚の子供を見てる感じ。
かわいかったあの子が、いつの間にかこんなに大きくなったのね。
そして「トゥルーロマンス」の頃、大好きだったバトリシア・アークエットもあんなに大きくなるなんて…
おもしろかった
大好きな血と運命と宿命系の映画だった。
お母さんがたくましくなるにつれ髪の毛が短くなっていったり、乗る車がその人の人間性を表してたり、演出も好き。
自分が、主人公に少し近い家庭環境で傷ついたことがあったから、すごく共感できて応援する気持ちになれたのかもしれない。
そういう自分の人生を肯定してくれている気がして、傷ついてきてよかったとすら思えた。
オールタイムベストの1本になった、とても大切な作品。
あるままを受け入れる事、それを想う。
6才の少年が大人になるまでを描いた作品。フィクションだが12年間かけて作成、その役者の変化が、作品にリアリティーを持たせている。
頑張ってスターになる、感動する、というような話でもない。けど、思うのは、何をしたって“時は流れる”んだよなって。時が経つこと自体がドラマなのだよね。
今の幸せも、悲しみも、人生のほんの一瞬を切り取ったに過ぎなくて、そこに固執したって仕方ない。つみ重なった時に、人としての深みやその人なりの人生を映しだすのかな。
主体的に、それを思いながら、あるままを受け入れる事、それを想う。一瞬を大切に、でも、その一瞬が人生のすべてだと、思わぬように。
淡々と12年間が、描写されてます。派手な事件さえないのに、画面から...
淡々と12年間が、描写されてます。派手な事件さえないのに、画面から目が離せません。脚本が、素晴らしいのだと思います。家族4人が、とても良かったです。
あまり共感できなかった
12年間という月日はすごいと思ったし、
日常の淡々とした感じも嫌いじゃなかった。
ただ、これが邦画だったらもっと共感できたんだろうなぁ。
たぶんアメリカ人だったらもっと深くこの映画を感じ取れるんだろうなぁと、少し悔しい気持ちになったので、星3つ。
面白いけど
内容も良く、なんといっても注目されていた12年間撮りつづけられた手法は素晴らしい根気とアイディアだと感じたが、
ただこのストーリーを普通の手法で撮ったら(子役を使い、大きくなっていく主人公と主人公を取り巻く家族のストーリー)と考えたら…そんなに面白い映画なのだろうかと思ってしまった。
私は、普段こういう何気ない人々の特別な事件も起こらないストーリーの映画を好んで見る。これらの、映画と別段大きな差がある訳ではないけど
この映画には、何かが足りない。繊細さ、ニュアンス、空気、光
少しづつ物足りない物を感じる
同じ主人公の少しづつ大きくなる姿、に美しさは感じるが
なんだか、全体的にアメリカンな大味感があるなぁ
アメリカ物語
いまだにタイトルをしっかり覚えられない自分の頭脳は弱いこと間違いない。しかし、そんな自分でもしっかりと覚えられるタイトルを考えてほしい。危うくこんなにも素晴らしい映画を見過ごすところであった、と怒りすら覚える。
配役を何年もかえずに撮ったことに重きをおいて紹介されていた映画だが、そんな方法論など度外視して、人間関係の描写があまりにも見事で自然と泣かされた。この感覚はちょうど小津の「東京物語」を見た時と同じ。まさに現代アメリカを見事に映したっと映像作品ではないかと思う。
アカデミー賞の授賞式で─、最優秀助演女優賞を獲得したパトリシア・アークエットに皆が祝福しにやってくる─、主演のエラー・コルトレーンも歩み寄るけれどもなぜか近づくことができず─、女優は壇上へ行ってしまい、主演はうなだれ、それを父親役のイーサン・ホークが優しく抱きしめる─、そして女優はスピーチで力強く女性の権利向上を主張する─、まさに映画の中の光景そのものが現実世界でも展開されていて、リチャード・リンクレイター監督がいかに自然のまま丁寧にこの映画を描いたかをうかがえた。ここまで丁寧に描写するためには、同じ配役で12年間が必要だったのだろう。
結構長尺でかなり淡々と展開する物語ではあるが、ぜひともじっくりと見てほしい映画。
子供含めた家族の物語
6歳の少年が、大人になるにつれて家族が離れたり、くっついてはまた離れたり、と家族の構成がどんどん変わっていきます。
また、それに合わせて少年自身がワルとつるんだりとか、家族にも色々な変化がありました。
同じキャストで撮るのは相当大変だったでしょうか、最後まで撮りきれて喜んでいるのはスタッフさんたちかもしれませんね。
成長中に何があったのかが時代を感じる事が出来、それも面白さの一つではないかと思います。
ただこの映画、彼女と一緒で会話して終わりです。なんというかこう、最後の締まりがゆるく感じました。
もうちょっと前の高校卒業→大学入学するまでで終了した方が良かったのではと感じました。
アメリカ現代史
オバマ大統領の昨年のベストワンということだが…なるほど。これリベラルの観点から見たアメリカ現代史やんか。親オバマどころか反共和党ですらある(典型的テキサス家族を可笑しく描いた点は上品)。そりゃオバマも好きになるわ。冗談はさておきブッシュは死ね!
「同一キャストで12年間毎年夏に撮影して1本の劇映画を完成させる」のはリチャード・リンクレイターとはいえ負けの無い賭けではなかったはず。ただ結果は大勝利。何者でもない少年が何者かになろうとするまでの時を「実際に」切り取って見せた大傑作!
「僕らが瞬間を捉える」のではなく「瞬間は常に僕らを捉えている」
ミニマルだから普遍的。アカデミー賞はアメリカの映画賞なんやし作品賞はこれが獲ればいいと思う。他の候補作はほとんど観てないけど
きっとターゲットの年齢層は高い
手法は珍しく、確かにスパンの長い物語を観ると必ず登場人物の変容に戸惑いは覚えます。同一のキャストを使い続けた十数年の撮影はいいと思います。ただ、それ以上ではなかった気がする。どこまでも限りなく日常を描いているというのはわかるけど、少しドラマに欠けていたように感じた。ただこれはエンディング時の主人公の年齢と同世代の自分から観た感想で、大人が過去を回想したり子どものことを想いながら観るのが一番共感できて胸に来るのかもしれません。なので、まだまだ自分が青いという結論。
邦題も見事、素敵でしたね。大学入学なんてまだまだ大人ではないけど笑
99%の平凡な人生への讃歌
特筆すべきいかにも「映画的」なことは起こらない。 それなのに、まるで自分の人生のことかのようにのめり込んでいる。 原題はボーイフッド(少年時代)なのだが、多分40代以降の世代の方がグッとくるものがあるのでないだろうか。
劇中、メイソンの成長とともに「青春あるある」のオンパレードになるのだが、それよりも自分の年齢に近いから、母親のオリヴィア(パトリシア・ アークエット)の振り絞るセリフ「人生が短すぎる」が、最後に胸にズシンと響く。
孫に銃をプレゼントしたり高校卒業を祝うパーティを開いたりと、アメリカと日本では文化が違うところも多々あるが、メイソンの一家が織り成す生活は国を問わず普遍的なものばかりだ。
個人的に親が三回離婚しているので、メイソンやサマンサにすごく共感した。
自分ではどうしようもない環境の変化に「すごくムカつく」と叫ぶしかない子供の無力さ(笑)。
初めから繊細な感受性を持っているメイソンのイノセントさを、12年も表現し続けたコルトレーンは凄い。 一歩引いた目で家族を、社会を見つめ続け、でも決して誰を責めるわけでもない優しい男の子。悟ったような口ぶりもするが、その実自分の世界に入り込むことで安心感を得ている多感な状お年頃を、自然に演じていた。
成長するのは子供だけではない。 いつまでたっても子供のような夢を見ながら現実をごまかす実父のメイソンsr(イーサン・ホーク)に、共感する人も多いのではないだろうか。社会と折りあいをつけるのは、いつも女性の方が早い (笑)。
そんなイーサン・ホークの役どころはダメンズ一歩手前だったけど、子供たちと正面から向き合う姿は良かったなぁ。個人的には彼も助演男優賞もらってもいいと思ったよ。
160分は映画としてはとても長いのに、描かれていない部分をもっと見たい!という物足りなさも。特にオリヴィアが、どうしてダメンズばかり捕まえてしまうのか気になった(笑)
メイソンがラブラブだった彼女との破局までの道のりも気になる…
振り返れば最初は順調だった恋って、いつ歯車が狂ったのか不思議に思うことって、多いよねぇ…。
どんな人生を送っていても、誰にでも等しく時は流れる。
人生って滑稽で思い通りにいかなくて、いつも物足りなくて。きっとほとんどの人は自分の人生に不満足。
そんな平凡な大多数の人間への愛情あふれる映画。時間を共有しながら半生を追体験し、せつなくなりました。
そして中年になるまで。
アカデミー賞予想で評論家がこれが作品賞っていってたけど、
サラリと「バードマン」に持ってかれた本作。観てみれば納得。
カメラ好きのお父さんが撮り貯めたホームビデオの趣に近い。
「ビフォア~」のリンクレーター監督のリアルなダラダラ感が
私は好きだ。あの台詞もあの暴言も「あるあるネタ」に値する。
同じ役者を12年間使って一本の映画を作る。っていう実験映画
なんだけど、日本にだって同じ部類は多い。北の国からだって、
渡る世間~のえなり君だって、みんな見事に成長したもんねぇ。
子供の成長は楽しみであり残酷だ。ということがよーく分かる。
それがまさにこのリンクレーター映画なのだ。6才のメイソンが
両親の離婚から引越し、母の再婚、義父のDV、実父との交流、
初恋、挫折、夢、卒業と普通の子供が体験していく段階を生き、
もう12年も経ったんだ!を味わわせてくれる。面白いか否かと
いうよりは懐かしいかどうか、といったくだりで、誰もが体験
してきたいちばんの想い出をいま一度噛みしめるといった感じ。
P・アークエット演じる母親の結婚運のなさには泣かされるが^^;
新しい男とくっつく度にメイソンが「あーまたか」っていう顔して
ほくそ笑んでいるのが印象的。男の子ってのはホントよく見てる。
しようもない両親であろうと子供たちが一向にグレないのは凄い。
今作は夏休みの一か月を利用して毎年撮られたということなので、
季節が夏しか登場しない。継ぎ目で一年後の彼らに出逢うのだが、
あっという間に変貌を遂げた彼らの成長ぶりこそ奇跡!の賜物。
時間の経過による変貌は子供どころか親にも襲いかかるけど(泣)
12年間その姿をカメラに晒し続けたホークとアークエットには
素晴らしいの一言しかない。歳とってなんぼ。とはよくいうけど、
貫録を備えた逞しい俳優になった。映画ではほとんど中身が成長
していないところがまた魅力で、そう簡単に人間は変わらないと
いうところもよく描けている(生活面では向上しているけどね~)
(お母さんお疲れさま!あと葬式だけなんてそんなことはないから)
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