「家族は老いる」6才のボクが、大人になるまで。 ススギさんの映画レビュー(感想・評価)
家族は老いる
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主人公はほとんど話さない。今時らしい無気力でいて社会に反抗的な男の子に育つ。残念。劇的なヒーローではなく一人の人間でしかない。成長ドラマ。アメリカの家庭で男の子が大学進学(ひとり立ち)するまでを描いている。
節目ふしめでキャラクターたちがいいことを言う。父親、彼女、母親。
母が賢いので救われる。
母が、人生最悪の日だわ、と嘆くので胸が痛んだ。今後の人生が空虚に思われたんだろう。人間というのは子を育てあげたら、あとは40年先の死ぬまでを過ごさなきゃならない。そんなに長い時間をどうやって?悲惨だ!いままでずっと、20年近く最優先にしてきた未来ある子供達じゃなく、疎かにせざるを得なかった(ないがしろにしてきた)自分について、あとは死ぬしかないのに、改めて見つめろと。あんまりじゃないか。人生を奪っておきながら、「ここまでで結構」とは、子供はなんて勝手なんだ!
人生を子どもに捧げた親が行き着く悲しみが、演者が老いるこの映画だから伝わった。
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