「再び、人生を味わえる」6才のボクが、大人になるまで。 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
再び、人生を味わえる
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同じ俳優達が、12年間かけて撮影したという、驚異的な映画です。驚異的なのはそこだけで、なんの事件も事故も無く、ただ不和な両親の元に生まれて、母親の転身に振り回されて、不幸と言えば不幸、何事も無いとも云えるかもしれない少年時代を、ただ描き続けた映画。普通なら少年時代、青年時代を別の役者が演じるところを同じ役者に演じさせたのは、ただひたすらリアルな人生を描くためだったのでしょうか。であるからこそ、生々しく感じるのか。ああ、そういえば、子供の頃ってそういうことあったよな、とか。国籍が違うし、お爺さんからライフルの撃ち方を教わったりなんかするわけ無いけど、父親からビートルズのことを熱弁されたりとか、姉と喧嘩ばかりしていた少年時代とか、ただひたすら、リアルな人生を味わうだけ。ただ、それだけの映画でした。
退屈と言えば退屈な映画かも知れませんが、何もおかしなこともない、どっしりとした腰の据わった良い作品だったと思います。
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