さよなら歌舞伎町のレビュー・感想・評価
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もっとトンガれ!
東京・城東地区の「映画見巧者」が集う某館(下に書いてあるか…)で鑑賞。
好きな若手俳優、染谷将太が出ているので足を運んだ。
基本、事前に知識(監督、脚本、物語の背景など)を極力入れずに見ることにしている。
監督、脚本を最後のクレジットで見て、ふ~んと得心した。
荒井、広木というある意味で「大御所」が手掛けた作品なので、しっかりできてはいる。
Hな場面も結構あり、染谷の芝居もいいし、物語の展開、ラストなどにも納得。
ただ、AKB48出身の前田敦子…。
彼女が、パンツのひとつも見せないままで終わったのには違和感あり。
他の女優さんがバンバンやってるからいいっていうもんじゃないよなあ。
前敦サイドへの妥協や配慮があったのかな?
確か、「苦役列車」ではパンツ見せてたような記憶があるけど。
ま、商業映画だし、くだらないような(見てないのがほとんどだが)作品もいっぱい撮ってる監督なので、いろいろ妥協、計算したんだろうか。
「ヴァイヴレータ」のようなヒリヒリした作品にしたんじゃ、客は入らんわな。
そこそこ客入りがいいんだとしたら、前敦への配慮も奏功したかもね。
ドヤ感が鼻に付く
わりと胸くそ悪い気持ちになりました。
先に良かったところをあげます。
南果歩はよかった!鈴木さんバージョンも柏木さんバージョンもよかった。
松重さんとのキスが映画全体を通していちばんキュンとした。
つまらないと思われる向きもありましょう。
でもどうぞエンドロール終わりまで我慢してみてください。
南果歩と松重豊がちょっとだけ本編のもやもやを晴らしてくれます。
家出少女の女の子はかわいいし、演技がうまいと思いました。
韓国の女優さんも可愛らしかったです。
怖そうすぎてみてないですがメビウスの妻と不倫女を二役やった人らしいです。
いいと思ったところは以上です。
続いてイライラしたところ、げんなりしたところをあげます。
前田さん出番すくなっ。
キスさえしませんので前田さんからはR指定要素はないです。これで主演?てレベルの出てこなさです。
韓国人の男の子は、日本人の女を抱いて小遣い稼ぎをしていたようですが、そのパトロンを拒否したのは自分の彼女のデリヘル勤務を知ってしまったショックであって、春をひさいだことへの罪悪感ではなかった。
でも、彼女には「体を洗っても自分の体の汚れは落ちない」なんて言わせてる。
男(の作家)が、体を売った女に、自分は売春したから体が汚れている、と言わせる、あるいは思わせる描写に、つよいつよい不快感を覚える。
女性に寄り添っているように見せかけて、実は貶めているということに気づいているのか、気づいていないのかはわからないけれど。どちらにしても、許せるものではない。
人種差別や東日本大震災やネグレクトという要素の使い方も、あざとく思った。自分(作り手)の、俺は問題意識を持ってる!という矜持(だけ)を、見せびらかされたように思えた。
AVに出ようとする妹が語る震災後の辛さや、家出娘の告白が、説明的過ぎるというか、あんなに理路整然としゃべれるような知性がある人物像ではないのに、上手にしゃべっており、、、作り物感がつよくて心に届かなかった。
そこらへんは雑なのに、デリヘル嬢とその彼氏のお風呂シーンは異様に長く、間をかなりとったけれど、彼氏の吐息(興奮?)がうるさいしでなんだか全然きゅんとせず。
いい役者そろってるのに、いいと思えない点が多かった。
主人公も、職業詐称がばれて、彼女が枕営業しちゃって、妹がAV出ちゃって、追い払った売春婦が死んじゃって、テンパったのはわかる。
それで不機嫌になって塩釜に帰るってか?
え?何それ?それって前進なの?
大体一流ホテルに受からなかったのは、絶対震災のせいでなく、自分が未熟だっただけなのに、世界のせいにすんなと思った。
刑事の不倫カップルの、女の方の正義感もうっとうしかった。
デリヘル店長の母親語りもうざかった。
てゆうか、田口トモロウが実年齢50代やないの?
そのの母親が2年前で享年57?いったいいくつの設定の役なの?その辺も雑!!!
部分部分は楽しめたが、全体的には作りの雑さが目立つ作品。
特筆すべきは、卑近だが特殊な世界の住人を演じた役者陣。
話の軸となるラブホ店長の徹を演じる染谷将太。
濁った暗い目をさせたら右に出る者無し。
“染谷将太”の名があるだけで劇場に足を運ぶ価値有り。
今回も安定の染谷節で気怠さと屈折具合を醸し出していました。
また出稼ぎ韓国人を演じるイ・ウヌ。
絶妙な片言日本語を語りつつ、意味の有る裸体演技を熱演。
作中、最も喜怒哀楽の感情の起伏を見せる人物であり。
その自然な不自然さに魅せられました。
余談ですが。
映画「メビウス」で印象的な1人2役を演じた彼女。
何処で感情を爆発させ刃物を持ち豹変するか。
という他作品に引き摺られた間違った期待感がありました。
秘密を抱えるラブホ清掃員を演じる南果歩も良かった。
松重豊との間抜けな遣り取り。
不意にボソッと放つ印象的な一言。
或る時点を過ぎた後の突き抜け振りは最高でした。
ラブホの密室で起きる出来事も良かった。
行為自体よりも行為の前後に起こる、何処か間抜けで哀しく愛おしい遣り取り。
特に良かったのが雨宮サンとの遣り取り。
思い詰めた末にポジティブな方向で突っ走る雨宮サン。
お馴染みの、一種儀礼的な攻防戦を経た後の擬似行為。
擬似行為前後の緩やかな戯けあい。
或る帰結を迎えた後、ガバッと抱きつく姿。
情けなさも含めてグッとくる場面でした。
惜しむらくは作品全体に散見される歪さ、作りの雑さ。
語られる5組の男女の話は部分、部分で楽しめたものの。
要素が多過ぎて終盤の展開への繋がりが見え難い。
明確に本筋と関係ない要素もあり、群像劇の肝である全体がクロスする瞬間のカタルシスが明らかに足りない。
散見されるご都合主義な展開もノイズになりました。
また前田敦子の中途半端な使い方も違和感が。
映画「もらとりあむタマ子」等で既に一定の評価を得ている彼女を“客寄せパンダ”として使っておらず。
刺激的な展開はあるものの肝心の場面を見せない。妙に隠す。
彼女だけが不自然に保護されており周りの女優達と比べて明らかに見劣りしていました。
鑑賞後、印象に残るのはイ・ウヌであり。
前田敦子的にも作品的にも損をした使い方だったと感じました。
部分部分は楽しめたが、全体的には作りの雑さが目立つ本作。
随所に差し込まれる震災とヘイトスピーチの雑な扱いもノイズに。
鑑賞直後は良い作品を見た印象がありましたが、時間が経てば経つほどに違和感が気になり出す。
という意味では長く楽しめる作品かもしれません。
オススメです。
あっちゃんが出てるので軽い気持ちで見に行ったらひく
「さよなら歌舞伎町」であって、「さよなら新大久保」ではない。
テーマ、間違ってませんか? 主演の染谷+前田より、どうなるか予想つく韓国人風俗嬢カップルの時間が長い。長すぎる。
グランドホテル形式(ならぬラブホテル形式)の効果を狙ったんだろうけど、他にもちょっとイロイロな人たちを描き過ぎたかな。
役者陣のそれぞれがすばらしい演技を見せてくれただけに、薄まってしまうという少し残念な結果に。
◎なのは、主人公からすると、妹AV出て、彼女が枕営業して、変な客ばっかで…そりゃ逃げたくもなるっていう結論。ヒロインかはすると、逆ギレしつつ、しれっと無かったことにしようとするけど、逃げられて、それでも待つ……だていう男女のズルさを若い二人はよく演じていました
番宣では前田敦子の映画と思ってた。
歌舞伎町ドリフター。
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