くちびるに歌をのレビュー・感想・評価
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「笑って!くちびるに歌を持って、朗らかな調子で」
「部活動」は教師から見れば「課外授業」だと理解して貰いたい。だから、
この音楽教師は「部活の顧問」としてこの島に赴任した訳では無い。あくまでも音楽教師なのだ。。従って、合唱を続けたくば、音楽の授業に合唱を取り入れれば良いだけの事。その他にも方法はいくらでもあるはずだ。
また、音楽教師として赴任した以上、主人公はピアノを弾かないわけにはいかない。
まぁ、「手紙」って曲はいい曲ダネッ。但し、30歳の年長者から見た場合。15歳の少年少女はどう思っているのか?また、この曲は聴くにも歌うにも、長すぎるし、曲の印象に歌詞が追いつかなくて、合唱には向かない。(と思うけどね。)勿論、大変に難しい曲だ。
さて、
この映画も長すぎる。もっと合宿や合唱のすったもんだの方が良かったかな。スウィングガールズみたくね。
さて、
中学生くらいでは、30歳の自分なんか分かるわけも無い。寧ろ、分かってしまっては面白くない。でも、今の学校教育は中学や高校で人生を決めようとする。それが間違いと感じる。
「若者よ挫折なんか恐れず、島から早く離れて世界へ飛び出よう!!!」
初見ではなかった。どうやら、2回目だった。
さぁ、
ネタバレあり。
最後は良い!!!
主役の演技が
主役の新垣さんの演技がイマイチでした。まだ発展途上にあるのだと思います。前川清って最後に出てきてどこで?って調べたら、声だけの出演でした!長崎弁が上手い人、ぎこちない人、そんな方言今どきの子が使うの?って最近の映画やドラマでよく思うが、やり過ぎると「わざとらしさ」が出て物語に入り込めないので程々が良い。またコンクール出番直前に悪い知らせ、先生にも普通伝えないよねって思いました。ま、これが映画ですね。
辛いけどそれでも生きていく。
歌や音楽を通じた心の通わせ合いも好きだけど、自閉症の兄を持つ弟のおはなしが特に好きです。
自分の生きる意味を15歳にして理解している。自分の生きる意味に縛られて、解放されたいと思うこともあるけれど、やっぱり兄を想う気持ちは持っている。
残酷と思われるような運命を背負いながらも、毎日生きていく。そんな彼の覚悟や生き方に涙しました。
邦画の代表する作品ではないだろうか
この映画は新垣結衣主演の美人ピアニストが、故郷長崎県・五島列島で中学校の音楽の臨時講師として赴任し、合唱部の生徒たちとの物語である。
個人的にすごいと感じた所と、好きな場面をいくつか紹介していきたい。
まず、この映画の魅力は「歌」である。
合唱部が全国を目指しコンクールに挑んでいくのだが、主題歌でもあるアンジェラアキの「手紙」が課題曲になっている。この歌詞と物語のストーリーが見事に重なり合っていく。
例えば「誰の言葉を信じ歩けばいいの〜」という部分は、女子生徒が母を亡くし、父に二度裏切られて、自分を見失い誰を信じていいのか分からなくなっている描写と重なる。
この歌と物語の絶妙な重なりが感動を生んでいた。
次にこの映画は様々な伏線を回収する。
主人公の新垣結衣は、音楽教師の代わりに入ってきたのにも関わらず、なぜかピアノを弾きたがらない。初めの方は、少し嫌がらせやプライドなのかと推測していたが、彼女は中学校から付き合っていた婚約者をコンサートに誘うが、その途中、交通事故で亡くなってしまう。その経験が、ピアノを弾かないのではなく、弾けないようにさせてしまっていた。この伏線の張り方が良い意味で邦画ぽくて、良かった。
もう一つは、汽笛の伏線。これもここで繋がるのかと驚いた。
次に個人的に好きなシーンだが、1番は男子生徒が女子生徒の父の悪口を言った友達に殴りかかった後に、2人で帰るシーンがあるのだが、女子生徒は多分心の中では「かばってくれてありがとう」と思っているはずだが、最後までありがとうという言葉を言わない。
これが思春期のリアルな関係を鮮明に表しているようで、とても良かった。
撮影地である五島列島の街並みも、この映画の清々しさを引き立たせてくれる。
ここまで長々と書いたが、この映画で感じた事は15歳には戻りたくても戻れないという事である。友人と喧嘩したり、好きな子の事が気になったり、親や先生と衝突したり、そんな粗くて力もないのに、なぜか自信はあって、未来がキラキラ光っていたあの頃が一番楽しかったと感じてしまう。
今そう感じるように、これから歳をとると「今」に戻りたいと思ってしまう。だから結局人にとって過去でもなく、未来でもなく、「今」が一番かけがえのないものであるのだと感じた。
なかなか素晴らしい物語です。
いい物語だが、なぜか感動が最高潮にまでならなかった部分はある。
しかし、ところどころで心動かされ、涙がホロリときた。なぜ、最高潮にいかないかというとたぶん、新垣結衣が映画全体的にずっと、むっつりしていたからなのかなあ。
笑顔を終盤だけでもね。もっと生徒に厳しい顔だけじゃない顔を見せてくれたら泣けたかなあ。まあそういう役柄と話なんでしょうが。新垣結衣は婚約者を事故で失い、ピアノが引けなくなった。(終盤わかる)友人の誘いで高校教師の非常勤に。
私的に何があったにせよ、テキトーにやります発言にはじまり、あの序盤から中盤までの冷たさ、無表情さは、なんなんだろな。まだ中学生相手に可哀想すぎ。痛みを知って逆に優しくならないだろうかと思ってしまう。
しかし内面的には、新垣結衣は感じとっていて、障害者の兄をもつ男子生徒や、父親に捨てられ両親のいない女子生徒など、生徒のひたむきさに心動かされ、終盤に心の氷がとける、ピアノがついにひける。汽笛の音はドの音。新垣結衣がドから引き始め、屋上で女子生徒がその音を聞いて少し救われる場面は感動的だった。
障害者の兄を持つ男子生徒が素朴で本当にいい雰囲気を出していた。優しい。生きる意味を兄と寄り添うこと、生まれてこれたのは、兄のおかげと悟っている。偉すぎる。でも、そんなわけない。
両親がいない女子生徒にも、直接ことばでは何も語らない。しかし父親がひどい。明日一緒に教会に行こうと笑顔で娘に接した翌日に金をとって逃げる。2度、娘を捨てた。
心が溶けた終盤に行動で新垣結衣は生徒達に応えていく。無駄なシーンもなく、だらけることなく、最後までひきつけられた、良くできたストーリーだったと思う。
若さとは、本当に清々しく爽やかで、心洗われる。田舎の素朴な生徒たちだからこそ、感じられるのか、その一生懸命さ、真っ直ぐさ、ひたむきさ、純粋さが良かったなあ。温かいな。
最後に初めて舟上で生徒達の見送りを見て、新垣結衣がしっかりとした笑顔を見せた。僕はそこで涙が溢れました。生徒が優しい。
前後するが、障害者の兄にだけ歌を聞かせるコンクールのあとの場面も良かった。両親もあたたかったな。
父親をコンクールの後に、いないか探しでいる女子生徒。居て欲しかったなあ。
涙で心のデトックス出来ます!
夏の空気感×美しい景色×訳あり家庭×青春×感じ悪いガッキー=良かった!
人生達観したようなサトル、父親に2度も裏切られるナヅナ。
サトルの自分の生まれてきた意味。
ナヅナの自分が生まれてなければ母親はもっと幸せだったかもしれない。
2人のそんな重い思いをたった15年の人生で抱え込み、それでも前向きに生きていく。
生徒達に比べて、大人としてプロとしてちょっと挫折の理由が弱いな、と思ってしまった柏木先生でなくても心震わせられます。
特にサトルの思いに涙しました。
「自閉症の兄がいなければ」ではなく「兄が自閉症だったおかげで、自分がいる」って。そんな思考回路は自分は持ち合わせて無いな。
そしてサトルがほんの時々思ってしまう考えに胸が苦しくなります。15歳ですよ!
いやー、後半からラストまで涙で心のデトックス出来ました!
素直な気持ちで観賞することをオススメします!
そして、さすが川口春奈を生み出した五島列島。先生も生徒も美人揃いでしたね!
アンジェラ・アキの『手紙』が課題曲とわかり、オープニングから泣けてきた・・・
オンボロのトラックに乗る、ちょっとファンキーな音楽教師柏木(新垣)は男子の人気の的となったが、コンサートをボイコットするなどした謎めいた過去も持つ。男子部員がいなかった合唱部だったが、すぐに数名集まった。しかし、彼女は「私はピアノは弾かないわよ」と断言し、彼らの練習を見守るだけだった・・・
美声を持つ中三の桑原サトル(下田翔大)は自閉症の兄の迎えが日課であったが、成り行きで入部することになった。ナズナの父親は女と駆け落ちしたために喧嘩のネタにも・・・
全校集会において代理のピアノ伴奏を頼まれたユリだったが、ピアノの前に座るも弾こうとしなかった。前半で生徒たちがYouTubeの映像が流れただけで、ユリは一度も弾かなかったのだ。「こんなところでピアノを弾くのはもったいない」とか宣言してたのに、本当は弾けなかったのだ。一年前に婚約者を事故で亡くして以来・・・
合唱コンクールが迫っていた。こんな状態で予選突破したら漫画みたいだと思っていたけど、ラストは別の感動が。残念だったねと慰めあう中で、弟の晴れ舞台を見れなかった自閉症の兄のために合唱部がみんなで合唱。でもストーリーよりもやはり歌がいい・・・♪
(ほぼ備忘録)
浜辺に吹く穏やかな風のような
誰もが一度はやったことがあるであろう合唱。
授業だったり、合唱コンクールだったり。
合唱や、歌には何故か不思議な力があり、歌を歌ったり、聞いたりするだけで心が動かされることもある。
そんな合唱を通して、中学校の合唱部員たちの青春を描いたのがこの映画です。
もちろん逆ということもありますが、練習の初めはなかなか男子がやる気を出せず、女子の足を引っ張り、女子は男子にイライラする。
男子の中にも合唱が好きで得意な男子がいて、その男子たちを中心になんとか一つになって合唱を作り上げる。
そんな合唱あるあるがこの映画にはてんこ盛りで、そこにそれぞれの誰にも打ち明けられない悩みや葛藤、苦しみなどが交錯して話が進むので、涙なしには観れません。
訳ありの美人ピアニスト柏木ユリを新垣結衣さんが演じていましたが、こういう役もできるんですね。
この映画の後に逃げ恥を見たんですが、全くイメージ違って面白かったです(すみません、どうでもいいですね)。
終始ムスッとしていましたが、本番前の「私たちも戦うの」との言葉には心を打たれました。
ユリ自身も合唱部の部員たちに出会って成長したんだと思います。
そして、なんといっても本番、部員たちがそれぞれの想いを胸に生き生きと楽しそうに歌うシーンは素晴らしかったです。
なんたって楽しく歌うのが一番!
色々なことがあったけれど、この歌に全てを乗せて歌うんだという気持ちが歌に表れており、とても感動します。
結果が優勝でないのも好印象でした。
合唱部員も今見るとかなり豪華な面々です。
恒松祐里さん、葵わかなさん、柴田杏花さん、山口まゆさん、下田翔太さん、佐野勇人さん
特に、桑原サトルの兄で自閉症の桑原アキオ役の渡辺大知さん、良かったです。
最後の仲村ナズナとのシーンは観ているこちらがホッとできるシーンでした。
五島に響く15歳の少年少女の歌声の中で静かに進んでいく、とても温かい映画でした。
桑原くんに脱帽
心が動かなくなってしまった無愛想なガッキーと、長崎の美しい自然に囲まれて美しい心を持ち、子ども故の残酷さをも併せ持った子どもたちとの交流を描いた作品。
合唱部のうち、フューチャーされるのは2人。
特に自閉症の兄を持つ桑原くんの素直さったら。純粋故、そして15歳という「自分は何者なのか?」を問いかける世代。また、父親に捨てられたなずなさん。女子の方がしっかり自分の気持ちを話せる辺りが、なかなかリアリティ出してると思いました。こちらも、自分への問いかけは「なぜ生まれてきたのか?」
15年後の未来であるガッキーは、大人故に「私がああしていなければ」と心を閉ざしてしまっています。
歌詞とピッタリです。いつの時代も悲しみはあり、胸は張り裂けそうなのです。
それでも、、それでも笑って。前進。
大人になろうとする子どもたちとの、合唱を通じたふれあいを描いた心温まる作品でした。マイバラードも良い味出してました、、!
歌を聞くだけで泣ける
活発でないガッキーの作品。
ガッキー演じる天才ピアニストが子供達との触れ合いにより、徐々に心を開いていく。
手紙が好きな歌であることも相まって、歌われるだけで泣けてくる。
変な恋愛要素など織り込まれていないのが、好印象。
今回、三木監督の作品だから見たが、この監督には毎回泣かされている気がする。
今度は遡って、青空エールを鑑賞予定。
ここから一歩踏み出す勇気を。
原作は未読です。
15歳、思春期の絶賛真っ只中。子供と大人の間のような、中途半端だけれど、とても大切で貴重な時間ですよねぇ…
悩み、傷つき、ぼんやりしたもどかしさを抱く時期。五島列島に暮らす合唱部の生徒たちも例外ではありませんでした。
彼らと接する内、徐々に変化していく柏木先生の心情を、新垣結衣が繊細な演技で表現していて惹きつけられました。
県大会のホールに響く、それぞれの想いが宿り、青春の全てを昇華させるような美しい歌声に涙が止まりませんでした。
それはまさに、「心に太陽を、くちびるに歌を、朗らかな調子で」そのままの混じり気の無い澄んだものでした。
島の美しい風景と共に紡ぎ出される物語は、「二十四の瞳」を髣髴とさせました。同作同様、教師と生徒たちの心の交流を描いた、青春映画の新たな名作だなと思いました。
※修正(2022/10/23)
自力だけでは立ち上がれない
悩みを抱えた生徒を新任の先生が救う話かと思ったら、
悩みを抱えているのに頑張る生徒を見て、先生が救われる話だった。
子どものほうがよっぽどひたむきに前を向き、周りを支えようとしている。
泣かせに来ている映画だけど、こんなん泣いてしまうよ。
結構、大団円とは行かない流れになっていて、
ナズナの父は結局クソ野郎のままだし、
桑原クンの「親は兄のために自分を生んだ」という、
健気だが親の心子知らずな誤った認識を正すシーンも描かれない。
けど、そういうところも含めて、現実のまさに15歳のその瞬間を
切り取っているようでリアリティがあった。
ただ、緊急出産のエピソードは、
いち教え子にすぎないナズナがフォーカスされるのは不自然で、ご都合主義に感じた。
二度目でも泣ける
やばいこれ、泣ける。劇場でも泣いたし、今家でも泣いた。
少年少女の声に乗せて、みんな不幸や不安を抱えて生きている、その情景が思い出すと泣けてくる。
新垣結衣といえば俺は間違いなくこの映画!
桑原くんの作文は最高に泣ける。
あんな事情を抱えて生きていく、そんなことがあるのかと。
とにかく最高。
脚本が素晴らしい
アマゾンプライムで、世界の中心で、
愛をさけぶをみてたら、
これを観た人はこんな商品も観ていますに
表示されていました。全く予備知識なしで、
見始めたら、すごくほっこりできる映画に
出会ってしまいました。
全く違和感がないわけではないが、
丁寧に出来てます。人によっては、
長く感じるかもせれませんね。
出演者も素晴らしいです。
あれ?どこかでみたなと思ったら、
朝ドラ「わろてんか」のヒロインが出てます。
音楽が「君の膵臓をたべたい」と同じ方で、
キミスイが好きな方は、すぐわかるかと思います。
船と汽笛、男の子のお兄ちゃん、歌とピアノ。
派手さはなく、淡々としていますが、
新垣結衣さんの最後のシーンの笑顔が素敵です。
まんまとやられました。笑
手紙
代理で音楽教師として故郷の長崎五島列島へと戻ったユリ。嫌々合唱部の顧問となるが、次第に生徒たち、そして過去の悲しみから弾けないピアノにも向き合っていく、、、
最後の手紙の合唱は感動的だが、個人的には学生合唱を見ると変な違和感があるかなあ。部長の女の子と自閉症の兄を持つ男の子の役が良かった。
素直に感動出来た。
自分が居なければとか、相手が居なければとか悩みを抱える子供の生徒。大人の先生さえも自分は誰も幸せに出来ないと悩んでいる。合唱を通じて、一人じゃない皆が居る、貴方が居て良かったということを感じて、前に進む話。
自閉症の兄の汽笛の音や言動が伏線になっていて良かった。一番最低な人間であるナズナの父さえも、両親からは幸せを願われているのだなと感じさせるシーンも印象的。
感動ものに有りがちな過剰さは、最後のホールでの合唱くらいで、それも合唱コンクールの会場という場なら許容範囲かなと思った。珍しく素直に感動出来た。
薫風
小学5年生の国語の教科書に「薫風」という言葉が出てくる。その名の通り、「風が薫る」という意味である。
この映画を見たとき、感じた感覚がまさに「薫風」だった。五島列島の美しい風景と「今」をひたむきに生きている中学生たちの姿が相まって、近年感じたことのない「爽やかさ」「清々しさ」を得ることができた。若さの煌めきは目映い。
ナズナもサトルも、自分の運命に寄り添い、今を生きている。サトルの「ぼくは、兄のために生まれてきた」という言葉。これほどまでに自分のことを受け止めている。
改めてアンジェラ・アキの「手紙」を通したメッセージの意味を考えさせられる。詩に表された言葉がなんと重く豊かなことだろうか。
世の中、どろどろとしたしがらみは避けては通れないが、この映画でぜひ薫風を感じてほしいと願う。
気持ちのいい映画でした。
合唱のシーンでの子役たちの合唱が上手だったこともあり、
話のなかに暗い内容もあるのですが、
全体的に気持ちのいい映画でした。
子役の中で、障害のある兄を持つ少年の演技が光っていたように思います。
あと、役柄的に仕方がなかったかもしれませんが、
もう少し新垣結衣の笑顔があるシーンがあったらよかったように思います。
全39件中、1~20件目を表示