ザ・シャウト さまよえる幻響

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解説

ポーランドの奇才イエジー・スコリモフスキ監督が1978年に手がけた異色のサスペンススリラー。叫び声で人を殺すことのできる男に人生を狂わされていく夫婦の運命を、現実と幻想を織りまぜた特異な構成で描き、第31回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞した。精神病院で開催されるクリケット大会のスコアラーを任されたロバートは、そこで出会ったクロスリーという男から奇妙な回想話を聞かされる。妻とふたりで暮らす音楽家アンソニーは、教会からの帰り道に謎の男クロスリーに出会う。クロスリーはなぜかアンソニーの自宅に押しかけ、かつて自分の子どもを殺したこと、そしてオーストラリア先住民から叫び声で人を殺す能力を授けられたことを夫妻に打ちあける。出演は「ローズ」のアラン・ベイツ、「ひとりぼっちの青春」のスザンナ・ヨーク、「エレファント・マン」のジョン・ハート。

1978年製作/86分/イギリス
原題:The Shout

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第31回 カンヌ国際映画祭(1978年)

受賞

コンペティション部門
審査員特別グランプリ イエジー・スコリモフスキ

出品

コンペティション部門
出品作品 イエジー・スコリモフスキ
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映画レビュー

3.5淵に立つ

2019年4月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

いや最初に言わせて貰うと、これ「淵に立つ」です。あれは、ただ胸糞悪いだけのサイコパスものだったが、こちらは70年代のカオスを背景にした奇譚として成立してる。

オーストラリアで18年間、アボリジニと共に過ごし、妻をめとり、設けた子供全員を自らの手で殺したと言うクロスリー(アラン・ベイツ)。アボリジニの呪術師から、全てを引き継ぎ、声で人を殺す能力まで授かったクロスリーは、呪術の力でレイチェルを虜にする。そもそも、アンソニーも村の靴屋の女房と出来てたりします。だからクロスリーに妻を寝取られることになっても、あまり同情できない。

今の時代のスリラーに慣れてしまうと、どうって言うことない物語。映画公開は1978年。同じ年、日本では松本清張原作の「鬼畜」が公開されているんですね。漆黒の奈落の底へ精神的に追いやられて行く物語をスリラーと呼ぶのなら。鬼畜の方が怖かったか。と言うか、映画見過ぎて、こういうのに慣れっこになってるだけなのかは不明だけど。

画に頼らず、「話」だけで演出する「薄気味の悪さ」。エクソシストやジョーズが世を賑わせた70年台、こんな手法の奇妙な物語は、やっぱりアンチ・ハリウッド。自身の能力だけを武器にしようとした異才の作品にリスペクト。監督はイエジー・スコリモフスキ。アベンジャース(2012年)にも俳優(ゲオルギー・ルチコフ役)として出演しちゃってます。

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