「「今」、観るべき映画」天空の蜂 はなじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
「今」、観るべき映画
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原作未読。
今年観た邦画の中で、文句なくナンバーワン。
この原作が20年前に書かれた事実に驚愕した。さすが東野圭吾、恐るべき先見の明。
堤監督は正直あまり好きな監督ではない(失礼)が、この映画は素晴らしかった。
映像の迫力も、洋画に負けていなかったように思う。
なにより、原発を批判的に描く映画が、スンナリ製作できたとは思わない。
(この映画を絶賛するメディアが少ないのと、決して別の問題ではない。マスコミと原発の関係は、深い)
そんな映画を作り上げ、尚且つエンターテイメント作品に仕上げた手腕に拍手を送りたい。
自衛隊の描き方が、偏った思想寄りになっているような感じがやや気になった。
でも災害などで助けられたりした方々にとっては、きっとヒーローなんだろうなぁと思う。
犯人が残そうとし、そして残せなかったメッセージは、原発事故を知ってしまった今となっては、聞いていて涙を禁じ得なかった。
犯人はなぜ、ビッグBを原発に落とそうとしたのか、なぜそれが新陽でなければならなかったのかーーーー。
このメッセージが世間の人々や政治家に正しく受け取られていれば、いや、いっそ、ビッグBが落とされていれば、あの福島の原発事故だって違ったものになっていたかもしれないのに…と、つい現実と混乱しそうになる。
だが実際、我々は2011年3月11日に思い知ってしまった。
ダイナマイトは、いつも10本ではないということをーーー。
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