劇場公開日 2015年9月12日

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「”熱さ”を美しく魅せること」天空の蜂 こうへいさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5”熱さ”を美しく魅せること

2015年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

【プラス面】
△単なるサスペンスの枠に収まらない複雑な人間ドラマと深い台詞の数々
△英人作曲家リチャード・プリンの迫力ある重厚なBGM
△攻めた主題歌『Q&A』さすが実際に映画を観てから歌詞を考えるという秦基博 絶妙なフィット感があった
△まさに松竹らしく金のかかった壮大な映像と妥協のない演出
△ドラマ映画で見る度にその上品かつ真っ直ぐな演技力に驚かされる本木雅弘
△佐藤二朗&手塚とおるの2つの個性が潤滑油として縁の下の力持ちとなる
△若手成長株・落合モトキの演技 名優揃いの中で抜群の存在感を放つ脇役
△本木&仲間由紀恵のツーショットは、最近の男女の恋愛描写において美しいという言葉が最も似合う
△運命にあらがう熱い姿勢 江口洋介や柄本明の目には勇気をもらう
△なんといっても原発というテーマを軸に描き切った「今」観るべき映画 良い悪いも語るのはそれから
【マイナス面】
▼一部無駄にグロテスクな描写があった
▼緊張感のあるシーンに乗せたテレビ実況が過剰演出の感もあり若干冷めた
▼ラストの映像がやや蛇足かもしれない 惜しい
▼一つ一つの言動の演技は素晴らしいが、制限時間が迫る展開にも関わらずスピード感不足の印象を受ける

結論:東野圭吾原作に加え俳優陣の名前からして安定感は鑑賞前からあったが、邦画とは思えないスケールに圧倒され、想像したレベルを上回った傑作。上記下部に細部のクレームは付けたが、概ね大きく満足のいく映画だった。

こうへい