「ラストシーンが最高」天空の蜂 柿ピーさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーンが最高
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東野圭吾原作は15年前の作品でも古さを感じさせない。難解な社会派の人間を描いた人気小説。しかし映画にすると江口洋介と本木雅弘の重厚な演技、何とも屈折した雰囲気の犯人と思われている綾野剛の鬱々とした雰囲気。周囲をベテランが固めて確かな作品となっていた。しかし私が一番心に残ったのは3・11の被災地に赴くラストシーンの成人して自衛隊のパイロットになった高彦(向井理)と被災地でボランティアをする父の湯原(江口洋介)のふたりのシーン。言葉は少ないが心と心で通じ合ってる雰囲気を凄く感じ、父を尊敬し父の遺志を受け継いでいる息子の父への眼差しと、そんな息子を誇らしげに見る父の眼差しで終わるラストシーンが見て鳥肌が立った。この映画を見て良かったと思わせてくれた。息子が向井理だったのが当たりだと思った。ここが要のシーンだからだ。さすが堤監督だと思った。このシーンがあってこそ、今「天空の蜂」を映像化する意味があると思った。このラストシーンが「天空の蜂」を感動作にランクアップさせたと思う。
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