「安藤サクラかっこいい」百円の恋 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
安藤サクラかっこいい
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露骨な、こいつダメなんです、不幸ですという表現はあまり好きじゃなくて、この映画もそういうトーンなのかと思っていたら、ボクシングが始まってから大興奮。安藤サクラの華麗な蝶が舞うようなステップがとてもかっこよくてシビれた。体もビシッとしまっていて、さぞ本格的なトレーニングをしたことが偲ばれた。
試合もリアルで、いいところなく負けるところも切なくリアルでよかった。そんなに甘いものではない、厳しい現実を描いていてよかった。勝てなくて泣くところもよかった。リングの暗い照明もすごくいい雰囲気だった。
ほぼレイプで処女を奪われてしまうのは、岡田斗司夫さんの事件を思い起こさせた。そんな卑劣な男に人権を蹂躙されてしまわないように、女性にはぜひ護身術をマスターするか、危険を敏感に察知して走って逃げるくらいして欲しい。
(追記)2024.09.14
中国版リメイク『YOLO 百元の恋』が傑作だったので改めて2回目。安藤サクラは猫背にしてダボっとした服を着ているけどそんなにだらしない体形ではない。第1・2ラウンドは、ガチで試合をしているのではないかというほど迫力があり、また相手選手がめちゃくちゃ強い。リメイクの方がエッヂが立っていて分かりやすい。悪く言えばベタで、日本版は人の気持ちのはっきりしない部分も伝えようとしていて文学的だ。改めて安藤サクラの切れ切れの動きが素晴らしい。この後、中国版リメイクや岸井ゆきのも女子ボクシングをするけど、どちらも安藤サクラの前では強そうではない。
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