「手堅い展開の中に複数の小さな驚きを盛り込んだ作品。」きっと、星のせいじゃない。 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
手堅い展開の中に複数の小さな驚きを盛り込んだ作品。
難病×青春。
そこから想起される幾つかの展開。
その展開を手堅く踏みつつ新鮮な部分も。
型を維持しつつ、部分部分で型を破る。
安心して観れると同時に小さな驚きが楽しめる作りが良かったです。
特に終盤の展開。
状況が激変する中で小さな驚きの畳み掛け。
ガスの様子を独り言ちるヘイゼル。
様々な感情が混在した短い台詞にグッときました。
終盤はヘイゼルの心情を語る台詞、とても印象的でした。
惜しむらくは隠しきれない御都合主義。
難病患者を抱える家庭が避けては通れない金銭面での、時間面での苦労。
一部触れてある所はありましたが全体的に不自由さは然程感じられず。
話の現実感を下げていた点は残念でした。
また中盤に描かれる記念館での遣り取り。
結果的にはイイ話ぽく纏められていましたが……イイ話要素は皆無。
特に計画性も無く場を設定した或る人物が最低最悪。
良い人ぽく描いてますが全ての行動が無神経で無計画。
上から「頑張って」と励ます姿には虫唾が走りました。
あと周りの観光客の振る舞いも違和感しかなく。
あの場面丸ごと無くても問題ないと思った程でした。
手堅い展開の中に複数の小さな驚きを盛り込んだ本作。
期待感高めで観ると肩透かしを喰う可能性がありますが。
過剰な愁嘆場等もなく安心して観れる作品だと思います。
オススメです。
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