劇場公開日 2014年8月29日

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「改めて観てみると、最初は1%だってことは、ルーシーはパープー姉ちゃんだったってことか?」LUCY ルーシー kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0改めて観てみると、最初は1%だってことは、ルーシーはパープー姉ちゃんだったってことか?

2020年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

 人間は脳の10パーセントしか使ってない!ここから発想を展開して全てのプロットが生み出された作品であることは間違いない。

 序盤からヨハンソン演ずるルーシーが韓国マフィアの運び屋にされてしまう経緯と、フリーマン演ずる脳科学者であるノーマン博士の演説。それに地球誕生からの自然ドキュメント映像などを交えて人間の脳進化の過程を描いている。いきなり猿が遊んでる映像なんてのは『2001年宇宙の旅』のパクリかと思ったけど、そこはベッソン監督だから許せる範囲(笑)。

 サスペンス要素も満載で、マフィアに暴行されたときに埋められてあった体内のドラッグが溶けだしてしまったルーシーは徐々に脳に変化が起こり、頭の回転の良さのみならず、他人の心や物体を動かす超能力まで身に付けてしまう。しかし、まだまだ脳の使用量は20パーセント弱。なぜだか、もっと薬が欲しくなり、同じく運び屋にされてしまった3人の男たちを追うのである。すでに中毒症状なのか?と思いきや、その中毒症状は脳の活性化100%を求める何かが働いていた・・・

 運び屋を追うと同時に、脳科学者ノーマンとコンタクトを取ろうとするルーシー。助けてほしいのか未来の人類のために進化そのものを教えようとしていたのか、頭の良い人の考えがわからないと同じように、何が目的だかわからないまま緊迫感のある展開にくぎづけ。

 発想が面白いんだけど、SF的な終わり方以外はギリギリ合格点て感じの作品。しかし、ヨハンソンの魅力と、マフィアのボスであるチェ・ミンシクの怖さが際立っていたことで加点。

〈2014年9月映画館にて〉

kossy