CRASS ゼア・イズ・ノー・オーソリティ・バット・ユアセルフのレビュー・感想・評価
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"自分を支配できるのは自分だけ"
バンドを知る為に本作を入口にするのは少し危険、それはCrassを単にPunkが好きで聴いている場合も含めて、中心メンバーであったドラムのペニー・ランボーを主軸にボーカルのスティーブやイヴ・リバティーン、アートワークを担当したジー・バウチャーのインタビューからなる構成が興味深い反面、Crassの歴史やPunkから程遠い内容に気難しく眉を顰めてしまう現状が、バンドのしかもPunkのドキュメンタリーとしては異端な存在感を醸し出している。
歴史的にバンドが絡んだ珍事件とも取れるサッチャーとレーガンの件は驚愕、KGBまで登場する冗談みたいな実話、CrassをPunkってよりかイギリスのハードコア・パンクとしてアナーコ・パンクは少しジャンル的に小賢しいイメージで!?
The Clashを揶揄する歌詞の反面でPunkの入り口はThe Clash だったり、初期Punkの商業的姿勢に断固拒否する態度が正にPunkであり、デヴィッド・ボウイからの影響は意外ながらも親近感が、パティ・スミスも。
Crassの音楽が好きで今まで側だけしか見てこなかった愚かな自分に喝!これじゃファッションパンクになってしまう情けなさ、音楽的にも歴史、文化的に影響がデカい、今こそ色々な意味で再評価されるべきバンドだと思いながら、当時の映像やライブシーンなどバンドを中心に少し描いてくれていても。。。。
「PUNK」の本質。
「THERE IS NO AUTHORITY BUT YOURSELF」
とにかくその一言に尽きる、入り口よりもずっと深い作品。
「PUNK」とはなんぞや?
否定も肯定も出来ないみだけど。
色とりどりのモヒカン、映画館のマナーも定かでは無いファッションパンクスに囲まれての鑑賞で、強くそれを感じた、そんな一本。
「自分のケツは自分で拭く」
その信念に基づくからのパンクス。
だからこその行動、活動と「昔ヤンチャしてた!」なんて安くならない、ブレない言葉。
個人的見解ですが。
もしあなたがパンクを語るなら必見の一本。
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