ソロモンの偽証 後篇・裁判のレビュー・感想・評価
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10代の叫び
「ソロモンの偽証」前編・後編 鑑賞。
今の私と同世代の方、以前いた場所での憧れであり今も追いかけている背中である方々が出演されていて、少しだけ観るのに躊躇している自分がいました。今の自分と比べてしまうなぁ、と。
だけど、今このタイミングで観るからこそ意味があると、
自分を奮い立たせるきっかけになってくれた作品だと思います。
どうしてもお芝居重視で観てしまうものの、
やはり内容もとっても魅力的でした。
嘘をつく事 信じる事
誰も動いてくれない
誰かがやった 何も見てない知らない
動けと言う人 動いても意味がないと言う人
真実を置き去りにした大人達に
歯向かう子供は悪い子供なのかと、
彼が悪いとか彼女が悪いとかではなくて
誰が悪者だって追い詰めなきゃいけない世界を作ってた事こそが
間違いだったのかなぁ、と。
中学生という大人と子供の狭間にある彼等が語る
少し拙い言葉同士のぶつかり合いと誰かの叫びが強くて
でも脆くて、震えました。
一体どれほどの人が涙を流して
何度強くなろうとしたのかなと思うと、
彼女達のこれからが救われて欲しいなと純粋に思えました。
自分に見えているものだけが全てじゃない
私が語る簡単な言葉じゃない言葉が欲しいなと思います、
心の声にフタをするな
柏木と神原の二人の間だけの話だったので、終わって見ればまあそんなもんかと矮小感を抱くのは否めない。それぞれの伏線が回収してああそうだったのかというようなミステリーというよりか、神原の隠してた秘密がそれぞれに繋がっていく仕組み。柏木が自殺した理由がピンとこないというか弱い。何で死んだんだ?中学生達の殴りあいのような演技は見れて良かった。全体通して樹里と松子がらみのエピソードが一番心にきた。神原が大出が松子をいじめた過去を樹里が見ている前で追及する場面がハイライト。ラストは大人の藤野が「あの後友達になった」5人が校門から別れて幕。
結局は清く正しい物語
ありえねー、ありえねー、ありえねーけど面白い。何だこの不思議な作品...
ありえねー、ありえねー、ありえねーけど面白い。何だこの不思議な作品は。前編後半でガクッと来たはずなのに…
そもそもこうしてぶっ続けで見ていることが惹きつけられている証。裁判最終日のところで食事外出、気になってもう飯なんかどうでもいい感じだった。
急いで帰って鑑賞…結末は正直微妙だった。事件自体の結末はある意味予想通り。その奥に隠されたもの…これがなんとも。しかし決して見て損した感はなかった。
・黒木華、最後までかわいそうだった。抱きしめたい(笑)
・永作博美、唯一の見せ場も説得力なし。そもそも童顔が母親感なし。
・小日向校長、美味しいとこ持っていったなあ、あんたが一番ラッキーじゃん。
浮き沈みの激しい作品。しかし単純に…面白かったよ。
藤野涼子再発見
「おとな」でも「こども」でもない、中学生を主役にしたところが、この作品の最大のポイントです。「おとな」であれば、適切な対処や回避してやり過ごす問題を、この年頃では、かわす方法を持たず、真正面から受け止めてしまいます。「こども」であれば、傷つくことはあっても深く考えることができず、裁判などという実際的な手段には及ばなかったでしょう。その意味で中学生という設定は絶妙だと思えます。
生徒役の子らの演技が素晴らしい。この時期特有の多感さ、純粋さ、未熟さが圧倒的に伝わってきます。「おとな」の良識や欺瞞とも見事に絡み合って、彼らの演技を引き立てています。
この作品を見る「おとな」としては、彼らの傷つきやすい心情や、真実に立ち向かう勇気にまず素直に拍手するべきではないでしょうか。
「ひよっこ」に藤野涼子が出ているのを見て、見直してみました。
完全に巻き込んだ前編の完成は・・・
中学生の発表会を観てるよう。
●いろんな意味で息が詰まる
真実は善か悪か
ミステリアスに運んだ前作の続編ですが、誰が鍵となるか、実際何が起こったのかは大体予想がつくと思います。
柏木君の描き方が誤解を招く気がします。
親も警察も学校もマスコミも、子供のため、生徒を守るためだからと言って、オトナの都合で未成年を言いくるめる。
生徒にしか見えない学校生活特有の社会。綺麗事を述べて悪を見過ごす悪は、どの程度罪が重いのか。決定的な悪を嘘で裁くことは許されるのか。
年齢無関係に偽善者…自己防衛や感情で曇った善悪の判断がつかない者…の集団であるこの社会で、誰に他人を裁く権利があるのか。
幾つになっても難しいけれど、己を正面から見つめて最善を尽くし、互いに許し合う、それしか救いはないのでしょう。でも帰るべき場所が帰りたい場所とは限らない、経済的に自立できない思春期の苦悩を思い出しました。
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