ソロモンの偽証 後篇・裁判のレビュー・感想・評価
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ん??
演技力を見せてくる。
前編から急にスローダウンし、間延びしていたように感じました。 主役...
前編から急にスローダウンし、間延びしていたように感じました。
主役の子は、みていても嫌な気がしないので、ほんとにいい子なんだろなぁと。
とにかく長い。遅い。そして真相は実にしょうもない。
いやいや、ハッピーエンドっぽくしてるけどさ
演技力のパンチ力半端なし
20150904 「真実」とは。
衝撃的な事件の前篇と比べ、後篇は裁判が中心に。子どもたちによる、子どもたちのための裁判。。。意外な展開の流れに、少し驚きつつもいろいろと考えさせられました。「真実」が明らかになったとき、ああやっぱり宮部みゆきさんの作品らしいなあ〜と妙に納得したのでした。
一つの事件の全貌を本気で解明するためには、これだけの時間と労力が必要なのだ
「心の声に蓋をすれば、自分が見たいものしか見えなくなるし、信じたいものしか信じられなくなる。そのことが一番、怖いことなんだなぁ(現校長の台詞)」
何か事件が起こったとき、その原因は必ずしも一つではない。
学校のように大人数が属する組織の中で起こった事件であればなおさら、様々な要因が複雑に絡み合って事件につながる。
その原因の全てを明らかにし、加害者と被害者だけでなく全ての関係者において問題を解決し、何一つグレーで終わらせないようにするためには、ここまでしなくてはいけないのか、ということを思い知らされる作品。
確かにとても長い作品であることに間違いはない。
原作小説は全6巻だし、映画も登場人物を減らしたり(重要人物に思えた柏木兄は出てこなかったし、井出と橋口もさらっとしか描かれなかった)、柏木くんの人格描写のシーン数を少なく凝縮したりしたにもかかわらず、前編後編あわせて5時間もある。
でもそこまでしないと、この事件を、全ての登場人物にとって満足のいく形で終わらせることはできなかった。
神原くんが最後まで真実を話さなかった理由を解明すること。
元校長が取った行動の真の意図(保身ではなく、純粋に生徒を守りたかった)と、自分の過ちを認めた彼の真摯さを伝えること。
森口先生の真実を明らかにすること。
柏木くんの死に対して大出くんを単なる「無罪」で終わらせず、彼が今までしてきた悪事を白昼の元に晒し、自分の「罪」に気付かせること。
告発状を書き、裁判では死んだ松子のせいにしてまで自分の主張を通しさざるを得なかった三宅樹里の絶望を、学校全体に訴えること。
その全部が完璧に描かれていた。
だから、見終わったあとに言葉にならないほどの爽快感を得た。
成島監督というのは「八日目の蝉」の監督だったね。
「八日目の蝉」も大好きな作品だったから(私としては原作の何倍も良かった)、すごくいい作品を作る監督だなぁ。
以下戯言。
大人たち、やけに素直だな。
なんだかんだ文句を言っていた先生たちも全員出席しているし、証人として話す大人たちも律儀に敬語だし。
主要メンバーの保護者が興味を示すのはわかるけれど、そうでない生徒の親までもが夏休みのクソ暑い体育館に生徒たちのなんちゃって裁判を見に来るか?というのはちょっと疑問だった。
・・・なんてことを考えてしまうのは私が年をとったからかなぁ。
大人になった涼子も言っていたけれど、中学三年生だからできたこと、という言葉の通りだと思う。
しかも、あの時代(1991年って私まだ4歳だったからどんな時代だったか知らないけど)だからこそ、な気がする。
真面目で、なんだかんだ素直で、反発こそすれ教師や親という存在を敬っている子供たち。
今だったら、というか私が過ごした中学三年生時代だったら、こんな展開絶対ないわ。
何か一つの課題に、長期間にわたって大勢で力を合わせて取り組む、という経験をした記憶がほとんどない。
自分が中学校三年生のときとか、イジメもあったけれど根本的な解決とか考えもしなかったし、具体的に自分の受験勉強と彼氏のことしか考えてなかったわ。クソだわ。
そんなんだから、
終盤、神原くんに対する涼子の演説には少ししらけてしまった。
自分があの場にいたら、「うわー」とか言って大げさに身震いしながら白目を剥いて退席したかもしれない。
ただそのどっちらけ感はほんの一瞬のことで、エンドロールが流れてくる頃にはもうこの作品に対する充実感でいっぱいになっていた。
あのシーンだけを切り取るとシラケてしまうけれど、全体としてみればやっぱり壮大で壮絶で、最後までやりきった生徒たちのパワーとエネルギーに尊敬の念を感じる。
神原くん、本人も役柄もイケメン過ぎ。
ちょっと滑舌が悪いところが完璧じゃなくて余計にいいよ(完全に好みの問題
映画も小説も、余計な恋愛要素が一切ないのが素晴らしいと思った。
一気に安っぽくなるからね。
大出くんは「渇き。」の少年役だった。
ひ弱な少年と学年一の不良、という真逆の役どころをこなすというのも役者としてすごいことだと思う。
これで若干16歳かよ。なんなんだよ。
主演ではないけれど、一番演技が凄かったのは柏木くんなんじゃないかと密かに思っている。
神原とのシーン、「救いようがないって言ってるんだよ!」の声と目付きには鳥肌。
調べてみたら「マザー・ゲーム」に出ていた子だった。
問題を抱えて苦悶する思春期の少年役が上手いというのは役者としてとても立派なことだと思う。
望月歩くん、今後も注目しよう。
あとはオーディションから撮影秘話までが収録された特典映像も、たっぷり楽しんだ。
学年一の秀才で判事を務めた井上役の西村成忠くんが、実は学校の英語のテストで15点だったというのがハイライト。
いいギャップだな。
全てを受け止めて少年少女たちは前に進む
宮部みゆきの大長編小説を2部作で映画化した大作ミステリーの後編。
いよいよ始まる学校裁判。
検事・涼子と弁護士・神原がそれぞれ主張する中、驚愕の真相、秘められた真実が明かされる…!
他の方のレビューを見ると、前編の方が面白かったという声がちらほら目立つが、何の何の!
裁判シーンも少年少女たちの演技も迫真。
前編には無かった感動要素も。
元々裁判モノが好きな事もあり、終始引き込まれ、前編に劣らぬ見応え!
学校裁判が開廷するのは始まって約1時間後。
裁判へ挑む当事者たちの内面が今一度じっくり描かれる。
裁判に反対する保護者側。
証人として出席を決意する樹理と大出。
決意を固める涼子。
神原は涼子とある約束をする…。
子供たちが学校で開く裁判。
茶番、裁判ごっこと見なし、面白可笑しく冷やかし、野次を飛ばす生徒や保護者たちには腹が立った。
こういう輩が、柏木が言う所の見て見ぬ振りをする悪質な偽善者。
どうでもいい、自分たちには関係ない…そんな生半可な気持ちは裁判が始まって吹っ飛んだ。
この学校裁判は、真実を究明するのが目的であって、誰かの罪を裁く場ではない。
結果的に生徒の犠牲者を出す事になったが、生徒たちを守ろうとした元校長への謝意。
死んだ柏木への本心を打ち明ける担任の謝罪。
これまで明かす事が出来なかった当事者たちの誠心誠意の意思表明。
目を背けようとしていた大人たちも苦しんでいた。
証人として出席した樹理と大出。
死人に口無し…とばかりに嘘か真か曖昧な証言をする樹理。
自分の弁護士である神原から過去の行いについて厳しく追及される大出。
二人には厳しい声がかけられる。
いじめに苦しんだ樹理。悲痛な訴え。しかし、そうする事しか出来なかったのか。
大出も父の暴力に苦しみ、母の身を案じる一面を持っているものの、だからと言ってこれまでして来た事は許されるものではない。
大出に苦しめられてきた者たちに変わって神原が投げ掛ける訴えには胸を打たれた。
裁判が進むにつれ、少しずつ明らかになる真相。
最終日に急展開。新証人、柏木が死の直前に会っていたある人物の存在。
その人物が語る真実。
それは、悲しみの告白…。
事件のキーは言うまでもなく、死んだ柏木。
彼が抱える心の闇。
居て欲しかったのだ、自分と同じ存在が。
気付きたくなかったのだ、自分を分かってくれるその人物を。
“その人物”は自分を裁いて欲しいと訴える。自分は偽善者であり、全て自分に否があると。
が、この学校裁判は裁く為の裁判ではない。
その人物に否があるとしたら、皆に否がある。
その人物だけだろう。柏木に手を差し伸べたのは。
真実が判明すると、必ず傷付く者が居る。
それはどうしようもない、避けられない運命。
それが当人たちのこれから生きていく上でどう影響するか、誰にも分からない。
が、全てを踏まえた上で少年少女たちは前に進む。
全てを受け止めた涼子の眼差し、佇まいが忘れ難い。
やっぱり無駄に長い・・・・
まだ読んでないけど
まだ原作3巻までしか読んでないのに
映画を、先にみてしまった。
忙しいので深夜や早朝に少しづつ。
私は家族の映画と思います。
親子のあり方みたいなのの問い
を詰め込んだ映画だと思いました。
子供は当たり前ながら、親が
そうあって欲しいという幻想を
演じることはない。
でも、いいところしか見ない。
視野を狭くする。
子供はもはや
得体の知れない『人』である。
なのに、それを家族という曖昧で、
目の前にあるからという理由だけで、
絆にして結ぶべきだろうか、
考えさせられた。
私が読んできた原作から映画になって
イメージ通りなのは、ミザリーしかない
です。宮部みゆきのあの枝葉のエピソードが削ぎ落とされてるけど、それもまた、4時間強にまとめ上げるならば仕方ないのかなぁと。
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