パッセンジャーのレビュー・感想・評価
全131件中、1~20件目を表示
主要人物は2人だけワンシチュエーションなのに展開に飽きない
2人が早く目覚めるだけの地味な映画かと思ったけど全然良かった。
主要人物は2人だけ、ワンシチュエーションなのに展開に飽きない。
オーロラ(ジェニファー・ローレンス)が事故で起きたのではなく、ジム(クリス・プラット)に起こされたことにより、2人の関係に緊張感が生まれる。いつバレるんだろう...と刑事ドラマで犯人を知りながら観てる時と似たドキドキ感を味わった。
オーロラを起こしたジムに対して最初は「気持ちわる...」と嫌悪感を抱いていた。しかし、1年も独りであの空間に居たらと考えると起こすのも無理ないかも。自分でも誰か起こしそう。
好きすぎる世界観
宇宙ものが好きで鑑賞。いやー、めちゃくちゃ好きな世界観!しっかり設定でジムよりオーロラの方が位が高いのもわかるし、途中で悪気無いバーテンダーの一言で絶望するオーロラの迫真の演技、最終的にオーロラが選んだ選択とその選択の表現の仕方‥個人的に宇宙もののベスト3に入ります。個人的にはジムの目覚めに関してはシステムトラブルによるステーション側が修理の為に起こしたにして(実際途中でもう一人起きてくる人が船長だから、この船長も「対処できる人物」として起こされたとか裏設定としては「一番腕のいい技術者」をシステム側が起こしたまであるかもと思っている)、そこを折り込んでくれてたら常につきまとう「結局ジムの行ったこと」に対しての未消化感が解決できてより感情移入できたかと思うけど、大満足でした!
面白かった。こういう設定好き。
宇宙船内は豪華な設備なので、一人でも1年ぐらいは楽しめそう。
まして美女と二人だったら死ぬまで楽しいんだろうな。
などと想像してしまうのが映画の良いところ。
美男美女二人の船内での生活が美しい。
ただし実際は、お互い老けていくし、毎日会うのがアンドロイドのバーテンダーを除いて二人だけって気が狂いそう。
食べ物とかどうなってるのとか、病気しても医者もいないとか、(蘇生できる装置があるから色々治せるのかな?)現実を考えれば恐ろしいことだけど、2時間で観る想像としてはアリというか、これぞまさしく映画だから見せれるものって感じ。
男側の自分勝手な選択だけど、感動する場面もあって、SFロマンスを楽しめた。
ジムがオーロラを起こさなかったら、宇宙船が故障してて結局たどり着けなかったという事なのかな。あと最後は一人ポッドに戻れるという選択肢を残しているから、結果論だけど、一応倫理的な救済も考えてある。
その上でオーロラはポッドに戻らなかったという美しい解釈を自分はしました。
『理想に囚われてしまうと、今すべきことを見失う』という最後のメッセージは、宇宙船ではなく、現在の自分の状況においても考えさせられるものがあった。
Happy End ?
観たことはあったのに、なぜかラスト等を忘れていた作品です。
偶然にもWOWOWでやっていたので再度鑑賞。
途中のシーンはところどころ覚えていて、彼が宇宙に放出された後、彼女のコードが届かずに死亡。そんな感じだったかなぁ等と記憶をたどり寄せながら観た。
ラスト。光も土もないところであんな風に森林化する訳はないのだが、美しい光景だった。
①子供は生まれなかったのか?
②到着の4ヶ月前に目覚める理由は?
③理想の世界では本当に人間が住めるのか?
④1年後に帰ることにしていた彼女はどうやって冬眠ポットに入るのか
⑤お金が使えない理想郷でどうやって働き生活するのか
⑥水や食料は人間に害はないのか
等など、突っ込みどころは満載だが、とても素敵なラブストーリーだった。
何もかもが、ロマンティック過ぎます!!
90年先に到着する星へ向かう宇宙船アヴァロン号で冬眠中に
冬眠ポッドの不具合で、目覚めてしまったジム(クリス・プラット)
相手をしてくれるのはアンドロイドのバーテンダーのアーサーただ1人。
孤独に耐えて一年。
ジムは葛藤の末、冬眠中の美しい女性オーロラ
(ジェニファー・ローレンス)を起こしてしまいます。
(アーサーに固く口止めして・・・)
起こされた小説家のオーロラは失意のドン底。
宇宙船アヴァロン号は素晴らしい設備と機能性と娯楽設備を
備えています。
バーチャルなダンス設備、バスケットボール・ゲームの出来る空間。
ジムの払ったスタンダードコースとオーロラの高いコースでは
コーヒーの種類も食事のメニューも大違いなのです。
(ただしバーのお酒は飲み放題・選び放題ですけど)
兎も角、宇宙船にはこの先88年、ジムとオーロラの二人しか居ないのです。
結論はこの設定をオーロラが受け入れて楽しめるかどうか?
なのですが、
好きでもない男性と暮らす88年なのか?
愛する男性と暮らす幸せな88年なのか?
全く違った人生になります。
ピンチ(宇宙船が爆発しそうになる・・・)
その時オーロラは言うわけですよ。
「ジム、私にはあなたしか居ないのよ、絶対に一人にしないで!!」
この悲痛な叫び、
6年ぶりの2回目の鑑賞ですが、素敵でした。
特にハンサムではないけれど信頼出来る誠実なクリス・プラット、
ジェニファー・ローレンスがスタイル抜群で本当に美しくて、
低い声と背の高い大人っぽさと知的な小説家の設定、
夜間の室内プールで泳ぐお姿の神々しいこと。
スペクタルなSF大作のラブストーリーを大いに楽しみました。
オーロラがジムを嫌うまでの過程がよく描けていると思う
ストーリーと宇宙の映像美がとても良いSF映画。
オーロラはジムに冬眠ポッドから目覚めさせられたと気づかずに、徐々に恋愛関係に発展していき、2人で毎日を楽しむようになる。しかしバーテンダーの発言により、オーロラはジムに冬眠から目覚めさせられたのに気づく。怒りと絶望を感じ、ジムのことを生理的に無理というレベルで嫌うようになる。オーロラがジムに対して恋愛感情を持っていたところから、彼のことを視界に入れたくないほど嫌うようになる落差が凄まじい。ここがストーリーとして秀逸だと感じた。ジムとオーロラ、どちらの言い分も共感できるので、観ていて様々な感情が渦巻く。
また、宇宙船アヴァロン号が大きな故障を起こすに至るまでの、伏線の見せ方も上手くて良かった。液晶パネルがシャットダウンするときの映像の乱れや、ロボットが壁に向かってぶつかり続けるところから、これから大きな問題が起こりそうだという緊張感を、映画全体に与えているのが面白い。
最後はジムがアヴァロン号にいる人々を助けるために、命がけで行動する男前っぷりを見せる。そのため、最終的に彼に好感を持てるラストになるのも観ていて爽快だった。
やっぱりレビュー丸飲みしちゃダメですね
クリス・プラットが断然いい。
表情だけでこれほど演技できる俳優だったなんて、いい意味で予想外でした。
「ガーディアン---」「マグニフィセント・セブン」くらいでしか、彼を見たことがなかったのですが、いちばん共感できる、等身大に近い人間を演じているのではないかと思います。
ジェニファー・ローレンスも、いつの間にこんな美人になったのか。「X-MEN」「ハンガーゲーム」「世界にひとつのプレイブック」「それでも、愛してる」くらいですが、全部違うキャラクターを出していて、今回がいちばん感情のふり幅の大きい演技ではないでしょうか。
そして、ストーリーが良くできていて、誰もが自分の身に置き換えて考えられる近しさでありながら、コールドスリープを設定で生かしていて、古典のSFでさんざん語られてきた題材を、見事に現代風にアレンジしてあります。
お話の飛躍や、ツジツマが気になる人は、なるでしょうが、映画とはかくあるべし。そう思わせてくれるいい作品でした。
宇宙空間で繰り広げられるドラマは純然たるラブ・ストーリーで、SFの形をしたおとぎ話です。それからちょっと泣けます。
それほど話題にもなっておらず、レビューの評価はやや低め。その割にはかなり良くできているので、デートムービーの掘り出し物です。私は一人でしたがWW
以下はネタバレですのでご注意を!!!
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ラストをもう少し何とかしてほしかった…
せめて、二人の子孫が船内でたくましく生き延びている様子だったり、なんらかの発展的未来を見せて欲しかった。
あえて詳しく描かないことで、想像の余地を残したのでしょうが、オーロラが再びコールドスリープに戻った、もしくはジムと共に生きる人生を選択した、どっちともとれるので、気になってしょうがない。
それから、飛び立ってすぐに事故を起こしている宇宙船が、その後も無事に航行を続けられたなんて、にわかには信じられない。まあ、ジムが生きている間は「寝ずの番」として、安全に航行できるよう目を光らせたでしょうが、本来ならあれほど利口な人工知能が、何の手も打たずになすがまま…なワケは無いでしょう。
前半で、ジムが送信した地球への救援要請。これがなんとなく重要な伏線になるような気がしたのですが、その後回収されずじまい。それから、オーロラがのこしたインタビューとか、体験手記とかにラストで軽く触れられていますが、そこをもうひとひねりすれば、後世まで語り継がれる傑作SF映画になり得たのではないかと思いました。実にもったいない。
やっぱり、ファンタジーだな。
60歳になって、老人割引が始まって、3番目に見た映画。最初は『ムーンライト』で次に『ラ・ラ・ランド』そしてこの映画。
社会的な関わりが一切なく、家族も友人もいない者にとっては、地球にいてもこんな目に合うと思う。アメリカに行った時、車を運転出来ない引きこもりの人生ってあり得ないと思った。
『君は機械だろ。君は人間じゃない』AIなんてそんなもの。120年かけて行く所じゃ無い。
僕なら、全員起こす。若しくは、男女8人を起こせば、上手く行けば、孫が何人か残る。つまり、子供を増やす事って、大変なのだと思う。更に戦争や飢餓で大変。そう地球は。この宇宙船なら、すくすくと育つと思う。
ぎりぎり、SFな所を評価する。がしかし、アークトゥルスは38光年。つまり、このロケットは光速の1.2倍早い事になるが、光速の半分と言っている。それでは、ここへは行けない。いったいどこへ行くのか?やっぱり、ファンタジーだな。
僕はスプートニク一号が上がった13日後に生まれた。それで65年が経過したが、今でも同じ事をやっている。こんな、宇宙船が生まれるのは何年先か?
また、宇宙と言わず地球上空と言ってもらいたい。高い学歴や高い金を出して行く所じゃない。
ロケットを作るのはミサイルが作れないから。学歴はその為にある。『下町ロケッ○』じゃない『下町○サイル』だ。
地球でも、ハンググライダーやスキューバダイビングでもすれば、宇宙遊泳よりも楽しいよ。保証する。
罪悪感
2022/11/26
孤独に耐えられない気持ちはよく分かる。宇宙服にハグするジムが切なかった。人生を狂わされたオーロラも充分に気の毒だがジムも生涯罪悪感に苛まれただろう。
若く健康で美しい2人が若木のように眩しい。船内外のセットもナチュラルで見応えがあった。あんなプールで泳いでみたい。
アンドロイド(人工知能)に嘘と建前の微妙な匙加減は分からない悲しみ。察するとは高度な脳の機能なんだなとしみじみ。
過酷な運命に立ち向かう男と女
予告編からは想像できない、凄い作品を観てしまった。本作は、SFラブストーリーという枠を遥かに超えた、様々な要素を巧みに織り込んだ、従来作にない素晴らしいエンターテーメント作品である。素直に、映画って良いなあって思える作品である。
本作は、4章で構成される、宇宙を舞台にした壮大な恋物語である。
<第1章 孤独との闘い(起)>
舞台は近未来。新惑星への移住のために、5000人の乗客が120年間の冬眠をして宇宙旅行を続ける宇宙船アヴァロン号でトラブルが発生して、90年前に主人公である一人の乗客・ジム(クリス・プラット)が目覚めてしまう。宇宙船内は生活の全てが自動化されているので衣食住に困ることはないが、誰もいない孤独感が日に日に彼を苛み追い込んでいく。更に、目的地に辿り着くことなく彼は確実に人生を終えるという絶望的事実が彼を自暴自棄にさせる。クリス・プラットの一人芝居が素晴らしい。演技過剰になりがちな設定だが、抑制の効いた淡々とした演技で却って孤独感と絶望感を滲ませている。マグニフィセントセブンの洒落た雰囲気とは違う自然体の演技を魅せてくれる。
<第2章 二人だけの世界(承)>
ある理由で、もう一人の主人公・女流作家であるオーロラ(ジェニファー・ローレンス)も目覚めてしまう。最初は距離を置いていたジムとオーロラだが、次第に二人は打ち解け恋に落ちる。オーロラは突然の目覚めに戸惑い現実を受け入れられず、打開策を模索して悩み続ける。一方、ジムは1年以上の孤独生活を続けてきたので、現状を達観し彼女との愛に生きようとしているかのように見えるが、激しく狂おしいラブシーンに二人の絶望感が体現されている。二人だけの世界を享受したいがそれができない虚しさを体現されている。切ないラブシーンである。ジェニファー・ローレンスの美しさ、妖艶さ、凛とした佇まいが際立っている。
<第3章 彼らが目覚めた理由(転)>
宇宙船の度重なるトラブルで、更にもう一人が目覚めてしまう。今度は乗客ではなくクルーである。三人は、宇宙船トラブルの原因を追究していき、ついに、原因を突き止める。そして、知力と勇気を振り絞り原因を根絶していく。第3章から、物語は一気にスピードアップし、冒険活劇化していく。宇宙ならではの、無重力、真空、宇宙服などを巧みに取り入れたパニックシーン、原因根絶シーンは迫力満点。何より宇宙空間が途轍もなく美しく圧倒される。どんな苦難も諦めずに乗り越えていく二人に胸が熱くなる。
<第4章 究極の選択(結)>
絶望的な二人は、打開策を見つける為に宇宙船内の様々な装置を解析していく。そして、ついに希望の光が見つけるが、希望を叶えるためには、ある選択が必要だった。二人は究極の選択を迫られ、苦悩しながらも、ついに決断する。決断に至るまでの二人のやり取りは過激ではなくリアルであり、二人の相互信頼の強さが伝わってくる。それ故に、二人の決断には納得できるが、切なくて感涙必至。
宇宙船で目覚めてからの二人の行動は、アメリカのフロンティアスピリットを彷彿とさせるものである。本作は、新惑星への移住という宇宙開拓史のプロローグに焦点を当てており、アメリカのフロンティアスピリットが西部から宇宙へと脈々と受け継がれていることを実感できる作品である。
美男美女じゃなきゃやってられない
ラストどうもってくるのか読めなくて、一気見しちゃいました。
美人を選んで起こしちゃうところはね、いやだめでしょって。
もっと船の修繕に役に立ちそうな職業の人とか起こすならまだしも。
しかしオーロラに知られた後、
寝込みをぶん殴られてたところはさすがにかわいそうになりました(笑)
1発目がキョ―レツ。
彼も別に好きで起きた訳じゃないのに‥
まあこれでただのオヤジだったら、あのまま殺されてますけどね。
噴射する炎を浴びまくって、
宇宙に放り出されて、
一旦死んでも蘇生して、
舩も直して普通に生き続けてたのが
しぶとすぎてなんだかなあとおもいました。(笑)
パッセンジャー強すぎ。
もはやクルー側で乗れたよ君。
見終わって思うと、
ID渡すためだけに、冬眠から目覚めさせられたようなクルーの彼が一番不運だったですかね。
死ぬときめちゃくちゃ大御所感でてましたけど。
愛情は尊い
地球とは違う星をめがけて5000人が冬眠しながら向かう宇宙船という密室の中で、機械の故障で到着より90年早く起きてしまった主人公の男性・ジム。
1年余り一人で過ごすが、寂しさに耐えかねて、一人の女性・オーロラを起こしてしまう。ここから二人だけのユートピアが続く。だが、絶対に明かしてはいけない秘密、ジムがオーロラを起こしたということが、バーテンダーの機械によって明かされてしまうところから、一転。
オーロラは自分の人生が奪われたとしてジムから離れてしまう。ところが、宇宙船の致命的な損傷を救うために二人で協力するところから互いの愛情を再確認していく。ジムが身代わりとなって、死んでしまって、ひとりオーロラが取り残されてしまうのは悲劇だったが、ここで蘇生するところがハッピーエンドになった。
宇宙船という密室で、あのような美女とふたりっきりになれるという幸せな境遇を得たが、その行動自体が責められるものではあっても結果、二人が愛し合い、ハッピーエンドになれたなら、そのことはもう霧散してしまう程、愛情は尊い。
皆さんのレビューが彼に好意的なことにびっくり
孤独に耐え切れないといっても、無理やり冬眠中の彼女を起こしてしまうなんて最低なやつだと思った。ある種の殺人に近い罪ではないか。
後半、罪滅ぼしのつもりか、命がけで宇宙船を救うために大活躍し、彼女も惚れ直す展開となったが、前述の彼の犯した罪が最後まで尾をひいてしまい、感動できなかった。
ただ、無重力状態の中、プールでおぼれるシーンと、ジェニファー・ローレンスがすごく魅力的で、演技も素晴らしかった点は見どころだった。
乗組員(フィッシュバーン)の登場が唐突すぎ
ストーリーは悪くない。
主人公2人も悪くない。
観客が男性でも女性でも、どちらかに共感、感情移入できる。
映像も美しい(独創的ではないが)
でも、モヤモヤするのはなぜだろう?
一番は、男が女を無理矢理起こした、という酷いヤツ、ということ。
二番は、タイトルのとおり、乗組員の登場が唐突で、しかもメンターでもない。
(メンターはバーテンダーかな?)
という微妙さだろう。
作品全体でみれば些細はコトだけどね。
ふらっと見たがかなり楽しめた
設定からして絶望的だが、主人公の行動に共感できる。
様々な葛藤と誘惑の中から最良の選択をしたと思う。
自身も同じ環境ならしていたに違いない。
映画ならではのイケメンと美女の話なので、羨ましさが凄い。
緊張感あり
深夜放送を途中から鑑賞。要約は宇宙移民船で長期航海中、エネルギー源の核融合システムのトラブルで冬眠ポッドも故障、目覚めた乗客が死と隣合わせで宇宙船を修復しながら移住星を目指す話。これだけならよくあるスペースファンタジーで済むのかもしれないけれど、移住星到着まで90年掛かるため、最初に目覚めた主人公ジムが孤独に耐えかねて一人の女性・オーロラの冬眠ポッドを解除するという殺人に近い行為を犯してしまう。当初、オーロラはジムと恋に落ちるものの、ジムの身勝手から冬眠ポッドを解除されたと知ると、当然ながらジムを強く怨むようになる。閉塞された、しかも沈没寸前の宇宙船の中で、自分を移住星に到着する前に死を迎えさせる男と、自分を殺したいほど憎む女と二人きり。でも結局二人しかいないという孤独と絶望感からか、加えて怒涛のように襲いかかる宇宙船のアクシデントを二人で乗り越えているうちに、最期は二人の関係も修復。
一度冬眠から目覚めたら再冬眠不可らしいからそのへんは仕方ないとしても、普通、無人の宇宙船が故障したら何があろうと自動で修復出来るシステムにするか、バーテンダーじゃなくて万能ロボット配置しとくか、誰か叩き起こしてでも修復出来るよう保険つけとかないか?とは思いました。あと、乗組員でもないただの乗客のジムとオーロラが、結構迷いなく宇宙船操作するんですよね。そのへんツッコミどころあるので星0.5減っちゃいました。
あと誰かも書いてたけど、最初に目覚めたのが冴えない中年男で、ピチピチのうら若い女性を目覚めさせたとしたら…ゾッとしますからね。少なくともイケメン覚醒で良かったです。
でもかなり緊張感持って観れます。再放送観れるかと問われたら「あり」でしょう。宇宙船の精緻なセットも臨場感を演出。特筆は、主に演者はジムとオーロラ二人だけなのに、それを感じさせないほど観ている側の人感センサーが誤作動します。理由を考えるに(ジムもいいのですが)オーロラ役の女優の演技が秀逸なんだと。宇宙船のアクシデントへのパニック、ジムが自分を目覚めさせた張本人と知った時の混乱から怨みへの変化、ジムが死してしまう恐怖、生還した時の喜び。映画を観ていることを忘れさせて観客を映画に没頭させる演技とはこのことでしょう。映画も及第点だったけど、これだけでも観てよかったと思わせてくれる。また彼女の演技、観たいと思いました。
タイトルなし
九十年掛かって地球から別惑星に向かう宇宙船で、システム不具合によって冬眠中から一人目覚めてしまうクリス・プラット。一方的に好きになり、ジェニファー・ローレンスを起こしてしまう。ラスト、命と引き換えにジェニファー・ローレンスを救うかと思いきや、逆に助けられ、死ぬまで共に宇宙船で暮らすとは思わなかった。途中出てくるローレンス・フィッシュバーン、ラストのラスト宇宙船で起きて出てくるアンディ・ガルシアは必要あるのだろうか
0.5光年の孤独
半光速で飛翔する宇宙移民船アヴァロン号は航路に浮遊する岩石群と衝突、冬眠装置のクロックチップの焼損で90年早く目覚めてしまった青年の孤独と葛藤をメインテーマにしたかったのでしょう。
確かに人はいざ自分の身に起きた時、どこまで冷静に利他的に振る舞えるかは難しい、その悩みのテンションで観客をひきつける狙いと見て取れます。したがって端から悩まない人には意味不明な映画でしょう。
スタートレック・シリーズの作家でもあるジェリー・ソウルの「Death in Transit」でも同様のシチュエーションが描かれているようです。脚本はジョン・スパイツですが前作の「プロメテウス」同様、万能診断治療マシンのAuto‐docが活躍していますね。
もし自分だったらと考えると、そもそもジェットコースターも苦手な臆病者なので地球滅亡のノアの方舟ならまだしも新天地への冒険など行く訳がないのだが、それにしてもこんな窮地に追い込む宇宙船の設計コンセプトに文句を付けたくなります。
重大アラートでレスキュー要員を自動覚醒する位出来そうなものですが誤動作で覚醒したデッキ責任者のガスですら応援を頼もうとしないのは腑に落ちません。全て自動修復可能なら別ですがスペアモジュールはあるものの手動交換として描かれるので尚更です。
宇宙船内を娯楽施設満載に作るのは豪華客船に習ったのでしょうが全員冬眠中に稼働させておく意味が分かりません、お酒や食糧も賞味期限はどうなのでしょう。
淋しさに負けてオーロラを覚醒させてしまうことで葛藤するジムを免罪するように迫りくる全滅の危機、二人の協力なしに核融合炉の暴走は止められなかった、Auto‐docを使えばオーロラを再冬眠できるなど一挙に黒を白にする筋立てにホッとするものの、弄ばれた感が拭えませんでした。
ただ、面倒なこだわりを別とすればCG、セット共、映像の素晴らしさは群を抜く力作でした。
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