「男性目線に違和感あり」パッセンジャー M.Kotaroさんの映画レビュー(感想・評価)
男性目線に違和感あり
何より腑に落ちないのは,アクシデントで90年早く目覚めてしまったジムが,一目惚れしてしまったオーロラを冬眠状態から勝手に起こしてしまったにも関わらず,その決着の付け方が公平ではないこと。孤独に耐えられなかったという事情はあるにせよ,作品中でオーロラが激怒したように「私の人生を奪った」のは紛れもない事実。2人が愛し合って生涯を終えたようなので一見ハッピー・エンドに思えるが,結局はジムがオーロラの人生を思いのままに操っただけのように思えて仕方がない。ジムの身勝手な行為によって自分の人生を捻じ曲げられてしまったオーロラは,果たして本当に幸せだったのだろうか。
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グレシャムの法則さんのコメント
2017年3月25日
ジムが起こしてくれなかったら、何も知らないまま、システムトラブルで5000人のうちの一人として死んでいたわけで、結果的にはよくぞ私を選んで起こしてくれたと、むしろ感謝したのではないでしょうか?90年後に目覚める人たちに文章も残せたし、作家としての満足感も得られたのだと思います。