マエストロ!のレビュー・感想・評価
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音楽は一瞬で消えて行く芸術
天籟と言う言葉から
「この世で一番美しいものは音楽でしょ」同感する。
僕は少しばかり違う。本当に美しいものは「美しいものが分かる人の心だ」と思う。
音楽が一瞬で消えて行く芸術である事は、三島由紀夫の「金閣寺」の中でも語られている。僕はそれまでそんな事を稽える事は無かったが、「金閣寺」見たいな音楽とは無縁の小説で音楽をそう語っているので、そう信じる様になった。
その一瞬の芸術だから、美しいと結論を付けた訳でない。一番美しい訳だから、どんな音でも音楽と称するなら美しい訳である。従って、その度合いは主観によって違う事になる。つまり、どんなに美しく音楽であっても主観によって、感じ方が違ってくる。だから、美しい音楽の理解出来る人の心が美しく無ければならないと言う事だ。
この映画は漫画が原作の様だが、原作かしっかりした矛盾の無い話に仕上がっていると思う。
指揮の指導に佐渡裕マエストロとは驚いた。
最後の曲が辻井伸行さんとは♥
ブラボー!
お話が、しっかりしてる。
細部のつながりや、語らない部分にこだわらずに、大胆に構成してある。
見る人の想像力に委ねることで、とても深い世界を見ることができる。
例えば、miwa演じるあまねは色々と謎が多い役だが、詳しい説明はない。
全部、見る人に委ねてある。それでも、彼女の生い立ちや、生活の様子が見えてくるからすごい。
何より、音に対するこだわりがすごい。
演奏シーンは、役者が本当に演じているらしい。
そして、ムダな音を極力加えないことで、劇中聞こえる一音一音が意味を持ち、ついには不思議な重低音が聴こえたりする。
さらに、効果的に無音を使っている。
まるで、脚本に全休符や八分休符が存在するかのように。
それは、この映画のテーマでもある、「天籟」を観客に聞かせてくれるかのように…
ちょっとクライバーを思い出しました。
いい映画です。
プロとは
経営難で解散したオーケストラの再生物語。
主人公であるコンサートマスタを初めとする元団員達が得体の知れない指揮者に召集される。最初は、彼への反発、団員同士の衝突で結束できなかったが、次第に彼の凄さを理解し、最後は、彼と一体となり演奏会を成功させるまでが感動的に描かれる。
オーケストラが題材なので登場人物は多いが、主要楽器演奏者各々の人物像がしっかり描かれていて、纏まりの良い群像劇に仕上がっている。
サラリーマン体質が染み付いた身には、人を感動させ、その対価として金を貰うのがプロという台詞が耳に痛い。
音楽って難しいですね
音楽って難しいですね。絶対音感を持ったプロの人たちではあり得ないと思うのですが、オーケストラのなかでは自分のペースでは演奏できない。何か極める時に起きる、ランナーズハイみたいな自分の能力を越えた演奏は素人にも伝わってきました。私にとっては後に残る余韻が心地いいですね。もう一度みたい。
なんだろう❓響いてこないんです
良い話だとは思うのですが、キャストが下品な演技をされるので、アーチストとゆう感じがしないのです。
音楽家らしいのは、西田敏行、miwa、松坂桃李、中村倫也、くらいでしょうか。
エピソードも、違和感があるし、セリフも陳腐な感じ。
なんだか、薄い、そんな気がする。
音楽映画なのに、楽器の扱いが雑だし。
映画館なら感動するのでしょうか、音楽の素養なのでしょうか、ああ、疲れた、そんな気持ちです、残念。
予想外に良い! これは西田敏行の最高傑作なのでは? 謎の大物感がピ...
予想外に良い!
これは西田敏行の最高傑作なのでは?
謎の大物感がピタリとハマってました。これはまさに彼でないとと思わされました。ややお歳をめされた現在、もうこのパワフルな演技は今後見られないかも。
異様に低い評価は音楽的に…ってことなのかな。ど素人の私は充分楽しめた。
コンマス役の松坂桃李や他キャストも良かった。特に中村倫也。そうなんだよ、この位置なんだよ(笑)そろそろファンの方に怒られそう、もちジョークですよ。
オーケストラ音楽とマンガが好きな方へ
急にクラッシック音楽が聴きたくなった時に公開されていたので鑑賞。
漫画が原作とわかる少し現実離れしたストーリーながら、キャスト陣の演技でリアリティが増し、最期はホロっとして劇場を後にした。特に、miwaさんがキャラクターにあっていたし、可愛かった。
オーケストラ映画
解散に追い込まれてから半年。優秀な楽団員はあちこちから誘いがかかり、引き抜きにあっていた。最年少のコンサートマスターとして重責を担っていた香坂(松阪)は練習場に向かうとそこは廃工場であった。舞台の大道具をトンカチでとんとん叩いていた髭面のおっさんが指揮者の天道(西田敏行)だったのだ。経歴も素性も不明の男だったが、彼こそが再結成を企画した張本人であった。
交響楽団の映画は最近多いような気がするが、ほとんどがアマチュア・オーケストラ。プロの楽団というのも珍しい。そのためか、プライドが邪魔をしてストーリーも感情移入が出来ない。唯一アマチュアのフルート奏者miwaがいるけど、彼女も抜群に上手いというのが引っかかる。
コンサートの曲はベートーヴェンの「運命」とシューベルトの「未完成」。こちらもアマチュアではなかなか出来ないよね。
【”天籟”という言葉を知った作品。オーケストラ題材の映画が多い訳を考えた作品でもある。】
名作「オーケストラ!」(フランス)を始め、「ストリート・オーケストラ」(ブラジル)「オーケストラ・クラス」(フランス)。女性初のマエストロを描いた「レディ・マエストロ」(オランダ)・・。
邦画では、コミカルな「オケ老人!」なども記憶に新しい。
ストーリー構成としては、少し落ち目の もしくは素人集団のオーケストラが色々ありながら、練習を重ね感動的な演奏を披露する というパターンが多い。
オーケストラだから、人間模様も複雑に描けるし、ラストへ持っていく過程も様々な描き方が出来る。
そこに、素晴らしい音楽が加われば、面白く、感動的な映画の出来上がりとなる。
今作も、基本的にはストーリーは上記の王道パターンで描かれている。
・歴代最年少で有名交響楽団のコンマスに抜擢されたヴァイオリニスト香坂真一(松坂桃李)のところに、不況の煽りを受け解散した名門オーケストラ再結成の話が舞い込む。
彼は、希望していたミュンヘン交響楽団から不採用の通知を貰ったばかり・・。
・が、集まったメンバーは解散時、引き抜きがなかった言わば”落ちこぼれ”に近い人々。
・そこに現れた天道(西田敏行)という怪しげな風体で、彼らを厳しく演奏指導する男。が、的確な指示が徐々にオーケストラを立て直していく・・。
・天道が過去に香坂の父と関係があった事が分かり・・。
<天道がオーケストラを集めて厳しく指導した理由と、猛練習により自信を取り戻していく楽団員たちの姿に魅入られた作品。”天籟”を私も感じたいと思った作品でもある。>
<2015年1月31日 劇場にて鑑賞>
期待はずれ
お金だしで見なくて良かったと思う作品だった。
ストーリーはありきたり。
感動する場面で感動できず消化不良。
オーケストラで運命聞いたら、鳥肌たつくらいジーンとくるのだが、指揮者は汚いしガッカリがたくさんあった。
普通 もう一押し何か欲しかった
はっきり言ってどう評価すればいいのかわかりません。
良くもなく、悪くもなく、と言ったところ。
オーケストラの団員は良く見ると結構色々な人が出ていて、見つけるだけでも面白いかもしれません。
運命と未完成というたった2曲だけですが、十分と言った感じで、最後の発表では普通に音楽として楽しめる感じです。
天道は少しはちゃめちゃすぎてよくわからなかったのと、miwaさんは上手くハマっていたかなという印象。
他のキャストはもう少しキャストの個性が引き出せていたら良かったです。
最後の天道の奥さん?が見に来ていましたが、あれは最後お亡くなりになったのでしょうか?
そのあとの演出がなく指揮棒渡して終わっちゃったんでよくわかりませんでした。
作品の言いたい事は◯ 話の流れは✖️
名門オーケストラ集団が再結成しコンサートを目指すのだが、謎の老指揮者が突然現れ色々起こるお話。
というか、以前に別で一流指揮者がオーケストラに必要な理由や、「素人指揮者と一流指揮者は何が違うの?」という番組を観た事があるのですよ。
お金を取る様なオーケストラの各一流演奏者は一流指揮者でないとまともな演奏が出来ないらしい(それ常識らしいです)し、一流指揮者は各演奏者に指示を出し良さを引き出す。
「オーケストラは指揮者ありきなのだ!!!」
それを知っていた訳ですが、、、。
冒頭から集団は指揮者を要らん扱い。
一応人数減ったとはいえ、今までお金取って演奏していた集団だろコレ、、、そう見えない。
まともに思えるのが指揮者だけ。
両者の確執を観せられるのだから違和感だらけだった。
指揮者に魅せられ演奏が良くなって行くのだが、、。
話を面白くする為なのかい?この集団設定と脚本。
違和感は拭えない。
「指揮者に恵まれない田舎地方集団がお金を取る様なコンサートを目指す」なら分かるんですがねぇ・・・。
「たった1人のレクイエムだった」って松坂桃李も気づくの遅えよw 億のバイオリンに似合わんよ。
「作品として最後言いたい事は分かった。しかし、話しの流れは合っていないよ。」と言いたくなる映画。
「一流指揮者とはこんな感じだ」というのは分かりました。
(マエストロ!ってタイトルだし当たり前か。)
可もなく不可もなく…
どうしてmiwaだったんだろうか…
一流ほどにはなれなかったプロのオーケストラメンバーが集まってコンサートの為に練習。
西田敏行さんが指揮者として登場。
変な表現だし、突拍子もないことを言ったりするけれど、全て的を得た感じ。
次第にバラバラだったメンバーも団結していき…
最後は西田さんの病気の奥さんの為に貸し切ってコンサートをする。
んー予想通り可もなく不可もなく…
王道のストーリー
音楽の素晴らしさ、奥深さを表現した作品、miwaの演技初挑戦作品。物語は、解散した交響楽団とメンバーの再生と成長の記録。映画の王道的なテーマであるが、人物の配置や設定、困難の克服など実にテンポよくラストまで一気に見せてくれる。原作コミックとは一味違う脚色や演出になっており、原作を読んでいても、映画らしいオリジナリティが十分に楽しめる。
ポイントは3人の主要人物。天道、香坂、橘あまね。天道はオーケストラの再生を担う横暴な謎の指揮者、香坂は亡き父の理想の音を追いかける、少し屈折したコンマス、橘あまねは天道にスカウトされた自由奔放な天才的なフルート奏者。3人の強い個性と思いがぶつかり合いながらまとまっていった先に、理想の音楽が成立する過程を見せてくれた。
miwaはとても良かった。本人はほとんど演技をしていないと言っているが、橘あまねになりきっていると思う。シンガーソングライターではないmiwaもとてもチャーミングだった。
やや話的には薄めも、程好く感動できる音楽映画でした
最近よくあるクラシック音楽物のベタを踏襲したような内容で、特別目新しい内容ではなかったですが、まあ程好く感動できて、程好く心地が良い作品ではありましたね。
音楽に詳しい方が見てどうかはよく分かりませんが、私のように音楽映画は好きだけど全然音楽に詳しくない人には、普通に心に響いてくる内容だったと思いましたよ。
ホント定番メニューなんですけどね、音楽の力ってやっぱり凄いです、いい音楽を聴けば最後は何だかんだで心地良い気分になれるのですから、まあとにかくこの手の映画のベタを安心して楽しめる内容で、私は結構好きな話でした。
突っ込みどころは相当あるのですが、音楽はそんな突っ込みどころをも吹っ飛ばしてくれる力があります、ベートーベンの「運命」にシューベルトの「未完成」と言う、音楽に詳しくない私でも十分知っている曲で描いてくれたのも好ポイント、この2曲を演奏する上での注意点も聞けたりと、何となくちょっと得した気分にもなれる映画でしたね。
演奏シーンも、実際の音と見事なリンク具合、当然ながら役者が演奏している訳がないのは見る側もよく分かっている中で、そんな中でも全然違和感なく見せる辺りは、役者の努力も素晴らしかったと思いましたし、編集技術も見事だったのではないかなと、って専門家が見ればそれはダメ出しポイントも多々あるのでしょうが、素人目にはほぼ完璧に見えましたよ。
まあメインの3人以外は広く薄くと言う感じで、ややエピソードが中途半端だった感は否めませんでしたが、これ以上長くダラダラ時間をかけても中だるみしますしね、ギリギリ中だるみせず見れる内容だった事を考えると、ある種絶妙だったとも言えるのではないでしょうか。
欲を言えば最後もう一押し感動があっても良かったかな。
しかしまあ、何とも言えぬ味のある西田敏行ワールド炸裂でしたが、ある意味相当な力業でもありましたよね(リアルにこんな人いたらちょっと苦手系です)
あの人物設定はさすがにどうかと思いましたし、いろいろと突っ込みどころ満載でしたが、謎の指揮者に導かれて、まとまらなかった楽団が成長していく様子は十分見応えがありました、コンマス松坂桃李の苦悩とmiwaの初々しさもにも思わず見入ってしまうものがあって、とても印象深かったです。
miwaは予想以上に嵌り役でしたね、変な恋愛要素を含ませなかったのもこの作風を考えれば良かったと思いましたよ、とにかく程好く心地が良い作品でした。
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