「ひとつの欠点を除いては骨まで楽しめる作品」イン・ザ・ヒーロー 藤飲み屋焼きそばさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとつの欠点を除いては骨まで楽しめる作品
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配役は以前スタントやスーツアクターの経験のある唐沢寿明や寺島進らを起用し、最近赤丸急上昇の福士蒼汰もはまり役であった。ストーリーもやや強引さはあるが、それに対する登場人物の感情が描かれていて素晴らしかった。また、作中作の特撮ヒーローである「ドラゴンフォー」も少し古臭い節もあるが、スーパー戦隊シリーズを踏襲していたり、ハリウッドのアクション映画も「キルビル」臭があっていろいろな感情が沸き立つ映画であるのでおすすめである・・・ラストシーンを除いては。
ラストシーンはハリウッド映画に出演する唐沢寿明こと本城が前代未聞のスタントに挑むシーンである。いわば、この映画のクライマックスかつ一番の見せ場である。中盤まではテンポ良く、多少の長さも耐えられるものであるが、事件は終盤のスローモーション時のBGMにある。
それは吉川晃司の主題歌のアレンジであるが、これが実にひどい。まあひどい。初めのハミングはいらない。曲のかっこよさがひどい方向に向いてる。
このBGM一発で一気に冷めてしまう。ラストシーンが壊されていく瞬間であった。それ以来、そのラストシーンは黒歴史化し、それにつながる前の話のアラも気になり出した。
最後のエンドクレジットも良さげであったため、尚更残念である。
自分はこの映画を通して、素晴らしい映画も曲ひとつで壊せるものだと学習できたことだ。ある意味自分の映画観がひとつ成長させてくれたことに敬意を評し、星は4つとさせていただく。
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