劇場公開日 2015年11月14日

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「昨日の敵は今日の相棒(とも)、レトロモダンな快作スパイ活劇」コードネーム U.N.C.L.E. 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0昨日の敵は今日の相棒(とも)、レトロモダンな快作スパイ活劇

2016年1月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

かつて『ナポレオン・ソロ』というスパイドラマシリーズがあったことは
なんとぬぁく聞いてたが(うちの父親くらいがリアルタイムで観てた世代)、
知ってたのはタイトルくらいのもので、1960年代が舞台であることも、
CIAとKGBのバディアクションものであることも知らなかった、
という立場の人間のレビューです。
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この映画の魅力を一言で言えば、軽妙酒脱!
格式高さとキッチュさを併せ持った60年代ファッションの
数々や風光明媚な世界各国の風景は目に楽しいし、
使用されるBGMも小憎らしいほどにオシャレでドンピシャ!
『007』『ミッション:インポッシブル』のような
ド派手アクションを期待する向きは大いに肩透かしを
食らうだろうが、そのぶん物語のテンポと意匠、
そしてキャラクターを魅力的に描くことに注力されている。
ガイ・リッチー監督の前作『シャーロック・ホームズ
シャドウ・ゲーム』には凄まじいアクション演出があったが、
思えば監督の本来の持ち味は、このアップビートな語り口だった。
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時系列を自在に行き来する語り口は実に滑らか。
序盤の隠れんぼチェイスやバンドデシネ風の基地潜入シーン、
鳥瞰視点で敵味方の位置を整理してみせるチェイスシーンなど、
なるほどそうきたか!と唸る見せ方も多い。
(そのぶんアクションとしてはエキサイトしづらいが。)

ユーモラスなシーンも満載で、
メチャクチャな量の盗聴器をめぐるゴタゴタやら、相棒のピンチを
よそにソロがサンドイッチを美味しく召し上がるシーンは最高だし、
◯◯◯◯を人質にする相談をしてる間に◯◯◯◯が
炎上するシーンなんて、黒焦げになるほどのブラックユーモア(笑)。

それに、キャラクター。
スマートだが女好きでマイペース過ぎるソロ、
パワフルで実直だが短気過ぎるイリヤキン、
どちらも強い賢い格好良いけどちょっとヌケてる所が魅力で、
二人の丁々発止のやり取りが楽しい楽しい。
どっちの装備がスゴいだの、どっちのやり方が賢いだの、
まるで近所の子どもの意地の張り合い(笑)。
ヒロインのギャビーも、可愛いだけじゃなく
ガッツも技術もあってステキだね。
オレンジのドレスと大きなサングラスがまぁ似合う!
あの『ロシア語を勉強中』って所もまたニクいねこのこの。
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とはいえ僕個人はドンパチアクション大好き人間なので、
やっぱちょっと食い足りないなあと感じる部分が割とある。
それと、悪役にももう少し存在感が欲しかったかなあ。
◯◯◯◯◯は良い悪役なんだけど(雰囲気ペルシャ猫みたい)、
最大の敵として立ちはだかるのにはあと一歩二歩な印象。
もう一人のアイツはもっと存在感薄いし――。
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しかしながら、満足!
この監督らしい語り口も60年代な雰囲気もたっぷり楽しめたし、
チャラい?ソロとド真面目なクリヤキン、水と油な2人が、
敵味方の壁を越えて友情……と呼べなくもないものを
築いていく過程にもグッと来る。

本作、爆発的な全米興収は上げられなかったようだが、
世界興収は制作費を上回ったらしいし、海外の評判も
悪くないし、また続編作ってもらえないかしらん。
このお洒落でお茶目なコンビ+αの活躍はまだまだ観てみたい。

<2015.11.14鑑賞>

余談:
文脈に合わなかったので省いたけど、
序盤、暗闇で銃を構えるソロの顔に影が差すカット、
もうカッコ良すぎてゾクゾクきました。

浮遊きびなご
GokiPinoyさんのコメント
2016年1月31日

きびなごさん、返信遅れに遅れてスミマセン。
というか、もう2月ですもんね(汗
さすがに年末年始は涼しかったマニラも、
既に暑くなり始めたところです。

まずSW7についてですが、
批判的なのは私だけじゃなさそうで、
ちょっと安心したところです(笑)
そんな中で、なるほどと思わせる批判を見つけました。
www.gizmodo.jp/2016/01/i_hate_force_awaken.html

「0011ナポレオン・ソロ」については、
これも姉や兄と一緒にリアルタイムに、
TVがまだ白黒の時代から見てました。
題名からしても007のパロディだったような。

「スパイ大作戦」と同じようにTVだけじゃなくて、
映画化もされて「地獄へ道づれ」「スラッシュの要塞」
の2本は見たような覚えがあります。

前回最後の方で地元の映画祭について書きましたが、
オザワ・マリアってご存知なかったですか?(苦笑)
こちらで普通の女優として出直すつもりのようです。

自宅から勤務先・シネコンまで近いと書きましたが、
実は去年末に決まったミス・ユニバースも、
同じコンドミニアムの隣の棟に住んでるんですよ。
小学生の工作レベルの建物なんですがね(苦笑)

さてさて今回もまた例の関連モノを見つけました。
goo.gl/UNDpph
goo.gl/Fqca3R
ちょっと欲しいかも。。。

GokiPinoy