「結婚ってなんだ…⁇」ゴーン・ガール ウサギの残党さんの映画レビュー(感想・評価)
結婚ってなんだ…⁇
結婚とは?
行きつく先は天国か果たして地獄か
。男性はよく結婚を墓場に例えるが、あながちそれも間違いではないのかもしれない。
漠然としたものではなく、きちんとした明確な答えをあなたは持っているだろうか。
もしあなたが独身で、明確な答えを持っていないならば、この映画を観た後にじっくり考えてみてはどうだろうか。
幸福な夫婦生活を送っていたニックとエイミー。
しかし、結婚5周年の記念日にエイミーが失踪し、自宅のキッチンから大量の血痕が発見される。
警察はアリバイが不自然なニックに疑いをかけ捜査を進めるが、メディアが事件を取り上げたことで、ニックは全米から疑いの目を向けられることとなる
デビッド・フィンチャーのもはや安定したサスペンスに、否が応でも物語に引き込まれいく。
原作がある映画特有の焦ったような印象は受けず、むしろ人間を丹念に描いている。出演している俳優が素晴らしく、小説では描けない微妙な表情が、作品をより一層物語に深みを与えている。
夫のニックはご都合主義な軽薄な男性なのだが、どこか憎めない。
軽薄な行動は、男なら口に出すか出さないかはともかくとして、淡く抱いている欲望。決して悪として批判できるるものではない。
かたや妻のエイミーはというと…
考えについていけない。
それは女性特有のものなのか、エイミーそのものの本性なのか。もしこれが女性特有のもので、多くの女性が共感できる部分が多いのであれば、私は明日から行動を変えなければいけないと真剣に思う。誰だって命が惜しい。
なめらかなブロンズの後頭部が映しだされ、ニックの声が聞こえる。
“この可愛らしい頭のいったい何を考え、何を感じているのるだろう”
私は、暗闇の中でスマートフォンを見つめている彼女の後頭部を見つめ、同じ質問を繰り返してみる。
答えはでないまま、スマートフォンのブルーライトだけが、彼女の顔の輪郭をはっきりと描きだしている。