劇場公開日 2014年12月12日

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「軽薄嘘つき糞野郎の災難」ゴーン・ガール ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5軽薄嘘つき糞野郎の災難

2014年12月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

なんなんですかね、このラスト。
この、ラスト。この、ラストですよ。「えっ?えっ?そうなの?えっ、マジで?マジにそれでいいの?」という幕切れ。下手なホラーよりよっぽどゾッとするというか、キ●玉縮み上がるというか。んー、んー。ねえ?観た方なら分かると思うんですけども、分かるでしょこの感じ。「うっわ!」てオトシドコロだったでしょ?感じだったでしょ?
あ、いやすんません。初っ端でラストのことから語っちゃうのもアレですね。でもフィンチャー御大の過去作振り返ってみると、こういうイジワルなお話大好きな監督ですものね。あー、今回はそういうイジワルでキタか、と。

あらすじは「七月某日、ニック(ベン・アフレック)が家に帰ると妻エイミー(ロザムンド・パイク)が不自然なカタチで失踪してたんで、こりゃおかしいと警察呼んだら、即日マスコミが嗅ぎ付けテレビショーも参入しちゃっての収拾つかない大騒ぎになり、遂にはニックに妻殺害の容疑までかけられちゃう、という洒落にならない方向に事態は転げていく!」というのが大まかなアウトラインです。アウトラインなんですが、これ、映画を序盤中盤終盤で分けたとして、実は序盤くらいで一気に流れる展開なんですね。で、中盤辺りからまた別の展開が割り込んで来て、物語の向きがガラリと変わってくる。向きが変わるというか、観ていてテレビのチャンネルを強制的にザッピングされているような気分になってきます。我々一体どこに連れて行かれるのか全く予測不可能じゃね?というか。しかしこれがなかなか面白い感覚なんですよ。話としては絶対に怖い方へ怖い方へ進んでいるのに、何故かどこかワクワクもさせてくれてるじゃん?みたいな。一体どういう目線で見ればいいのか?一体どういう風に受け止めればいいのか……?的な。

そして、ここジレンマなんですけど、その中盤辺りからの展開をここで言ってしまうとね、書いてしまうとね、ネタバレになってしまうんですよ。とっても激しいネタバレ。ギリギリ難しいところでして、多くは語れないというね。言ったら即アウトなんで。ま、これは劇場で確かめてもらうとしてですね、それからそれから。それから終盤に向けてのキチ●イ染みたサイコパスな展開へ雪崩れ込んで。ラストで「えっ?えっ?そうなの?えっ、マジで?マジにそれでいいの?」で幕です。

間違いなく、男は震え上がる一本ですな。地に足つけて生活しましょうね。

ロロ・トマシ
asicaさんのコメント
2021年7月25日

このレビューの題名が秀逸です。

asica
ロロ・トマシさんのコメント
2015年3月29日

カナメストさん、コメントありがとうございます。これからもご期待に添えるようなレビュー書いていきます。カナメストさんのレビューも楽しみにしてますね。

ロロ・トマシ
カナメストさんのコメント
2015年3月29日

初めまして。カナメストと申します。毎回、映画館での映画鑑賞、そしてレンタルして自宅でのでの映画鑑賞の際にレビューを参考にさせて頂いています。自身で観た映画に対して、ほぼ高い評価をつけているところに共感させてもらっています。これからも、ためになるレビューをよろしくお願い致します。

カナメスト