グランド・ブダペスト・ホテルのレビュー・感想・評価
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監督の意図がわかってくるとますます面白い
ストーリーを楽しむタイプの人にはおすすめしない。伏線回収や考察好きな人向き。
このシーン、セリフ、映っているものにどんな意味があるのか、何のオマージュなのか考えながら見ると面白い。
話は軽快で、重いシーンをわざと軽く表現している。深刻に考えさせるようで、実は考えて欲しいのはそこじゃない、という監督の意図が見終わった後に段々わかってくる。 考察サイトを片目に繰り返しみたい映画。
最高に楽しませてくれる映画
・・・いた?ティルダ=スウィントン(・・?) あれほど世に溶け込め...
・・・いた?ティルダ=スウィントン(・・?)
あれほど世に溶け込めない美貌をよくぞ見事に埋没させたわね。
キャストと照会して仰天。知っててもわかんないよこれw
凄いスゴイ!!!その技術を称えて、星3つ献上致します。
【徹底的画作りが発生させる異化効果】
一点透視で始終徹底された画作りが、私には結構キツくて、話に入りこめなかった。
そういう発見があり面白い映画体験でした。
絵や舞台芸の鑑賞では気にならないのに、映画だときゅうくつで居心地悪く感じるのは何故だろう。
かわいい色合いも俳優の表情所作も、すべてが人工的で、映画を楽しもうとする気分の邪魔に感じる。
さらに緊張感を高めるミステリ要素が入ってきてもう無理(+,,+)。降りました。
技術的にすごいのはわかるけど、画作りを終始徹底された作品は息苦しくてニガテだ。
キューブリックやターセム=シン作品もニガテ。
きれいだな~、でも10分眺めるだけで良いかな~。
その画作りのこだわりに物語的な意味が見出せないと、ただただ監督の肥大した美意識を押し売りされているようで「もう結構です」とおイトマしたくなる。
・・・私、抒情派なモノですから(^^;)
「こだわり」って心情を添わせやすいものだと思ってたけど、寄り添えないこともあるのか。勉強になった。
クスッと笑えて、最後は深い余韻が残る
学生だったころにテレビでたまたまみた『グレーテルのかまど』、ちょっと変わったお菓子をつくる番組で『グランド・ブダペスト・ホテル』の劇中に出てくるお菓子を扱った回があった。
奇抜な紫の服を着たチグハグな男二人が右往左往する映画のワンシーンがなぜかずーっと印象に残っていて、数年を経てついに観ることができた。
老人の独白から始まるとあるコンシェルジュとロビーボーイの物語。殺人事件に巻き込まれた二人のドタバタ劇が軽快かつコミカルに展開されていく。恐ろしい状況でもクスッと笑えるシーンが多く、突っ込みたくなるほど間抜けに真面目で…とにかく変わってて…。
事件は無事解決し二人は強い絆がうまれ友となり、ロビーボーイは愛する人と結ばれて最後はハッピーエンド。
けれど…。
かつての栄華が過ぎ去ったグランド・ブダペスト・ホテルで自分の過去を語る老人はかつてのロビーボーイその人だった。独白の中で見た若く純真なかつての面影は跡形もなく消え、まったく変わった老いた深い孤独をたずさえていた理由が明かされる。
最後はただただ切なくなりました。
後悔や未練その悲しみに終わりはない。
納得できることもなく…
消したくなることもある、けどその記憶の中に確かに良かった瞬間がある。
悲しみを忘れるということは、その人を愛した気持ちまで忘れるということ。
戦争の足音が聞こえてくる中で幻を維持してくれた心根の優しい友。共に天涯孤独貧しい同士でやっと手にした愛する恋人。
痛みを伴う記憶を愛する象徴がグランド・ブダペスト・ホテル
かつて繁栄を極めた、今はすでに廃墟と変わらぬ姿になってしまったそのホテルがとても特別で愛おしく感じた
深い余韻が残る映画
この先ずっと思い出すと思う
テンポが合わずついていけない😭
ワハハと笑うコメディではなく
フフ、フフフフ…とお上品に笑う感じの全編オシャンな空気漂うコメディ風味ミステリー映画。 ポップコーンにコカ・コーラではなく、高級なチーズにワインなど片手に観る感じなのかな。
映画はある作家の回顧録の形で進む。作家は若い頃によく滞在した、かつての高級ホテル、グランド・ブタペストホテルでの滞在中に出会ったホテルオーナーのムスタファ氏に、ホテルを購入したいきさつを聞くことになる。ホテルのレストランで夕飯をともにしながら、ムスタファ氏がかつてロビーボーイとして働き始めたころの話から聞き始める。
ここからは、ゼロことムスタファ氏と、ゼロが師事したコンシェルジュのグスタフHとのエピソードが回顧録の中の回顧録として始まる。グスタフ目当てに宿泊しに来る常連の女性客の一人、マダムDの不可解な死とその遺産相続のやり取りをきっかけに、グスタフのホテルマンとしての日常が大きく変わっていく。
グスタフの流転の人生…のはずなんだけど、どこか飄々とあらゆる環境を受け入れて周囲の人間の好意を受けていくグスタフと、そのグスタフと固い師弟の絆で結ばれたゼロとの冒険を、殺人やら何やらもう結構なことをやっているはずなのに軽やかに淡々と描いていく。
絵面がいちいちアーティスティックなので、多少汚いところの場面でもなんだかオシャレに見えてしまうし、どんな格好をしていてもグスタフはひたすら伊達オトコ。ゼロのとぼけた感じも手伝って、コメディとしても面白い、けどガハハと笑う映画ではない感じね。
それから、一見無駄な超豪華キャストも必見。え、ジュード・ロウこんだけ?あれビル・マーレイだよな?ジェフ・ゴールドブラムとエイドリアン・ブロディとウィレム・デフォーは、三人ともいつもの役どころでまったくの平常運転やな!などなど、キャスティングもいかにも曲者だらけな感じ。それぞれしっかりハマり役。
なんか、大作観たなー!とか、これは感動巨編やなー、的な映画の合間に、美術館でさーっと美術品を眺めるがごとく楽しみたい、目の保養になる映画。
年寄りには成れなかった……
コミカルかつアートな寓話
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