ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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原作とは違う
後篇でどう持っていくか分かりませんが、前篇は設定を変えて上手く纏めていると思いました。予想していましたが、登場人物・設定は原作とだいぶ違いますね。これはこれで面白いと思いました。
イジメのシーンはかなりリアルで、本当に蹴っているようでした。
ただ原作ではそれだけではなく、トイレに顔を押し付けたりして日常的にイジメられているように書かれています。恨まれて当然かもなと思いましたが、樹里の気持ちが伝わっているのかな。
あと、柏木君にはみんな無関心なのですが、そういった描写も無かったですね。
だから、亡くなった途端に泣き出したり悲しがったりして、涼子が疑問に思う異常なシーンだったと思うのですが。(確か泣いてる人に向かってバカみてえ的な発言する生徒もいた筈)
登場人物は私の思っていたのとはほぼ違います。原作に近いと思ったのは浅井親子・三宅親子・北尾教諭くらいかと思います。
開廷してからのシーンは端折って欲しくないのですが、丹野教諭・滝沢先生・弁護士さん・小林修造さんは出てくれる事を願って、後篇に期待!
※補足※
線路のシーンは原作にないシーンです。アレを見てたのかもしれないと思うと怖くなります。お兄さんが出てこないから、ああしたのかなと思いました。
ドキドキしました。
予告の『嘘つきは大人のはじまり』という言葉にドキッとしてコレは見ようと決めてました。原作は読んでませんが宮部みゆきの作品ならサスペンス感に期待できると。
まず、最初の死体のシーンの目の演技にコレは当たりだと確信。
キャストは生徒役は無名ばかりでしたが原石かもと思える人が何人か。主役の女の子は蒼井優の新人時代を思い出しました。まえだまえだの成長には驚きました。にきび女子がE-Girlsのメンバーだとパンフで見たがあのにきびは特殊メイク?生徒役が無名に対し脇の大人たちが名俳優ばかりで安心して観れるのがイイ。後編の予告を見る限りだといろんな大どんでん返しがありそう?とりあえず後編に期待します。
なんだかなあ
原作を読んだ上で鑑賞しました。
全六巻もある原作をたった数時間でどのように描くのだろうと思っていましたが、やはり少し無理があったように感じます。原作を知らずに映画のみ見た方はどうとらえるか分かりませんが、とにかく話の繋がりが感じられない。そして場面展開が早すぎる。言いたいことを全て入れたい気持ちはわかりますが、後篇のための前置きのような物語になってしまって内容はほぼないような気がしてしまいました。
そして、バイオレンスな映像、ホラーがかった映像がとても印象に残る。原作ではそこまでしっかりと描かれていなかったのに呪いをなんだか前面に押し出している感じがして趣旨が変わっている気がしました。
後篇には期待したいです。
後半も期待
柏木くんの死体の顔面アップ、ちびりそうなくらい怖かったです。サスペンス?ミステリー?は見れますが、ホラーが苦手なので…もりりんの郵便物の犯人写真から柏木くんの顔が出てくるところは、横目でしか見ることができず…。多分ちびりました。
原作を読んでいないので、物足りなさは感じませんでした。妙に大人ぶったセリフも、90年代を思わせる古さも嫌ではありませんでした。
告発状の出した人もわかってるけど、それを踏まえてもまだ謎が残るって感じです。神原くん??他校の生徒の言ってること、辻褄合わないし。
前編を高評価したのは、後編を見たいと思ったからです。全部見ないとわかりませんもんね。
学生による裁判という一見チープな設定なのだが、トラウマなりそうな映...
学生による裁判という一見チープな設定なのだが、トラウマなりそうな映像やバイオレンスな描写がヒヤッとする。前篇では裁判まではいかないものの、一息つきたくなる程充実した内容であり、後編への期待感も充分にある。原作は未読な身として面白いと思う。
ホラーチェックな人間ドラマ
原作未読ですが宮部みゆきさんの原作なので、小細工しなければよい作品になるだろうとは思っていました。
過去の宮部作品は主演の方の名前で動員しようとした感じがありましたが、本作品では役者さんで客寄せしようという前宣伝は聞こえてきませんでした。
本作品は前篇で事の起こりと今後につながる伏線だけが大量にばらまかれています。
謎解きはもちろんありますが、映画であるがゆえにホラーばりにドキッとする映像もあります。
市川実和子さんをみて多くの人は「貞子」を連想したと思います。
主役の藤野涼子は1万人応募のオーディションで選ばれた方だそうです。そのまま芸名も藤野涼子となったことを知らず、エンドロールで同じ名前が列記されていたので、あれっと思いました。
藤野涼子さんは流石にひきつける力を感じました。尾野真千子さんが演じられている役の中学時代なのですが、見た目は黒木華さんに似てましたね。
早く後半を観たいです。
あくまで個人的感想です。
宮部みゆき作品は本作で初めて読みました。
原作はとても面白く、6巻もある長編ですが、最後まで中だるみすることもなく読み終えた程に、面白い作品でした。
また、読み進めると同時に、映画化される際にはどのような構成、表現になるのか、原作の登場人物達の雰囲気やメッセージ性は果たして上手く映像化できるのか等、とても楽しみであり、非常に期待していた映画でもありました。
結果、観終わったあとはとても残念な気持ちになりました。
たしかに、そもそも映画と本は全く違う表現媒体ですし、原作の内容、構成から考えても、原作に忠実な映画作りをすることは無理だと思います。また、別に原作通りに映画を作る必要もないと思います。映画には映画の良いところがあるわけですから、そういった点を活かしながら新たな作品として再構成するのももちろんいいと思います。そういう意味では、限られた時間の中で原作のストーリーをよく再現できていたようにも思います。
でもそれだけです。
原作独特の雰囲気や何よりそこから伝わってくるメッセージ性が映画では皆無かと思います。
顔のアップ多すぎです。藤野さん泣きすぎです。野田くん軽過ぎです。向坂くんHなビデオとか言っちゃダメです。みなえさんホラー過ぎです。旦那さんただのクソやん。茂木さんチャラ男乙。
また、テンポが良いとかではなく、時間が限られてるからさっさと先に進めているだけの様に感じます。ストーリーが繋がる部分を単純に繋げて、原作の展開と展開の間にある大事な部分は全部すっ飛ばして、挙句原作登場人物の雰囲気を改悪させてまでストーリーが時間内に終わるように進めているだけの様に感じます。
あれはもはやミステリーではなくただの顔面アップバイオレンスエンターテイメントです。
なにより私が一番嫌なのは、映画しか観ていない人がソロモンの偽証大したことねーなーとか思うのが一番嫌です。もっともっと原作は深く面白く感動し考えさせられる内容だと私は思います。
まぁ予告編は上手く作られてたかと思います。あれだと期待して観に行っちゃう。
それと柏木くんと大出くんの印象づけは良かったのかなと思います。
あと若い人の肌は綺麗ですね。
前半観てしまったので後半も観ますが、正直もう期待しません。惰性です。
題名が違ってたら良かったのかな...でも一つの映画としてみた場合でも面白いのかな?
あくまで個人的感想です。
利己
柏木卓也に口先だけの善人だと言われ、見て見ぬ振りをやめる。
そして、本当のことを知るべく学校内裁判を開く。
その変化と力強い演技の藤野涼子が素晴らしい。
さすが1万人の中から選ばれただけあり、役名を芸名にしてしまうのは自信の表れだろうか。
ただ、ストーリーは前篇ということもあり、謎が解けるなどの驚きや発見もなく、あまり感じるものはない。
学校内裁判ということ自体にも、やや無理を感じる。
完結編に期待
原作を読んでいません。
宮部みゆき原作だけあり、完結篇まで見てしまわないと評価は下しにくいですが、全体的にキャストの演技は良かったと思います。教師の横暴さとかテレビ屋の失礼極まる取材とかはちょっとやり過ぎ感を感じましたが。
マイナスポイントとしては以下のとおり。
・最も大切な「なぜ主人公が自分たちの手で真実を明らかにすることに決めたか」に至るまでの心の動きが今ひとつわかりづらい。いい加減な事を言うテレビ屋やキチンと説明をしない親、教師に不信を抱いたのは分かる。でも死ぬことを考えるほど悩んだのは何故なのか?昔の友だちがイジメられているのを見て見ぬふりをし、かつ「偽善者」と言われて見透かされた自分を許せなかったから?
・学校という場所の描写に、いくつか不自然な点があったこと。死体の第一発見者になった生徒が保健室で簡単にケアされただけで教室に戻すか?とか、生徒の死を伝えるのにクラス単位で行うか?とか。原作がそうだったのかもしれませんが。
・煽り文句の「エンドロールの後まで見ないと後悔する」を信じて最後まで見たけど、別に見なくてもいいただの完結編の宣伝だったこと。
後篇も早く観たいです。
冬休み前日に飛び降りた少年の事件の真相を知るために動き出す中学生の少年少女たちの物語。
ホラー要素を強め、観客に底冷えするような薄気味悪さを抱かせ、否応無しにこの事件の真相はなんなんだ!?と思わせてくれます。
大規模なオーディションを行って決めた配役は見事で、藤野涼子の心の葛藤をきちんと演じる姿は見事。観ているこちらも同じ悔しさを体験させてくれます。
学校内でのいじめに対して、そしてこの事件に対して自分になにができるんだろうと考え抜いての行動の一つ一つを丁寧に描写しており、後篇も早く観たい!!と思わせてくれます。
しかし、ここからは原作既読済みとしての感想なのですが
もともと文庫本6冊に渡る長編小説の映画化なので、やはり疎かになっている描写は多いです。
この映画の良い所でもある丁寧な藤野涼子の描写が仇になり、ほかの登場人物の内面が殆どわからないまま終わってしまいます。
原作が群像劇のような展開をするのに対し、映画は完全に藤野涼子だけを主人公に絞っています。
そのため涼子自体も原作とは若干人物像が違うように感じました。
限られた時間の中で展開するには仕方のないことですが、そこが少し残念でした。
"前編"と言う名の作品として...
イッキ見上映会にて。
前後編にしたが為の要約がもったいない。
生徒一人一人の心理描写が足りなくなり、それが故の設定変更が全体的に響いているように思えた。
3部構成にしてでももっと原作に沿うべきだったと思う。
特に前編は後編を絶対に観ないといけないという切り方で、正直一本の映画としてはどうなのと思う。
藤野さんが泣きすぎという点も気になる。
原作のすばらしさに感動あらた!
前編・事件では、三宅樹理の稚拙な復讐心や自戒せずにはいられない藤野涼子の真っ直ぐな性格のほか、後編に向けてポイントとなる死んだ柏木卓也の歪んだ性格や大出俊次の根の優しさなどが上手く伏線として映し出されていきます。しかし、神原和彦についてだけは、生い立ちが少し披露されるものの多くは語られず、巧みに、その影が薄くされています。なるほど、これなら、後編では彼の存在が一層際だつことでしょう。また、原作では、野田健一も、ある意味、重要な存在なのですが、その辺が本作ではどう描かれているのか、それも気になるところです。それにしても、藤野涼子さんは、40年前の紺野美沙子さんそのままという印象でした。
宮部みゆきファンの中には、前に別の映像作品でガッカリさせられた方も少なからずいるようで、わざわざ映画で観なくても・・・と思っている方も多いのかも知れません。でも、本作は、映画として観ると、改めて原作のすばらしさを思い知らされる作品のような気がします。全てが映像化できるわけは無いので、なおさら、本当によく書かれた傑作ミステリーだと、原作に対する評価がさらに高くなりました。そして、それには、わざわざアナモレンズという古い時代のレンズを使ってシネマスコープで撮り、微妙に画面を揺らせてみせた成島監督の本作への思い入れも、大いに利いています。
ガッカリさせられることなど決して無く、原作のすばらしさを改めて気付かせてくれるとても丁寧かつ巧みに撮られた作品です。すぐに、後編を観たくなります。
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