「観客を舐め切った非常に悪質な産廃作品。」THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
観客を舐め切った非常に悪質な産廃作品。
酷かった。本当に酷かった。
漫画・OVA・TVアニメ・小説・劇場版。
当初の世界観に惹かれて一通り作品群を追いかけましたが。
「The Next Generation」シリーズは突出して出来が悪い。
…一つ前の「WXIII 機動警察パトレイバー」も中々の産廃でしたが。
情勢を踏まえ“起き得るのでは”という地続きの未来世界を魅せる気概は遥か昔に喪失。
各所でデッキアップイベントを行う、実物の98式AVイングラム改造版を見世物に。
往年の支持者から金と時間を搾取する、或る種“詐欺師”的な悪質な商法。
本作「首都決戦」は過去作「機動警察パトレイバー2 the Movie」の実写版。
時系列的には「機動警察パトレイバー2 the Movie」の後日譚という位置づけですが。
内容は丸々劇場版アニメの実写化。
93年の作品を何の工夫も無く、まるで聖書や経典のように実写化。
2015年に敢えて実写化する意味も然程考えられておらず。
単純に或る人物の資金が尽きたから過去の栄光の残滓に頼って資金を集めて金儲けが画策されたようにしか見えない。
更に残念なことに劇場版アニメ「機動警察パトレイバー2 the Movie」に比べて膝から崩れ落ちるレベルでスケールダウン。
本作「首都決戦」で企てられる陰謀の雑さ、規模の小ささ、思慮の浅さ。
全てが陳腐で褒めるべき部分が何一つ無い。
“愚直に実写化”すらされておらず、学生演劇サークルの下手糞なオマージュ作品を観ているようでした。
話の展開もビタイチ納得感が無く。
何のための第1~7章だったのかと詰問したくなる程に不親切。
…第1~7章も総じて出来の悪い作品群だったことも含めて徒労感が半端無い。
真野恵里菜が演じる泉野明が何故或る人物の考え方を理解出来たのか、を筆頭に。
登場人物の行動原理を説明する気も、手腕も無く。
観客側が「予習が足りないから、○○の作品を観ていないから理解出来ないのか。悪いのは自分か。。」と錯覚させる悪質な手法。
「機動警察パトレイバー2 the Movie」と「The Next Generation」第1~7章を観ても“不親切”“意味不明”と感じるのですから、単体作品として明らかに出来が悪い、体を為していないとも言えます。
観客を舐め切った非常に悪質な産廃作品である本作。
「The Next Generation」シリーズを全て劇場で鑑賞した総括/備忘録として。
本シリーズの一部観客の鑑賞マナーが突き抜けて悪かった。
大部分の観客は周りに配慮して鑑賞している点は理解していますが。
常識の枠を食み出る連中が“必ず”一定数存在しており、他の作品とは明らかに違う点でした。
そういう意味では、この手の作品を嗜好する観客の倫理観や自制心を体感するシリーズでもありました。
本シリーズは押井守の名前だけで金を出すスポンサー連中は考えを改めた方が良いことを改めて認識させてくれる。
機動警察パトレイバーという或る種の亡霊と訣別する切欠として適切かもしれません。
押井守監督作品というだけで嬉ションする狗野郎、もしくは押井守側の守銭奴であれば。
オススメです。