「観る側の山成分の濃度によって評価が変わってくるでしょう。山岳での戦闘シーンの強烈さは良いサプライズでした。公式サイトにある池上某の「パシュトゥーンの掟」についての寄稿は観賞後に読むべき。」ローン・サバイバー ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
観る側の山成分の濃度によって評価が変わってくるでしょう。山岳での戦闘シーンの強烈さは良いサプライズでした。公式サイトにある池上某の「パシュトゥーンの掟」についての寄稿は観賞後に読むべき。
クリックして本文を読む
この手のアメリカ作品では「マッチポンプじゃないの?」という思いが常にあるので感情移入は極めて難しい。それでも泣けてしまったのはあの凄惨な戦闘シーンの迫力と強固な仲間意識、そして高潔なアフガン人の勇気が強く響いたから。子供のシーンとかあざとすぎるんだけどやっぱ泣けたなあ‥
冒頭のシールズの訓練シーンも壮絶で“凄い”というより“怖い”ですね。ある意味洗脳ともいえる殺戮マシーン製造工場を観るにつけ、『フルメタルジャケット』を思い出したりもする。
秀逸だった山岳戦闘シーンだけど、個人的にはここ数年、登山を趣味にしているのであのようなガレ地での行動が容易ではないことがわかっている。だから逃がした山羊飼いの少年がとんでもない身のこなしで岩場を駆け下りていく描写を観て、この後に訪れる戦闘の厳しさを予想できた。屈強なシールズ隊員をして「俺たちよりも早く行動してるぞ!」と言わせているほどにアフガンの男たちは山岳地帯での行動、戦いに慣れているのだろう。
そして何と言っても繰り返される「落下」シーン。あれは辛い。これから岩場や崖に遭遇するたびにこの作品とあのシーンを思い出すだろう‥。あのシーンで驚かされたのは退路がないはずの状況で「よし落下だ」と当たり前のように決断するところ。凄すぎる。スタントマン、頑張ったんだろうな。
序盤のヌルい描写からのギャップも効果的だった。そして【マーク・ウォールバーグ】の主演はかなり微妙だったけど彼がいなかったらこの作品制作も実現しなかったらしいから仕方ないか。
エンディングの「Heroes」は考えさせられた。
コメントする