「タイムパラドックスなんのその。」STAND BY ME ドラえもん mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
タイムパラドックスなんのその。
八木竜一、山崎貴のふたりが手がけた3DCGのドラえもん。初めて映像を観たときはかなり違和感があったのだが、見慣れるとこっちのほうがいいのでは、と思うくらいである。
のび太は相変わらずへたれで、ドラえもんに頼ってばっかり。その姿勢はときにむかつくのだが、しずかちゃんのお父さんの言葉が胸にしみる。
人の幸せを願い不幸を悲しむことができる人。
しずかちゃんの幸せを願い、自分がいたのではダメだと思い込み、しずかちゃんに嫌われようとするのび太の気持ちが痛いほどわかった。こんなせつないことはない。
春のドラえもんは冒険物語になっていて、ジャイアンやスネ夫はかなりいい子になってしまうのだが、日常を描いた本作では、のび太を困らせることしかしない。
でも、大人になった彼らはちゃんとのび太を祝福しているのだから、そこには友情もあるのだろう。
ドラえもんはやっぱりドラえもんであった。
レイトショーで大人しか観ていないドラえもん。
それもちょっとステキである。
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