「今がよいならなら全て良し」アバウト・タイム 愛おしい時間について かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
今がよいならなら全て良し
タイムリープものとしては腑に落ちない点が多々あるが、見た人が「幸せ」とか「愛」とかについて、知らず知らず考えてしまう映画だったと思う。
妹の交通事故を回避したら愛する娘が別人になってしまう、ティムはそれで敢えて事故をスルーするが、これが死亡事故だったらどうだろう。ティムは一生葛藤するか、何度か過去に戻ってやり直しを続けるかではないかとちょっと思った。
ティムは結局、能力は使わないのがよい、人生は一度きりだからこそ良いのだ、と悟るが、それは彼の現在が幸せだからだろう。
私なんぞは、戻ってやり直したい事だらけだが、そこ変えて息子たちが違う子になったら、と考えると、まあこれでも良いか、と思ってしまう。コドモはそれくらい唯一無二だ。親より大事。
「子供」の話を伏線として、子供が生まれるからこれが最後、というティムとパパの、最後の卓球のシーンが泣ける。ティムも、パパにとっては唯一無二の存在。息子が大人になって、そのコドモを大事に思う、親よりも。それは喜ばしい事だが、寂しいね。いつまでもかーちゃん、と来られたら行く末が心配で困るんだけどね。
若かりしダンナと小さい息子たちと一緒にハプニングだらけの夏の旅行に行ってた頃は、面白かった。幸せだったなと思い出した。どんなことがあろうとも、その事実は改変できない訳です、過去は変えられないから。
パパの肺がんが手遅れなら、初期にタイムリープして、検査受けさせたら良くないか、と思ったが、それだと時空への影響が大きすぎるんだろうか?
ティムの家の子供は女の子ばかりで、このままいけば一家の能力はティム限りで失われてしまう。
でもティムには、どうってことなさそう。
実はそういう家系は昔はたくさんあったが、少子化で人知れず消滅しつつあるとか、知らんけど。
あら、だけど、キットカットの家は、男の子がいた気がする。
女系はだめかな、隔世遺伝はあり?。