5つ数えれば君の夢

劇場公開日:

5つ数えれば君の夢

解説

5人組ダンス&ボーカルグループ「東京女子流」の映画初主演作となる青春劇。文化祭を間近に控えた女子校を舞台に、少女たちのきらめきと葛藤を、5人が演じる少女それぞれにスポットを当て、叙情的に描き出した。文化祭で開催される目玉企画のミスコンに誰が出場するのか、各クラスの生徒たちが思いをめぐらせるなか、A組は周囲から浮いた存在の美少女りこを立候補させる。C組は校内カーストの最上位に位置する宇佐美が、クラスメイトの都らに推されて出場することになり、同じC組だが目立たない存在のさくは、そんな宇佐美らを傍目にひとり園芸部として屋上で花壇の世話を続ける。一方、文化祭実行委員長のみちるも準備を進めていくが……。監督・脚本は、学生時代に手がけた「あの娘が海辺で踊ってる」が第24回東京学生映画祭で審査員特別賞を受賞し、劇場公開もされて高い評価を受けた新鋭・山戸結希。

2014年製作/85分/G/日本
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
劇場公開日:2014年3月8日

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(C)2014「5つ数えれば君の夢」製作委員会

映画レビュー

4.5手放す美しさ、しがみつく強さ

2014年5月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

観終えたとたん、くるくると街中を踊ってみたくなった。「エリーゼのために」を弾いてみたくなった。…多分踊れないし、弾けない。それでも、とにかくやってみたくなる。そんなうずうずが沸き起こった。かけ離れているはずの映画の世界が、日常に滲み出し広がっていく。そんな幸せを、久しぶりに味わえた。
おとなでもこどもでもない、高校生5人。男性だったら「可愛らしい」と思えるのかもしれないが、かつてその世代だった同性から見ると、かなり痛いし、むずがゆい。過剰な自意識、付かず離れずができない、不器用な他者との距離感…。でも、そんな彼女たちの失態と疾走を、どこまでも追わずにいられない。手をめいっぱい広げて目を覆いながらも、指の隙間からしっかり凝視してしまう。
何ものにも寄り掛からず凛と立ち、歩いていこうとする学園祭の委員長、ミスコンという枠の中で輝こうとする2人、枠組みから跳躍していく2人。その跳躍には目を見張るものがあり、さらには対照的な3人までも光らせる。山戸監督は、前作「おとぎ話みたい」では一人の少女を丁寧に追い、本作では5人を偏りなく語り分けている。その手腕は、ただものではない。
「おとぎ話みたい」に出会って以来、いつかは大きなスクリーンで観てみたい、と思っていた山戸監督作品。やっぱり、夢じゃなかった。この映画の魔法は、どこまでも醒めずに続いていく。次作も期待大だ。

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cma

5.0凄い映画だということはわかるけど、女性の感想がとにかく聴きたい。女...

2024年1月10日
Androidアプリから投稿

凄い映画だということはわかるけど、女性の感想がとにかく聴きたい。女子高の閉塞感(というより学校=社会のすべてという青春期の間違った価値観)を剥き出しにし、青春のドロドロとした承認欲求とも言えるし、嫉妬とも言えるし、でもそういう感情を覚えることこそ、子どもから大人への揺らぎなのかもしれないと、とにかく女子高生の心理について真理について考えなきゃとこびりついて離れない傑作中の傑作なんだろうと思う。

『玉城ティナは夢想する』『離ればなれの花々へ』で見せた詩的表現、”女の子“という観念からの脱却と「ホットギミック・ガールミーツボーイ」で見せたドロドロとした心境吐露シーンがとにかく男から見るときつい。けど、時にカメラを割り、時に定点固定で出しゃばりすぎないのも良い(ホットギミックのカメラ割はやや過剰と言われても仕方ないくらい練り込まれている)

東京女子流のメンバーは決して演技が上手とは言えないけれども、その生々しさが良い。

文化祭でのダンスシーン、プールのシーン、花壇のシーンなど鮮明に残るシーンが多いのは名作。決して彼女を性的に消費しないんだけど?社会通念(ミスコン)から消費されに行ってません?っていう問題提起もなされていると思う。

山戸結希監督はこうした少女性の儚さと危うさを取らせたら本当に凄いのに、テレ東ドラマではギャップも示してて…今後も絶対に見逃したくない映画監督である。

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わたろー

2.0中性化する女子高

2019年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

少子化のせいなのか、私の高校時代よりクラスの人数が少ないように
見えた。男女平等ゆえに、女子高も共学や男子校と変わらないような、
『花子とアン』のような独特な女子高校の香りのない時代になってしまったか。最後のモダンダンスは圧巻だった。

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Takehiro

4.5良作

2018年2月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

演技の少しのぎこちなさも、少女特有の華奢さも全部がマッチしてこの作品になってる、っていう感じがした。いろんな気持ちや伝えたかったことを両手に載せて差し出してくれる気がするからこの監督の作品が好き。とても綺麗な映画だった。良い映画に出会いました。

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shh