それでも夜は明けるのレビュー・感想・評価
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ハッピーエンドではないのは真実だから
いたたまれない。
黒人奴隷制はあったことは理解しているけれど、映像で見せられるとキツいですね。
しかし、かつて世界で実際に起こった残酷な出来事を仮に体験できたことで見て良かったと思える。
今現在もどこかの国では普通なことなのだろうと思う。
マイケル・ファスベンダー(つまりマグニートー)が奴隷を拷問し酷使するのは普通すぎて、ブラピがいい人役やるのも普通すぎて意外性が少なかった点がマイナスだったかな。配役逆だったら…うーんそれも合わないか。
ブラピが神様に見えました
人間と自然を自分の所有物にできると思ってる人間とそれに苦しめられた歴史、でも終わっていなくてまだ続いている。
美しい自然、緑したたる風景の中で虫の音や鳥の囀りが聞こえる。日の光も夕陽も美しい。そんな自然の中で働く人々。一見、美しい絵画のようだ。でもちょっと視線を動かして見えるのは、鞭で打たれ肉が裂かれ血だらけの背中や木の枝から首を縛られてぶら下がり爪先をどうにか地面に触れるようにして放置されている人たち。
空気も土も植物も水もすべてがすべての人間にとっての賜物で、誰一人として所有できない。所有欲から人間はいまだ自由になれない。全てを破壊しつくすまで続くのだろうと半分思い、今がやめられる時なのかも知れないと半分思いたい。
奴隷制度というか、いつの時代も白人がヤバい。 死後に裁きと地獄があると信じている。
黒人を侮辱する単語も、その意味すらも知らなかった。
人種差別という非常にセンシティブな内容に、ド直球で切り込んだ素晴らしい作品。未だに根深く残るこの問題に、無知というのは言い訳にならない。鑑賞して自身の無知を心から恥ずかしく思うと同時に、こんなにも酷い時代が本当にあったのかと衝撃を受けた。
普通の日常が一変してしまう恐ろしさ、そしてそれが当たり前となっている法律、心が折れて抵抗すら出来ない程の圧倒的な暴力。冒頭から観ていて気持ちがずっとモヤモヤ、気分が悪くなるくらいの現実。
字幕で鑑賞、冒頭からカタカナで『n※※ger』という言葉が幾度となく出てくる。何となく黒人奴隷の総称の様な使い方をしているのは分かったが、気になって後から調べてみると単語自体がタブーとされる程の強烈な言葉。そして物語が進むにつれて、使ってはならない程の過去があったと、嫌でも納得させられる。
主人公ソロモン(プラット)役キウェテル・イジョフォーが、迫真の演技で、苦悩、苦痛、憤り、悲しみ、後悔。そして、家族への愛と、12年という奴隷としての強制的な時間の重みを表現。とにかく演技が素晴らしい。
時代がそうさせたとは決して言い切れない、人間の醜い部分を"これでもか"と見せつけられる。何よりこの筆舌に尽くし難い程の嫌な役を演じ切ったエップス役マイケル・ファスベンダー、エップス夫人役サラ・ポールソンに称賛を贈りたい。
【ジョーカー】や【レヴェナント】を観た後の様な、何とも言葉に表せられない複雑な感情。気持ちの整理がつかず、感動のラストのはずが気持ちが涙まで辿りつかない。
アカデミー作品賞受賞も納得の脚本、時折挟まれる絶妙な間は、物語の深みと鑑賞者の没入感を最大限に引き出している。史実を題材にした映画としては、かなり高い完成度。ただ史実をなぞって投げっ放しにするのではなく、しっかりと問題提起まで昇華している。
重たい内容だが、(自身を含めて)世界を知らな過ぎる日本人に、是非観て頂きたい、考えて頂きたい作品。
松本清張か?
考えさせられる映画
自由黒人が誘拐され奴隷になる映画。
これが現実に起きているんだから本当に怖い。
むしろ映画のために暴力シーンをより見やすくしているはずで実際にはもっとはげしかったのかと思うとゾッとする。
主人公が木に吊るされているシーンがあるのだが、そんな激しい虐待を受けている大人がいる中、その周辺で子供が遊んでいる光景がいちばん印象的だった。
人はいかに人間を切り分けられるか
残酷さが容認された時の人間て本当に恐ろしい。
この映画は凄惨な事実を伝えているけれど、グロやエロがダメな人でも見られるラインをしっかり守っていて、重いテーマでも幅広い人に見てもらう為の配慮がしっかりとされています。
加えて、黒人白人と一括りにせずに、この時代のアメリカ南部のプランテーション下の環境とはいかなものだったのか。
この環境でどの様な立ち位置の人が生まれ、それぞれがそこにどう馴染んだり自分を守りながら生活していたのかが汲み取れる内容になっています。
人権が守られない場で、下の環境にいればいかに的にされずに耐えるかが生き延びる道になり、上にいれば良い振る舞いを全ての人にする事や自分の非道を理解する事もまた難しい事と感じます。
さまざまな人や状況があり、それを産み出す空気を見せてくれる。ただ被害者の立場で訴えるだけでも加害者の立場で話をすり替えるでもなくで、主人公の理知的な視点からアメリカの差別問題の複雑さと根幹が垣間見える映画じゃないかと思います。
とはいえ見たあとは悔しさで胸がいっぱいになりますねー
真面目になっちゃったので、あとは一言メモ
アメリカにおけるキリスト教の絶対感は本当に不思議だと思う。
ニガーが如何に禁句であるのかがよく分かる。
主役の人が大好きなキンキーブーツのローラちゃんだったのは嬉しみポイント。
奴隷
ブラッド・ピット、グッジョブ!
自由な北部と劣悪な南部が浮彫にされていた。ただし、奴隷制度が正当だった南部の価値観と本来の人間の姿などがはっきりと区別されている。もちろん、もっとも悪く描かれるのは悪徳奴隷商人たち。最初にソロモン(イジョフォー)と婦人イライザを買ったフォード(カンバーバッチ)は牧師もしているし、むしろよい白人で、その他にもブラピ演ずるバスや奴隷の仲間入りしたアームズビーなんかもユニークなキャラで登場する。
完璧な悪人がポール・ダノだったりマイケル・ファスベンダーなのですが、白人たちの善悪がはっきりさせるほど強烈に描いている割には黒人側の描き方が足りない気もします。主人公ソロモン(南部ではプラット)の目線ではあるものの、彼が首を吊られているときに、他の奴隷たちは見て見ぬふりを決めているし、彼にしてもパッツィ(ニョンゴ)の背を鞭で叩いていたりするのだ。同胞をいたぶる辛さも感じるけど、この辺りが納得できなかった・・・
今年観た『ハリエット』の方が自分の思想を曲げずに突っ走る感じでエンタメ性もあり感情を揺さぶる作品だったのに対し、こちらは文学的主観が邪魔している気もする。これもバイオリンも弾けるインテリだったためなのか、拉致された奴隷船での効果音+音楽が身震いするほど良かっただけに、南部での生活に訴えてくるものが感じられなかった。
せっかく自由人になったのに再び拉致され奴隷化させられるというプロットは実話だけに痛々しいものがありました。
世に出すべき題材
奴隷制度
こんな事が法律で認められていた事に嫌悪感を隠せません。
主人公の伝記を基に制作されているとのことで、
Wikipediaなどでノーサップの詳細を見たけど、
奴隷解放後にまた所在が不明になっており(再度拉致、誘拐説や殺されたのではと)死因などは一切不明らしいですね。
邦題のそれでも夜は明けるはその先を知らなかったら
頷けもするけど、実際を知ると夜の深さは計り知れないんだと、とても釈然としない気持ちになる。
壮絶な渦中にいる時は助かりたいとだけ強く願うが
他の奴隷を置いて自分だけ助かることになると
とたんに罪悪感に苛まれる。
戦争などで仲間は死に自分だけ生還した時と同じような心境だと思う。
自分を殺してくれと頼んで来たパッツィーを背にして農園から出て行く気持ちはどんなものだろうか…
目を離してはいけない
BLACK LIVES MATTERのことを知るために視聴しました。
とても心苦しいテーマで正直すごく見るのが辛かったのですが、これが奴隷制度廃止前の実際にあった世界だと思うと目を離しては行けないのだと思い観ました。
ネットで事前に奴隷制度について調べていたのですが、文面で奴隷として物のように扱われ、穀物などの農作業をさせられていたという文に目を通した時と、この映画を観た後では奴隷制度の冷酷さの受け取り方が全く変わりました。
恥ずかしながら自由黒人という存在をこの映画で知り、少しでも当時の黒人の扱いや考え方が知れてとても勉強になりました。
商業的にハッピーエンドという展開にせず、主人公が奴隷制度撤廃のために勇猛果敢に何度も何度も訴えたという実話に沿ったラストがよりこの奴隷制度の根深さや冷酷さを肌に感じました。
私は哲学の授業で無知の知という言葉を知って以来好きなのですが、
もしBLACK LIVES MATTERをきっかけに視聴した私のように少しでも奴隷制度について知りたいと思った方がいらっしゃれば、一緒に勉強していきましょう!
それでも夜はまだ明けていない。
観ていて辛さしか出てこない
決してハッピーエンドではないけれど…
ぜひ多くの人に見てもらいたい作品です。
これまで見てきた伝記映画の中で
一番、インパクトが強く、
胸を締め付けられる作品でした。
作中で描かれる奴隷への鞭打ち。
どうかこれが映画の中だけであればいいのにと思うほどの極悪極まりない行いで、思わず目を背けてしまいたくなります。
ですが、実際には、映画以上の想像もできない苦しみを受けてきた歴史があることを知り、絶句しました。
過去に差別や偏見によって行われていた奴隷への行為、現在のネットでの誹謗中傷やいじめを見ていると、リンクするところがあり、決して「遠い国の昔の話」として終わらせてはいけないなと思いました。
最後に、事実を述べているからだと思いますが、
ソロモンと共に働かされていた奴隷たち。
映画の最後で、ソロモンのように解放される奴隷は少なかったという文章からも、彼ら、彼女らの行く末を想像すると、なんともやるせない気持ちになりました。
ソロモンを見送る彼らの悲壮感漂う佇まい、見ていてとても苦しかった…
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