それでも夜は明けるのレビュー・感想・評価
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この時代の再来を望んでる人がいる!?
この奴隷制度の在り方に問題視する人が多いとは思うが、実は現代においても同じような構図を作っている我々がいることを否めずにはいられない。
第3国で作られた安いコストで作られた品物を低価格で買うことを貪り、生活を潤す。知らず知らずにやってませんか!?
自分が見えないところで苦役している人の顔を…。正当な値段で購入して喜ぶ売り手。
そんな時代を反映しているとも思えた。
生きて孫を抱く
ジャンゴのいない世界はこんなに酷く腐っていたのか…正義もクソもない。これが真実で生き延びたと分かってなかったら見てられなかった。「ゼログラビティ」然りどんな苦境に立たされても諦めてはダメだ。という作品が指示されるのは、時代が求めてるからだろうな。正面からのカットが多くて漫画的だなと思った。
普通で、常で、大多数であることは怖いことなのかも
…クスリともスッキリとも、これっぽちもしない。明るくも楽しくもこれっぽちもない。
故に「絶対見た方がいい!」とか「素晴らしい作品だ!」とか言わない。
目つぶって見ちゃうような、どんどん鬱になっていくような事…まぁ…ばかりだし(苦笑)結果的に唯一ブラピは近いかもしれないけど、でもヒーローはおろか偽善者でさえも存在しない。
主人公だって全然例外じゃないんだから。
これが物語ではなく、実際にあった世界だということを改めて考えると…ねぇもう信じられないはずなんだけどね。
人身売買や奴隷制度のない…まぁ少なくとも縁遠い生活をしてる自分の環境、現代日本に暮らせていて心から安堵すると共に、そんな発言に罪悪感。
自分や近しい人間だけが良ければそれでいいのか。
「自由黒人」だって、「不自由黒人」がいるからこその言葉なはずで、それを主人公もわかっているはずなのに、それはそれこれはこれ。
でも結局のところそういう人間が普通で、そういう世界だったからこその映画、作品、出来事なんだろうと思いました。
いつだって、普通で大多数であることは怖いことでもあるよなー
人間の真実の残酷さ
人種差別にとどまらない残虐性。
同じ人間に対して、人はあそこまで残酷になれるものなのか。
主人公にしても、一緒に船で運ばれていた仲間の一人が主人に助け出されると、自分も連れて行けとばかりにその名を叫んだり、自分を信頼している奴隷仲間の娘を鞭打ったり、生きるために強かな残酷な一面を見せる。最後は自分一人助かって行くのだ。
残虐性は弱さの裏返しであることも、本作ではよく描かれている。
真に他人のために献身的な人は、本作には出てこない。ブラピの台詞「自分がかわいい」が、全てか。
映像センスは抜群だ。リアリズムと心理描写、動と静。映像は完璧と言っても良い。
期待し過ぎだったかな。
期待し過ぎた感あり。全く予備知識も無く観たんだが、誘拐からの奴隷にされてしまった話とは予想しておらず、あの時代で、自由黒人と、奴隷の違いってなんだろうと、そっちも気になりつつ。話がすすむ。
結局、助けてくれる人が見つかって運良く助かったけど、奴隷として働かせられている人々は其のままで、胸糞悪い話です。アメリカのブラックな一面を胸に刻みました。日本だって似たような話はたくさん有るんだろうけどね。命の価値の安い事。
ふぅう。。。
痛い映画。覚悟はしてましたが、これが実話にもとづくとは。
希望を持つ、ということができること自体がすごいことなんだと。
時代の価値観、人間の残忍さ、差別というものについて改めて打ちのめされました。
悲しいです。
実話に基づいていて、記録として残っていると言うことから最後はどうなるか予想できたのでなんとか見ることが出来ました。とても悲しい内容です。セリフは少なく進んで行くのですが、それが一層悲しいみを際立たせています。最後の場面で主人公が最初に言った台詞、主人公がどんな人物だったのかを現していてとてと印象的でした。娯楽性はほぼ無いですが、非常に良く出来た作品でした。
ドラマじゃないから
あくまでも実際に過去にあったアメリカの暗い歴史の悲劇を体験談として描いていて、泣かせることもないし同情することもない。ただ忘れてはいけない歴史なんだってメッセージが届くだけの作品。
作品賞と言う事で期待して見ただけに、不完全燃焼した感じ。昔、幼い頃家で見た「ルーツ」のクンタキンテの方が当時の奴隷制度の悲惨さを表現していたと思う。もっと、むごいことが沢山あったと思うし、もっと悲惨な目に遭わされた黒人も沢山いたと思う。KKK団とか白人至上主義のリアルさをもっと描写して欲しかった。
絵空事ではない
南北戦争の前、ニューヨークでは黒人が白人のように自由で家庭を持って普通に生活していたという描写にまず驚いた。南部ではへまをした白人が奴隷扱いされている場面もあり、そんなこともあったのかとびっくりした。
白人の拷問がひどくて、特に主人公が首つりされてる場面と奴隷の女の子を鞭打つ場面はどっちも執拗な長いワンカットで、恐ろしかった。首つりの方は、拷問が日常の一部であることが描かれていた。
差別や奴隷制度は遠い昔の異国の事だと思いがちだが、お隣の北朝鮮では現在進行形の問題だし、和民やすき屋のバイトや社員が奴隷同様に働かされているのにも通じる問題だ。より巧妙な手口でワーキングプアを奴隷扱いしようとしているので余計に悪いような感じすらする。
『シェイム』では個人の病理を描いた監督はこの作品では、社会の病理を描いたのだろう。しかし、主人公があまりに高潔で素晴らしい人格だったため、オレの心には入って来ない部分があった。しかし、この映画でカスみたいな人物が主人公だった場合、物語としておかしくなってしまうので、問題があるのは受け取り側のオレなのだ。
思ったよりも娯楽性が強い
自由黒人とはいえ、それを証明するのは自由証明書という紙切れ一枚。この映画のように悪いヤツに引っ掛かったら人生が180度変わってしまう恐ろしい時代だ。
この作品、実話を元に、この許されざる人権侵害と、何がなんでも家族のもとに帰るという主人公ソロモンの生への執念を描いている。
ただし、全体から受ける印象は人間の性(さが)を込めた娯楽性の高い作品。
たしかに不条理な運命に喘ぐ黒人バイオリスト、ソロモンをキウェテル・イジョフォーが熱演し、人種差別や奴隷制度を批判する内容ではある。
だが、一見優しいが肝心なところで強く出られない主人フォードのベネディクト・カンバーバッチ、鞭打ちに生きがいを感じるサディスティックなエップスのマイケル・ファスベンダーといった面々が、単に話を人道上の問題だけに留めず、人間が持つ狡猾さと残虐性をチクチクと刺激する。
同じように人種差別を根底に置きながらも娯楽作品だと思っていた「大統領の執事の涙」が娯楽性に乏しく、完全に人間ドラマだと思った本作の方が話が沈まないのは、映画作品として2時間を使い切る監督の度量の差と見た。
ソロモンがワシントンからニューオーリンズに送られる外輪船の航跡。スクリューのものとは違って水車がつくる段のある航跡。その段が増えただけ、自由から遠のくように見える。
名作^o^
黒人奴隷の悲惨さがよくわかる作品。
間違った運命により家族と離れ離れになり奴隷として残酷な仕打ちを受ける主人公。
そして、白人の奴隷として逆らうことを許されず働き尽くすニガーたち。
なぜ人種が違うだけでこんなにも理不尽で悲惨な事が起こってしまうのだろうと深く考えさせられる作品です。
少しネタバレ
実話なだけにラストがしっくりこなかったりしてストーリー的には納得しづらいが、
主演と助演女優の演技がしみる。
ところどころにはさまる自然の風景が、過酷な奴隷生活との対比となってとても綺麗で自由に感じられる。
お葬式のシーンで歌い出すシーンはよかった。
ナチスじゃないよね?
白人の黒人に対する暴力を描いてますが『シンドラーのリスト』ぞのもので白人に対する怒りが湧いてきますが、考えてみると白人を演じた俳優も相当な覚悟がいるんじゃないでしょうか?日本人俳優が慰安婦相手のリアルな演技するような感じじゃないでしょうか?と思われるくらいヒドイです。
実はスティーブ・マックイーンの作品は近代美術館で拝見したのみでしたが、美術家としてという感覚は全くないので驚きました。
人は何故、人に残酷な仕打ちが出来るのか。
オスカーが決まった後の鑑賞。
ストーリー構成、脚本、キャスト、
成る程、オスカーを穫った作品だけある。
しかし、しかしである。
題材が題材だけに、多少の同情票が
加算されたのではないだろうか。
いい作品である事は間違いない。
リアルな奴隷制度の描き方としては
まちがってはいない。
だが、
リアルさ故に余りにも強烈な映像が
イメージを作り上げて、生き残る
意志の強さ、誇りを捨てない気概が
薄れたかにも思える。
人間は過去において、様々な過ちを
犯してきた。特殊な環境下では
逆らうた事が難しい。
主人が長い間首を吊られている
シーンが全てを物語っている。
最後に本人の写真が印象に残った。
なぜか、みた後に、感動ではない、
人の醜さ、残酷さがが心を捉え、
沈んだ気持ちになりました。
ハンス・ジマーの音楽予感です。
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