インサイド・ヘッドのレビュー・感想・評価
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見事な逆転発想
Pollyannaというアメリカの児童向け小説がある。大昔「少女パレアナ」という村岡花子訳の文庫を読んだことがあるが、日本では世界名作劇場のアニメ作品「愛少女ポリアンナ物語」として知られている。
Pollyannaは、本作で言うと、ライリーではなくヨロコビ(Joy)。
Pollyannaに出てくる「うれしい探し(Glad Game)」は、ヨロコビが担当する作業そのものである。
『嬉しいと思えることを、知らず知らず探すのよ、そしたらたいていといっていいぐらい、嬉しいと思えるものが、どんなことにも何かしら見つかるものよ。あきらめずにじっくりと探してみればね』
世界名作劇場やキャンディキャンディなどのアニメ作品には、逆境にめげずに明るく生きるヒロインが描かれている。
あれらの物語は「look on the bright side」(明るい面を見よう)ということに尽きるところがあって、本作のライリーに、ハイジやセーラやキャンディを重ね合わせるのはたやすい。
すなわち、インサイドヘッドには、過去に創られた膨大な児童文学の下地がある。
ただ、ふつう物語は主人公を直截描写するが、インサイドヘッドでは舞台裏=人の脳内へ入って、かれらの心象がどんなプロセスで創られているかを象徴化して表現している。
初めて見る世界観で、これほど大胆な発想の転換なら、どこかにほころびが出るのではないか、と思って見ていたが、完璧に消化していた。
その構造上の違いに加え、本当の主人公が、じつはヨロコビでなくカナシミ(sadness)であるところに常套な児童文学との違いがあった。──と思う。
悲しみを乗り越えて、崩壊した自我が戻ってくる過程=ヨロコビがカナシミの存在意義に気付くシーンが映画の白眉であり、暖色と寒色が混じった、より複雑な感情をかかえる大人への変貌を、シンボリックに描き出していた。
Upにも感じた完成度。日本のアニメとは異なる凄み。潤沢な資本。根性をさらりと超えてくるクリエイティビティ。かなわん系の圧倒的なディズニー映画だった。
ところで、子供にとってみると、ヨロコビを見いだして生きるのは、本人であり、自分の中にヨロコビを見いだしてくれる別の担当者がいるわけではない。そういうあざとさを子供はどんな風に消化するのだろうか、という疑問はある。
子供の頃に身に覚えのある心象、それらが誰にでも符号するように=まるで自分のことを言われているように、普遍化されている。もし自分が子供だったら、ちょっと無邪気ではいられない。そんなことを思ったので、むしろ大人向けのアニメーションだと思った。──のである。
inside out
ピクサーの想像力には毎度驚かされる。
人格形成や記憶、不意に頭から離れなくなるCM等、そうゆう表現で魅せる思考が面白すぎる。
一見すると悲しみは少ない方が良く、喜びが多い方が良さそうなのだが、悲しみがかるから喜びがあり、悲しんでるから周りの人が喜びを与えてくれるという正に表裏一体(原題:inside out)な関係ということを気づかせてくれる。負に思いがちな悲しみを肯定してくれるとても良いメッセージだと思う。
ビンボンのラストシーンは悲しくていつも泣いてしまう。
子供のころに作った頭の中のキャラクターが記憶から消える間際に助けてくれるの、めちゃくちゃ良くない??
ピクサーの中でも上位に食い込むくらいに好き。
マインドコントロールなんて簡単なのかも
今回も期待に違わずやってくれましたPIXAR。
ビンボンとヨロコビの共同作業と、
ヨロコビがカナシミに主導権を渡す所は大雨洪水警報。
カップルの多い観客の中、
一人ミドル脂臭(加齢臭より不快らしい)漂わせながら、
ハンカチ王子(古い)してました。
ただ感動よりも先に、怖さを感じたのも事実。
人間の感情の仕組みを映像化、これは良くできている反面、
この通り人間の感情を作ることできれば、
感情のコントロール可能な人型ロボットは勿論のこと、
将来的には
「マインドコントロールなんてこのクスリでOK!」
なんて事が常識になりうるのではないか、
そしてその先鋒としてのDISNEY、PIXARなのか、と、
地球の重力に魂を縛られた人間の恐ろしいことよ!
若干下世話ですが、DISNEYの陰謀を勘繰ってしまいました。
毎度お馴染みのオープニングの短編は、
地球温暖化や地震頻発のアンチテーゼみたいなものかと。
割と嫌いではない。
そしてドリカムの主題歌は、CMの一貫として観ました。
すごく悪評が高いのは聴いてましたが、
元々「映画に主題歌は要らん」派としては、
やり過ごすことも大切かと。
エンドロールのバックに流れるだけでもホントは嫌だけど。
正直言うと内容は期待値以下でしたが、
「ライリー」て名前も、
ジョンCライリーを思い出してイマイチのれなかったけど、
必見の作品だと思います。
声優でまたP瀧(オラフ)かと思ったら、 佐藤二朗でした。
マツコDXと伊集院光の声くらい似てたなー。
忍法‼️擬人化‼️
人の感情を擬人化する考え方面白い‼️
最初からカナシミいらんやんと思ったけど、最終的にはヨロコビもカナシミもイカリも全部が必要な感情なんだと再認識させられた。
相手の気持ちを考える時にインサイドヘッド的な見方をしていきたいと思った。
子供らしく→大人っぽい に成長する過程
もう子供ではないけど、大人でもない、中間の月齢の子の脳内を表現している作品。
ヨロコビが仕切り屋で暑苦しい。まるでイジメ首謀者。
ムカムカの立ち位置はイカリがいるからぶれてる。
カナシミは自分の行動の目的がなにかわからずに動いているので少し余計なこともしてしまう。
脳内の記憶の処理を説明するために、感情が探検する構成にし、探検の間その感情なしで司令塔がピンチに陥る状況が自然になるように、ライリー一家の引っ越しのタイミングを設定したのがとてもうまいなと思った。
でも、そういえば製作総指揮ジョン・ラセターって聞いて納得。トイストーリーも引っ越し設定だった。
ライリーの中でヨロコビだけが幅をきかせているのは、子供だからと言うよりも、ひとりっこで両親の意識が自分だけに集中していることもあり、本来の感情を抑えて、親が望む子供の姿らしく振舞うことを覚えてしまっているからではないか。
子供によっては、カナシミやイカリが脳内で実権を握っている子もいると思う。
全ての感情がバランスよく作用している子供は10歳では珍しく、でも皆それを学びゆく月齢。
思春期に差し掛かる中で、第2次反抗期がやってきて、ライリーの脳内が感情の機微に目を向けられるようになったり、親に遠慮せず感情表現をしたり、親から自立を試みていくようになる。
その過程で、子供の頃の妄想の友達ビンボンを忘れていったり、長期記憶に仕舞われる思い出や忘れる記憶が出てくる。
最終的に、ビンボンが身を呈して助けてくれてヨロコビは再び司令塔に戻れる。
そして、記憶の中にカナシミもあることで幸せが引き立ち、より一層喜びとして感じられることをヨロコビは学ぶ。
ちょうど、引っ越しのタイミングによる環境変化と、ライリーの生理学的な成長が重なった事で、脳内司令塔はパニックに陥りつつも、最終的に感情のバランスが他の子より取れて、心身が健全な成長を遂げた事がわかるのが良かった。
カナシミは記憶の処理のテキストをしっかり勉強していたけど、その声に耳を傾けないヨロコビ。
悲観的な時ほど備えとして積極的に学び、楽観的な時ほど注意深くなかったりするが、でもテキストを学ぶ役目はビビリがする方が良かったなと思った。
私もこうなってるのかな....??
あーーもうカナシミにイライラしっぱなしだった(笑)
何度「余計な事すなッッ!!!」と言った事か(笑)
悲しいシーンがいっぱいあって泣きそうに....
自分は家族ものが弱いのかな....??(笑)
自分の頭の中もあーやって操作されてたら面白いなあ!
総合的にはグッド
最初の方はつまらなかったけど、だんだん面白くなって感動して泣いてしまう場面もいくつかあった。Bing Bongが良い役過ぎて泣けた。悲しみにはとてもムカつきました。でもすごく良い映画だと思います。
Joy Anger Disgust Fear Sadness
この5つだけの感情で理性とか自我とか作れるんだろうか・・・と疑問に思いつつストーリーに没頭できなかった。ヨロコビとカナシミが司令部からはじき出されてしまったが、ライリー本体が眠ってしまったので帰る手段を失ってしまった二人。思い出の中にいる象の人形ビンボンがまた子供っぽすぎてついていけなくもなる・・・幼児の思い出が11歳の少女に?てな感じ。単に年齢設定だけの問題かもしれない。
ライリーは以前住んでたミネソタへと向かうため母親のクレジットカードを盗んで家出してしまう。なんとかしようと思ってもヨロコビとカナシミがいない。最後にはカナシミが大活躍。両親がいないとやっぱりダメだ・・・と。
ラストにはパパ、ママをはじめ、色んな人の頭の中が出てくるので楽しい。
感情について考える良い機会に
期待以上にものすごく良かった☆
感情のメンバーを取りまとめる「喜び」
しっかり者だけれど、他の人を信用しないで突っ走る。 「悲しみ」は触った思い出もすべて悲しみに変えてしまい邪魔者扱い。
でも悲しい人の悩みを聞いてあげられるのは悲しみ。
喜びの元にも悲しみがあり。
欠けてもいい感情なんてない( o´ェ`o)
11歳の女の子のアタマの中
相変わらずの安定感。
ピクサーにハズレは無いです(^^)b
しかし、あの世界観を思いつく発想力は凄いですわ。女の子のアタマの中を見事に映像化。
女の子の心の成長を楽しく学べる(?)作品。
ただ、少々難解。
映画館で観た時はパッとしなかったけど、改めて見てみると、よく作ったもんだと感心(^^)b
もう、心理学の入門用として使えるんじゃないか?って感じ。そんなの作ろうと挑戦したのも凄いけど、それで大ヒットしてるのも凄い(^^)b
とりあえず、ハイテンションな主人公の声を担当した竹内結子。セリフが大量で大変だったって言ってたけど、確かに大量だった…
お疲れ様でした!
予想以上に面白い
暇だったのでなんとなく観たらすごく面白かったです。まさかボロ泣きするとは思わなかったので驚きました(笑)
誰かが死んだわけでもなく、大冒険に出てるわけでもなく(感情達にとっては冒険なのかな?)普通の女の子の微妙な心の動きという題材だけでここまでのストーリーを作ったのは本当にすごいと思います。
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