劇場公開日 2014年6月14日

  • 予告編を見る

ホドロフスキーのDUNEのレビュー・感想・評価

全36件中、21~36件目を表示

3.0ロスト・イン・デューン

2019年9月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

知的

鬼才アレハンドロ・ホドロフスキーが、フランク・ハーバートのSF小説『デューン』の映画化に挑むも、実現せず。
テリー・ギリアムの『ロスト・イン・ラ・マンチャ』と同じ映画未完成暴露ドキュメンタリーの類いなのだが、こういうのが本編より面白い時がある。

まず…
実は、ホドロフスキーの作品を見た事が無い。多分。
『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などでカルト的な人気の名匠らしいが…、スンマセン!
序盤でホドロフスキーのキャリアを紹介してくれたのは有難い。

さて、もし実現していたら、スゲー作品になっていただろう。
作品自体の娯楽性と神秘性。
そこに、ホドロフスキーの哲学や芸術性。
視覚効果や美術に、当時の第一人者スタッフ。
極め付けは、異色の豪華キャスト。サルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、オーソン・ウェルズ…よくぞこんなキャスティングを思い付いたもんだ!
実現していたら、『SW』の前。『2001年宇宙の旅』と共にSFのレジェンドと呼ばれ、SF映画の歴史は違っていたかもしれない。

実現出来なかったのに、それを笑い話として語るホドロフスキーの姿が印象的。
本当は、悔しかったんだろうなぁ…。

今こうして幻の作品となり、代わって『SW』がSFのレジェンドとなっている。
映画的に言えば、これもまたドラマチックな運命なのかも。

『デューン』はその後、デヴィッド・リンチ監督で映画化されたが、ご存知の通り…。
今度、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督で再映画化。
鬼才を唸らせるような傑作を、期待してます!

コメントする (0件)
共感した! 5件)
近大

3.5真のエンタメとは何か?

2019年1月5日
iPhoneアプリから投稿

サルバドール・ダリ
ミック・ジャガー
オーソン・ウェルズ
メビウス
H・R・ギーガー
とにかく出てくる名前が大物ばかり。
しかも彼らをハリウッドに寄越したのがホドロフスキーだというから驚きだ。

ギーガーやメビウスがハリウッドに来なければ、ブレードランナーやエイリアンも生まれ得ないわけで。
それだけでもSF史が根底から崩れてしまうだろう。

ホドロフスキーのデューンの遺伝子が、今のSF映画を作ったと言っても過言ではない。

コンテまで起こされていた前代未聞のロングショット、ぜひ劇場で観たかった。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ジョイ☮ JOY86式。

5.0泣きそうになりました。

2018年4月9日
iPhoneアプリから投稿

泣きそうになったのは、全く個人的な理由であるからなのだが、このレビューも殆ど自分の覚書のような形で綴っている訳なのであるから、胸に秘めずに書いておく事にしよう。

やや大袈裟に言えば、つまり、この『DUNE』が、自らの感性を丸ごと包含してしまうほどの壮大さをもっていたからである。

私は映画に限らず、美術や音楽も好むのだが、始まりは「ダリ」であった。ダリの作品に出会い、様々な文化に手足を伸ばしてきたのである。ダリの展覧会があれば足を伸ばし、シュルレアリスムを個人的に探求し『1984』などのユートピア論からニーチェへ、N.W.レフンやツァラトゥストラを経てホドロフスキーへと遂に辿り着いた。
シュルレアリスムからPink Floydへ、所謂プログレを知った。五大プログレに骨抜きにされ、MAGMAの悪魔的音楽に圧倒され、EL&PからH.R.ギーガーの暗黒の虜となった。H.R.ギーガーは『エイリアン』やKORNのジョナサン・デイヴィスのマイクスタンドのデザインなどで有名だ。
SF映画は特に好み『2001年宇宙の旅』『ブレード・ランナー』は、この世における最も偉大な映像作品であるとまで(半分狂信的な神格化であるが...)考えていた。

その全てが『DUNE』に、帰結していた。これ程の運命的な偶然、いや、これはホドロフスキーによる理想的必然だが、私にはずっと探していた真理を探し当てたような、それ程の衝撃だったのである。私はこの作品をもう生涯誰にも勧めることはない。何故なら、私の感性の全てを90分で俯瞰されてしまうかのようだからだ。実際にそんな事は無いだろうと自分でも思いたいが、僕はこの作品を未完でありながらも生涯の傑作に位置付けたいと思っている。N.W.レフンは唯一の観客だと言っていたが、身悶えするほどのジェラシー。

しかし希望は残されており「位置付けたいと思っている」というのは、私の尊敬してやまない現代SF界で圧倒的な才能のある、ドゥニ・ヴィルヌーヴによるリブート計画が進行している事である。『メッセージ』や『ブレードランナー2049』の大ヒットは記憶に新しいし『灼熱の魂』は私のお気に入りの1作である。ホドロフスキーの絶たれた夢を、死して人類の超克を成し遂げたピートよろしく、受け継いで頂きたく、過剰すぎるほどの期待を寄せているのである。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
nagi

4.0ズルい!

2016年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

萌える

最も観てみたかった作品だったしソレをこんなドキュメントにしたら観たい欲求がさらに膨れ上がるしホドロフスキーの楽しそうに語るインタビューにデザイン画とリンチ作と比較したってまずLOOKが良過ぎる。

リンチの失敗を楽しそうに本人を否定せずに語るホドロフスキーの笑顔に人柄に人間としての素晴らしさを感じる。

ダリにO・ウェルズにM・ジャガーとピンク・フロイドでホドロフスキーの面子だけでも魅力的で実に残念。

このドキュメントを観せられたら当人達はスッキリした感じで語っているけれど観客側からすればフラストレーション溜まりマクりで。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
万年 東一

4.0大きく刺激を受けるドキュメンタリー

2016年7月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

芸術と狂気

ホドロフスキーがイキイキと語る様は狂気と幼さを合わせる

ホドロフスキーを知っているのが大前提

あくまで映画ではなくメイキングドキュメンタリー

しかしこんなに刺激を受ける作品はなかなかない

あー‼面白かった‼

コメントする (0件)
共感した! 0件)
NEOlark7

4.0思わず、じーっと見入ってしまった。 魂こもってるなあの一言。 息子...

2016年6月23日
iPhoneアプリから投稿

思わず、じーっと見入ってしまった。

魂こもってるなあの一言。

息子さんに2年間?6時間の格闘レッスンに驚いた(笑)

でも、素晴らしい才能が集まるとあれほどまでにワクワクするのかと思った。

本当に良いと思うものだけを集めるとああなるのかね〜

最後のエンドロールの配色がおしゃれすぎた。

この世界観を垣間見れてよかった。

フランクルさん
What is to give light must endure burning

どんなことも魂込めることが必須!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ふー

4.0創作者は観るべき

2014年11月11日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

興奮

妥協できない純粋芸術に身を捧げた創作者の言葉は胸をうつ。
今、こういう生き方ができる人がどれだけいるだろうか、と思ってしまう。
結局DUNEは完成しないわけだが、単なる幻の作品、ということで終わるのではなく、ちゃんと今の時代につながっている、というしめなのが良い。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
SP_Hitoshi

5.0素晴らしい

2014年8月9日
iPhoneアプリから投稿

笑える

なんて愛らしく生き生きとした人なんだろう。彼が一言喋り出しただけで面白すぎて、嬉しすぎて爆笑致しました。思い出し笑いします。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
まい

4.0男の墓場?

2014年7月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

寝られる

なんでこれを実現しなかったんだ~!ダリやミックジャガーまで出てれば、娯楽映画の枠も軽々越えられたと思うんですが…。まー下手したら変態映画かも知れませんが、究極のティーザー広告じゃないですか!

最近のSF映画ってゲームか建築現場みたいのばかりなので、ここまで俳優や大道具が変な映画はぜひ見てみたいと思いますけどね…。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ted

4.0夢は世界を変える

2014年7月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

映画が始まる前、前の回を見終わった人達が一斉に物販コーナーに大挙してきたのが印象的だった。

「完成された未完成」としてお蔵入りになってしまった、ホドロフスキー版DUNEの制作秘話と頓挫の理由を描いたドキュメンタリー作品。
少年のように目をキラキラさせて、当時のことを語るホドロフスキーが非常に魅力的である。
彼は製作陣、キャスト共に最高の魂の戦士たちを集め撮影に臨もうとしていた。ダリ、ミックジャガー、オーソンウェルズ、ピンクフロイド、、etc。
そんな強烈なスパイスたちの共作が、夢として消えてしまったのが本当に残念である。
結局ホドロフスキーのDUNEは頓挫し彼の心の中に大きな喪失感を残したものの、数年後公開されたリンチ版DUNEの出来栄えの酷さに(決してリンチを批判している訳ではない)
彼は元気を取り戻し、自分が信念を曲げなかったことに誇りをもつ。
彼の中での映画は、ビジネスである前に芸術なのだ。

そして芸術家である彼の夢は、後に世界的ヒット作となる映画(スターウォーズ、エイリアン、ターミネーター、フラッシュゴードン、コンタクトなど)の中で芽を出すのであった。
「失敗を恐れてはいけない。夢は世界を変えるのだ」という彼の力強い言葉が心に残った。

DUNEの絵コンテを描いたメビウスの絵がとても魅力的で、初めて大友克洋の絵を見たときを思い出した。
映画終了後、物販コーナーに並ぶ彼のデッサン集に駆け寄った。つい1時間30分前の光景を思い出しながら。

@アップリンク

コメントする (0件)
共感した! 0件)
おっしゃー

4.0未完の美学

2014年7月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

実際にこの目で見たかったが、しかし作られなかったからこそ、偉大な作品として存在できる。作られなかったことに誰もが納得してしまう、そんな説得力を感じる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
saki

3.0面白いが、映画館で観なくても…?

2014年7月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

インタビュー多めのドキュメンタリー。
大変興味深くはあるんですが、正直眠くなってきます…
監督は面白くてエネルギッシュでチャーミングなおじいちゃんで、とても魅力的です。
息子さんは大変なのでは…と思ったり。

デザインや構想を見聞きして「なんで実現しなかったんだ…超面白そうなのに」と思ったけど、まあ20時間の映画は作らせられんよなあ…(笑)

退屈なところもありつつなんだかんだで楽しく観られましたが、人に進めはしないと思います(笑)

コメントする (0件)
共感した! 2件)
カン

4.0芸術の伝播する道筋

2014年6月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

撮影前に頓挫したものの『DUNE』をきっかけに、エイリアン始め様々な映画が製作され、今ではSF映画の礎となっている。
またこの映画をきっかけに『リアリティのダンス』が生まれた。

真の芸術とはエネルギーが伝播し魂が引き継がれ拡張していくものだ感じた。

ホドロフスキーはエモーショナル&エネルギッシュな人物で、愛を持って作品に関わる人々と接していた事とても好感が持てた。

この映画に関わる人を魂の戦士と呼称してたけど、かなりマジに映画のみならず、世界を変えようとしていたんだと思う。

制作中止が決まった時の話をしている時は、おおらかでウィットに富んだ表情が非常に強く厳しい眼差しに変わり、ハリウッド業界の経済至上主義を強く責めていたのが印象的だった。

芸術だけでなく仕事、活動などすべてにおいて彼のようなエモーションを持ってすべての人々が生きていけたら世界はより善くなるんだろうと思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Mab

3.5瞳から何か放射してる人

2014年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幻に終わった映画「DUNE」製作を巡るドキュメンタリー。

まずこの人、アレハンドロ・ホドロフスキーが面白い。80歳を越えてこのエネルギッシュさ。バイタリティの塊。その燦爛と輝く瞳に魅せられて映画制作に集まってしまったのも頷ける。

「エルトポ」や「ホーリーマウンテン」の映像が少し登場するのだがその画の強さ。強烈な磁場を発生させている。この強さでDUNEを撮っていたらどうなっていたのか。

「戦士」を集めるといってひとりまたひとりと仲間を増やしていくのは冒険譚のようでワクワクする展開。特にギーガー登場には興奮した。喋る姿も貴重なのでは。

最終的に中止になってしまうのだが12時間の長さの映画にはゴーサインは出せないだろうなあ、と現実的なことをちょっと考えてしまった。今なら長いシリーズとして製作プランを出せたかもしれない。

とにかくエネルギッシュでパワーを放射してて人を元気にしてしまう。監督という仕事はそういう人でなければできないのかもしれない、と考えたりした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
散歩男

4.5にやけながら見てしまう

2014年6月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

完成していない作品、ホドロフスキーが好きだから観にいく、そんな感覚で観に行きました。
結果、面白い。キャストのぶっ飛び感、音楽と映像のマッチング、想像しただけで思わずにやけてしまう、90分じゃあもの足りない、そんな作品。
劇中でも本人が言ってましたが、いつか誰かの手で作られたDUNEを楽しみにしてます。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
イイクラ

4.5監督、あんたが一番おもしろいよ!(^|0|^)

2014年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

萌える

予告を見て『夢破れた老監督』のちょっと物悲しいドキュメンタリーになるかな?と思っていたら、

まさか笑いが起こるとは?!
(しかも結構な回数!!)

また、この監督のスタッフ集めの件が面白い!
『桃太郎のテンポ』とゆーか、ネットも無い時代にまあまあ……!!

制作過程のエピソードも島本和彦先生の『アオイホノオ』を彷彿とさせて……

そこかしこに天才が溢れていた、
いい時代だったんですね~!

しかし、あの人まで役者にしようとしたとは?!
その為に、傍らの方の出演まで約束されたとは┐('~`;)┌

多分、演技力よりキャラクターというか存在感重視なんですね。

哀れどころか23年ぶりに新作まで撮ってしまった、バイタリティー溢れる、おじいちゃん監督!

是非、日本に来てほしいです( ̄▽ ̄)ゞ

コメントする (0件)
共感した! 0件)
恩田かーや